あなたに捧げる想い(複数)

「にぎやかだな」

隣を歩く好誠がそう言った。

「そりゃイブだもん」



本当に、
周りはカップルや家族連ればかりで
みんな一様に幸せそうな顔をしている。


そしてそれは私も例外ではない。

クリスマスイブを恋人と過ごすのは、幸せなことだ。



「みんなはどうしてるかな…」

「みんなって?」

タバコの煙を空に吐きながら好誠が尋ねた。


「んー、嵐さんとか…」

「そういやここに来る前に鉄生を見たな。」
「待ち合わせかな?」
「あいつ、ケーキ屋の前に並んでたぞ。」


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