ネモフィラの追憶
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本当の事を言うと、怖くてたまらなかった。
僕はアダムの分身、つまり人間にとって忌むべき存在。
そんな僕が、君に触れることも、触れられるのも。
ましてや君を救うことなんて、出来ない。
いつか君を壊してしまいそうで怖かった。
でも僕に残された絶対的な自由は君だけだから。
君に最も残酷な事を強いてしまったこと、ほんの少しだけ申し訳ないと感じているんだ。
本当だよ。
君は、もう僕のことを信じられないかもしれないけれど。
空っぽだった僕を唯一満たしてくれていたのはいつも君だけだった。
君はいつも自分を責めて、自分自身を嫌って嫌いだと声に出して怯えていた。
とても繊細な心を持っていて、そんな君を周りは臆病だと笑っていたけど、僕はそんな君が好きだったよ。
もしも、もしもまた。
君に出会う事が出来たなら。
その時は借り物の言葉でも、ニセモノの言葉でも、嘘吐きの言葉たちでも、いつか。
君と、泣けたら。
君と、笑えたら。
こんな僕でも君と一緒にいてもいいかな。
その時は、絶対に
「……君だけは幸せにするよ─────シンジくん」
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