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【タケ大】小話詰め



「タケル…!いいって、オレ一人で何とかするから…!離せタケルぅ…!」

大輔が動く度にギシリ、とベッドの軋む音が部屋に響く。ベッドにうつ伏せになるような形でシーツを掴んで逃げようとする大輔を、タケルは上から覆い被さるようにして両の腕を押さえつける。

「ダメだよ大輔くん。ボクは君のことを思って言ってるんだからね。」

タケルは大輔の肩を掴むと勢いよく引いた。ベッドへ向いていた顔がこちらに向いて、タケルは思わず喉を鳴らす。赤く火照ったその顔は欲を誘い、ぽろぽろと生理的に流れる涙を指で掬ってやる。はっ、はっ、と上がった息は熱が混じっていて、それだけでタケルはくらりと意識を揺らす。

「こんなになって一人でどうするの?苦しいだけでしょ?」

その言葉に大輔はびくりと身体を揺らす。ぐっ、と悔しそうに眉をひそめたあと、タケルから目を逸らす。その仕草が誘っているって、どうして彼には分からないんだろう。

「……ダメ、今お前に抱かれると思ったら、…オレ、おかしくなりそうで…、怖いんだよぉ…!」

その言葉にタケルは困ったように眉を下げる。それに反して上がる口角を悟られぬように大輔の首筋に顔を埋め、ちゅっ、と音を立てる。

ねえ大輔くん、ボク、ちゃんと悪いことしてるって自覚あるんだよ。

タケルはちらり、と床を見る。フローリングにごろりと転がったコップから溢れたお茶が広がっていく。きっと、大輔はそのお茶に混ざっている媚薬剤のことなんて知らない。

でもね、でもね大輔くん。

はーっ、はーっ、と大輔の息がどんどん上がっていく。とろんとした目でこちらを見られてはもう我慢なんてできるはずない。

「大丈夫だよ、大輔くん。」

どうか愚かなボクを許して欲しいんだ。ボクはね、

「可哀想に……すぐに楽にしてあげるからね。

君のその苦しそうな表情を見て

「だから…一緒にセックスしようね、大輔くん。」

どうしようもなく興奮するやつなんだよ。
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