あなたに捧げる想い(複数)

■愛の形
好誠×レン



みんな、素敵なイブになればいい。

そう願いながら、私は好誠と温かい毛布にくるまり、目を閉じた。













目が覚めると日はすでに高く、
ブラインド越しに冬の日差しが届く。


うつぶせに寝ている体勢から、となりにある体温、好誠の方を向く。

こちらを向いてまだ目を閉じているその顔には、髪の毛がかかっている。


愛しい顔に触れようとしたとき、

私はふと、鈍い光に気が付いた。



目線の先、好誠の顔の前に伸ばした指、

そこには、昨夜にはなかったリングがある。



いつの間に?


それは、もうずっと前から私の体の一部であったかのように、指になじんでいた。

そのリングをまじまじと見つめる。


「気に入ったか?」

聞こえた声に、再びリングから視線をはずすと、その先には微笑む好誠がいた。


起きてたんだ…


「うん」

私は仰向きになり、ブラインドから漏れる光にそれをかざしてみた。


「とっても」




ごそごそと好誠の腕の中に移動して、私は好誠を抱き締めた。
そして、ありがとう。と、キスをした。




リング、それは時別なもので


私は産まれて初めて、

愛の形を目にした。





End
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