恋愛不器用(天地寿)

先にファミレスを出て天地を待っていた。
これからどうするんだろう、そう思っていると天地が出て来た。


「ねぇ、これからどうするの?」

そう聞いた私に天地が言った言葉は「帰れ」だった。

は?



「明日、また昼には迎えに行くから用意しとけ」
「は?」
「昼に行く」

こ、この男は~!

「アンタね―もうちょっと私の都合を聞くとか出来ないの?私だって用事とかあるんだよ?」

この性格、何とかならんのか!


「でも来るだろ?」

そう言った天地の顔は自信たっぷりだ。

くっ…


「行かない」

「お前は来る」

ムカっ!


「何でそんなこと分かんのよ?」

「…お前の事は分かんだよ」

「だから何でよ?」

「………」

「ねぇってば!」

「………」
「ねぇ!!」

「別に言う必要ねぇだろ」
「い~や、そこまで自信がある理由を聞かせて貰おうじゃない!」




「………ボソ…」





ずるい。




だけど…

「仕方ないから…
明日も付き合ってあげるわよ」

赤い顔して、そう言うしかない。


でも、ま、いいか。


天地の隣りに並び、私はそっと自分の腕を絡めた。










“惚れてっから”
なんて言われたら、何も言えないじゃん。













End.
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