このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

あなたに捧げる想い(複数)

ご飯を食べ終わると、柳は散歩でもするか、と、遠回りして送ってくれた。



「瀬奈」

柳が上、っと空を見上げる。

つられて顔を上げると、夜空には沢山の星が瞬いていて、

「イルミネーションみたい」


私は思わずそう呟いた。


地上に視線を戻すと、柳と目があって、二人で微笑む。



「柳、ありがとう」

数時間前のブルーな気持ちがウソみたいな、幸せな気持ちでそう言った。




「瀬奈」

ジャケットに手を突っ込んでいた柳の手が急に差し出された。



その手には赤いリボンが付いた小さな小さな箱がある。


私、に?


「こういうのって、タイミング難しいな」

柳の声が、照れている。



私はそれをそっと両手で受け取った。


「ありがとう」

「「開けて、みろ、いい?」」

その声が被り、
私は笑って小さなリボンを解いた。




あ……




ボックスを開いて私の目に入ったのは、小さなリング。

「それからこれ」

見ると、柳の手にネックレスチェーンがある。


「そのままじゃ学校には無理だろ?
だからこれ、胸に、つけれるように」

「やなぎ…」

「ほら」


リングボックスから取り出したリングを柳はチェーンに通した。

そして、私の首に手を回し、優しく付けてくれた。



胸元で、それはきらりと光る。



キラキラと眩しくてはっきり見えないのは
それを見る私の目が、涙で滲んでいるから。



「卒業したら、指に付けてくれな」

「うん」



遠く瞬く星にも勝る、それは柳がくれた光。





.
9/15ページ
スキ