☆理解不能。

4月下旬。


道蓮が森羅学園に転校してから1週間が経過した。


しかし、蓮についての情報は少ない。




「えっと~‥蓮は財産家で、頭が良くて、日本語ペラペラな中国人。っと」



新学期が始まってから殆ど使っていない数学ノートに、蓮について自分が知っている情報を書き殴った。




「隣りで ぶつぶつと うるさいぞ。碓氷ホロケウ」



ギロリと睨んだのは ホロホロの意中の人、蓮だった。



「‥んなこと言ったって、分かんねぇんだから仕方ねぇだろ~」



ホロホロは机に突っ伏し、口を尖らせた。




「分からない? この問題が、か?」


蓮はノートに書き写した問題をペンで指しながら言った。



「そんなもん、どうだって良いんだよ‥」

「?」

「俺は、『お前のこと』が分からないって言ってんだよ‥。」





一瞬、蓮の動きが止まった。
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