約束(香月ゲン)

ゲンは私の手を取り薬指にそっと指輪をはめてくれた。

「ほんとは、初任給で買ってたんだけどな…つってもオレのだから大したヤツじゃないぞ」

照れながらゲンはそう言った。



私の一部になった指輪をマジマジと見る。

「へへっ…」

すごくうれしい。泣きたいほど…





私はテ―ブルに置いてあったタバコの箱とお気に入りのライタ―をゴミ箱に捨てた。

そして

「未来のBabyのために」

そうゲンに言ってニッコリと笑った。





End.
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