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形ないもの(戸川将太)


「将太、怒ってる?」
並んで帰りながら、そう聞いてみた。

「来るなって言ったのに、来ちゃったし」
「別に、怒ってねーよ」
「ホント?」
「ああ」

「ねぇ、なんで今まで私のこと黙ってたの?」
「………」
「兄弟分の鉄生さんくらい、紹介してくれてもいいじゃない」
「アイツに紹介したらうるさいからよ」


「でも私、今日あそこ行ってよかった。
ちょっとびっくりしたけど、みんないい人だね」
「だろ?」
そう言って将太は自慢げだ。

「特にあの二人、金髪の人と目に傷がある人」
「あー、あの二人はウチの頭と副頭だ」

「かっこよかったね」
「あーやっぱり!!」

へ?

「何よ、急に」
「だから紹介したくなかったんだよ」
「は?」

「あのな、武装の男はスゲー人達ばかりで、男のオレが見ても惚れるような人たちなんだよ」
「だから何よ」
「だから、アレだよ。お前紹介して…」
「何よ」

「お前が他の男に惚れたら、いやだろ」

!!

「だから、会わせたくなかったんだよ」


そう言って、“あ~あ”とばかりに将太はため息をついた。

そんなこと、考えてたんだ。

「ばかだね将太」
「何!?」
そして私も…



「そんなことあるわけないじゃん」
「………」
「私、将太にぞっこんなんだよ?」


見せれるものなら、この気持ちを形にして見せてあげたいくらい、大好き。



「背中で庇ってくれたの、すごく嬉しかったよ」
将太の気持ちすごく伝わってきたから。

「…ばか」

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