輝夜導く、その場所で。
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ー佐助視点ー
月から落ちた輝夜姫。
最近武田領内でもっぱら噂になっている話だ。
その輝夜姫こと結月ちゃんは大将の娘として日々教養の修練に励んでいる。
大将と旦那はああだけど、俺様はまだ信用できない。
今は女中のお菊さんに裁縫を教えてもらっているようだ。
最初のころは人見知りが激しくて、お菊さんにも何も言えないような子だった。
あんなに脅しをかけた俺様を呼ぶくらい。
近頃やっと女中と話もできるようになってきたのだ。
「(はぁ、これじゃ監視っていうより見守ってる気分だよ)」
潜んでる屋根裏の下じゃ、上手くいったのかお菊さんに褒められ花が咲くような笑みを浮かべている結月。
ここにきた時の服は回収済みで隅々まで調べたけど武器などは出てこなかった。
それからも近くにいたりして監視はしていたが、どこかに文や連絡を取る素振りもなく、一番安心するのか大将の部屋で寝てしまったところを何度か回収した。
大将も可愛いのか何も言わないし。
「(もう認めるしかないのかね。)」
裁縫の稽古が終わったのかお菊さんが退室し、部屋に結月ちゃん1人になった。
ふと顔に陰が差したと思えば、そのまま部屋を出たすぐのところに座った。
庭を見ながらどこか遠い所を見ている。
毎日の日課になっていることは知っていた。
だがこの日は少し違った。彼女から歌が聞こえた。変わった節だけど、不思議と聞いてて心地よい。
知らない言葉を覚えていくたび
面影の中 手を伸ばすの
だけど一人ではわからない言葉も
あるのかもしれない
サヨナラは苦くて
アイシテルは遠いにおいがした
例えようのないこの想いは
とても怖くて だけどとても愛おしくて
わたしなんで泣いているんだろう
心になんて答えたらいい?
言葉はいつでも語るでもなくて
そこにあるばかり つのるばかり
わたしはあなたに会いたくなる
パチパチパチ
「ひえっ!?佐助さん…」
「聞いたことない歌だけど、結月ちゃんのとこの歌?いい歌だね。」
「は、はい、好きな歌なんです。」
こりゃまいったね。俺様の負け、かな。
悲しそうに歌ってる結月ちゃんに笑ってほしいと思ってしまった。
「また歌ってよ、俺のために」
「!!っはい。いつでもっ。」
嬉しそうに返事をしてくれた結月ちゃんをこれからは見守ろう。
大将のためにも。
月から落ちた輝夜姫。
最近武田領内でもっぱら噂になっている話だ。
その輝夜姫こと結月ちゃんは大将の娘として日々教養の修練に励んでいる。
大将と旦那はああだけど、俺様はまだ信用できない。
今は女中のお菊さんに裁縫を教えてもらっているようだ。
最初のころは人見知りが激しくて、お菊さんにも何も言えないような子だった。
あんなに脅しをかけた俺様を呼ぶくらい。
近頃やっと女中と話もできるようになってきたのだ。
「(はぁ、これじゃ監視っていうより見守ってる気分だよ)」
潜んでる屋根裏の下じゃ、上手くいったのかお菊さんに褒められ花が咲くような笑みを浮かべている結月。
ここにきた時の服は回収済みで隅々まで調べたけど武器などは出てこなかった。
それからも近くにいたりして監視はしていたが、どこかに文や連絡を取る素振りもなく、一番安心するのか大将の部屋で寝てしまったところを何度か回収した。
大将も可愛いのか何も言わないし。
「(もう認めるしかないのかね。)」
裁縫の稽古が終わったのかお菊さんが退室し、部屋に結月ちゃん1人になった。
ふと顔に陰が差したと思えば、そのまま部屋を出たすぐのところに座った。
庭を見ながらどこか遠い所を見ている。
毎日の日課になっていることは知っていた。
だがこの日は少し違った。彼女から歌が聞こえた。変わった節だけど、不思議と聞いてて心地よい。
知らない言葉を覚えていくたび
面影の中 手を伸ばすの
だけど一人ではわからない言葉も
あるのかもしれない
サヨナラは苦くて
アイシテルは遠いにおいがした
例えようのないこの想いは
とても怖くて だけどとても愛おしくて
わたしなんで泣いているんだろう
心になんて答えたらいい?
言葉はいつでも語るでもなくて
そこにあるばかり つのるばかり
わたしはあなたに会いたくなる
パチパチパチ
「ひえっ!?佐助さん…」
「聞いたことない歌だけど、結月ちゃんのとこの歌?いい歌だね。」
「は、はい、好きな歌なんです。」
こりゃまいったね。俺様の負け、かな。
悲しそうに歌ってる結月ちゃんに笑ってほしいと思ってしまった。
「また歌ってよ、俺のために」
「!!っはい。いつでもっ。」
嬉しそうに返事をしてくれた結月ちゃんをこれからは見守ろう。
大将のためにも。
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