バイバイ(小林政成)

それは中学を卒業してから数年ぶりのクラス会だった。

「きゃ~!みんな久しぶり!!」
「元気か?」
「今なにやってるの?」
「お―、アイツ来てるか?」




あちこちで交わされる懐かしい会話。
会った瞬間、皆あの時代に戻る。
まるであの日と変わらない中坊みたいに。


「よお祥、久しぶりだな」

後ろから懐かしい声がした。

「マサ!」

振り向けば本当に久しぶりに会う懐かしい男の顔。

「と、秀吉!」

「お前、オレはついでかよ…」


相変わらず一緒にいるんだ、そう思ったら嬉しくなった。
二人とも男前になったな…


…心の奥に閉じこめた気持ちが騒ぎだす。

「マサ、アリサちゃん来てたよ?」
「お、そうか。んじゃあ声かけてくるわ」
「うん。じゃあまたあとでね~」


ヒラヒラと手を振って、私は目の前のジョッキを手にする。
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