青くまどろむ
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この日、凛音は買い出しのため街へ出ていた。
ーー回想ーー
「まぁ〜? フルーツが切れてるわねぇ」
「そうですね…せっかくだし、買い物行ってきます」
「じゃあお願いするわ。ほら、これメモよ~」
ーーー
ルッスーリアから渡されたメモを手に、店を探しつつ久しぶりの外出を楽しんでいた。
「(最近出かけることもなかったし……たまには服とか見たいなぁ)あ、これ可愛い」
ショーウィンドウに映る可愛いワンピースに足を止める。
外の空気は賑やかで、自由で、仕事を忘れそうになるほど心地いい。
「(日が暮れる前にお店に行かないと……)」
気分をリセットして歩き始めたそのとき——
「おや、可愛いお嬢さん? どこへ行くの?」
「食材を買いに。では、これで失礼します」
軽く会釈しようとしたが、男はにこにこと笑顔を崩さずついて来る。
「つれないなぁ〜。僕が案内してあげるよ、どこのお店?」
「結構です。(面倒な人に捕まった……)」
何度断ってもひるまず、距離を詰めてくる。
“誰か一緒に出てくればよかった”と後悔がよぎった瞬間——
「この辺りはさ、僕の庭だから安心して――」
「慣れてますので結構です」
「そう言わずにさ〜っ」
ぐい、と肩に手を回される。
冷気が背中を這った。
(……手を出してもいいかな、これは)
実力行使を考え始めた、そのとき。
「ゔぉおおおい!! 俺のツレに何してやがんだぁ!!」
その声に、凛音の身体が反射的に跳ねた。
聞き慣れた、心の奥に直接響くような叫び。
次の瞬間、スクアーロが男の手首をがしっと掴んでいた。
銀の瞳が鋭く細められる。
「っ……ひっ……!」
睨まれた男はひきつった笑みを浮かべると、そのまま逃げるように走り去った。
スクアーロは大きく鼻を鳴らし、
「ふん、カスがぁ」
と吐き捨ててから、凛音へ向き直る。
「凛音! お前も何されるがままになってんだぁ!」
「えっ!? あの、私が手を出すと皆に迷惑がかかるかと思って……」
「そんなわけあるかぁ! 頬ひっぱたくくらいしてもいいんだよぉ!」
叱られている、のだが。
内容は“怒っている”というより“心配している”に近い。
それが余計に胸をざわつかせた。
(……でも、確かに不用心だった。反論できないな……)
素直に反省しながら、凛音は小さく頷いた。
スクアーロはふいに視線をそらし、
「……ったく。ほら行くぞぉ。フルーツ買うんだろぉ?」
とぶっきらぼうに言い、買い出し袋をひょいと奪い取る。
そのまま文句をこぼしながらも荷物持ちをしてくれた彼と一緒に、凛音は目的の店へ向かった。
⸻
――屋敷・夕刻
買い物を終えて戻った凛音を、ルッスーリアが優しく迎える。
「凛音、聞いてちょうだい。
スクちゃんったら、あなたが一人で買い物に行ったって聞いた瞬間、ものすごい勢いで飛び出していったのよ、うふふ」
「えっ……!」
顔が熱くなる凛音。
「ルッスーリアァア!! 余計なこと言うんじゃねぇぇ゛!!」
背後から叫び声。
スクアーロは耳まで真っ赤だった。
ルッスーリアは楽しそうに微笑む。
凛音の心臓は、落ち着けと言っても跳ね続けていた。
ーー回想ーー
「まぁ〜? フルーツが切れてるわねぇ」
「そうですね…せっかくだし、買い物行ってきます」
「じゃあお願いするわ。ほら、これメモよ~」
ーーー
ルッスーリアから渡されたメモを手に、店を探しつつ久しぶりの外出を楽しんでいた。
「(最近出かけることもなかったし……たまには服とか見たいなぁ)あ、これ可愛い」
ショーウィンドウに映る可愛いワンピースに足を止める。
外の空気は賑やかで、自由で、仕事を忘れそうになるほど心地いい。
「(日が暮れる前にお店に行かないと……)」
気分をリセットして歩き始めたそのとき——
「おや、可愛いお嬢さん? どこへ行くの?」
「食材を買いに。では、これで失礼します」
軽く会釈しようとしたが、男はにこにこと笑顔を崩さずついて来る。
「つれないなぁ〜。僕が案内してあげるよ、どこのお店?」
「結構です。(面倒な人に捕まった……)」
何度断ってもひるまず、距離を詰めてくる。
“誰か一緒に出てくればよかった”と後悔がよぎった瞬間——
「この辺りはさ、僕の庭だから安心して――」
「慣れてますので結構です」
「そう言わずにさ〜っ」
ぐい、と肩に手を回される。
冷気が背中を這った。
(……手を出してもいいかな、これは)
実力行使を考え始めた、そのとき。
「ゔぉおおおい!! 俺のツレに何してやがんだぁ!!」
その声に、凛音の身体が反射的に跳ねた。
聞き慣れた、心の奥に直接響くような叫び。
次の瞬間、スクアーロが男の手首をがしっと掴んでいた。
銀の瞳が鋭く細められる。
「っ……ひっ……!」
睨まれた男はひきつった笑みを浮かべると、そのまま逃げるように走り去った。
スクアーロは大きく鼻を鳴らし、
「ふん、カスがぁ」
と吐き捨ててから、凛音へ向き直る。
「凛音! お前も何されるがままになってんだぁ!」
「えっ!? あの、私が手を出すと皆に迷惑がかかるかと思って……」
「そんなわけあるかぁ! 頬ひっぱたくくらいしてもいいんだよぉ!」
叱られている、のだが。
内容は“怒っている”というより“心配している”に近い。
それが余計に胸をざわつかせた。
(……でも、確かに不用心だった。反論できないな……)
素直に反省しながら、凛音は小さく頷いた。
スクアーロはふいに視線をそらし、
「……ったく。ほら行くぞぉ。フルーツ買うんだろぉ?」
とぶっきらぼうに言い、買い出し袋をひょいと奪い取る。
そのまま文句をこぼしながらも荷物持ちをしてくれた彼と一緒に、凛音は目的の店へ向かった。
⸻
――屋敷・夕刻
買い物を終えて戻った凛音を、ルッスーリアが優しく迎える。
「凛音、聞いてちょうだい。
スクちゃんったら、あなたが一人で買い物に行ったって聞いた瞬間、ものすごい勢いで飛び出していったのよ、うふふ」
「えっ……!」
顔が熱くなる凛音。
「ルッスーリアァア!! 余計なこと言うんじゃねぇぇ゛!!」
背後から叫び声。
スクアーロは耳まで真っ赤だった。
ルッスーリアは楽しそうに微笑む。
凛音の心臓は、落ち着けと言っても跳ね続けていた。