マ「だったらお前も彼女作ればいいよい

意外にモテるんだから彼女の一人や二人すぐにできるよい」

マルコがエースに携帯を返しながらそう言う。

エ「この学校の女は皆ギャルばっかで頭悪そうなやつばっかだから興味ねぇ

それに俺、無愛想だしな」

マルコは自分が無愛想だとわかっているのなら直せばいいのにと心の中で密かに思う。

エ「まぁ俺にはルフィがいるし、彼女なんかいらねぇや」

マ「そうかよい…」

まだ保育園児の弟を世話しているエースのこの言葉は嘘ではないだろう。

だが、

マ「(まぁ一番の理由はエースのことを本気で好きになってくれる女がいないからだろうない…)」

エースは喧嘩が強くこの辺りで一対一で勝てる男はそういない。

それに加えて顔が良ければそれなりにモテる。

しかし、周りの女はエースと付き合うことで自慢したいだけにすぎない。

最強の男が彼氏であると。

もちろんそんなことを考えない女子も多数いることはいるのだが、エースのにこりとも笑わない表情が怖くて近寄れないのだ。

マ「俺たちといるときみたいに普通に笑ってりゃいいのによい…」

エ「ん？なんか言ったか？」

マ「いや、別に…」

一瞬言おうか迷ったがエースが自分たちといるときと同じように周りに笑いかければ今以上にモテることが想像できたので止めた。

そして、こんな会話をしているうちに本日最後の授業の終了を知らせるチャイムが鳴る。

エ「さてと…」

エースがそのチャイムが鳴り終わると同時に鞄を持って立ち上がる。

マ「結局行くのかよい？」

エ「ま、ルフィの迎えには行きてぇし、のろけなんか流しとけばいいから取り敢えずな」

何だかんだ言いつつも結局のところエースはいいやつなのだ。

それがわかっているからこそマルコはエースとつるんでいるのだ。

家で勉強などしないため、弁当箱しか入っていないすかすかの鞄を担いだエースをマルコは見送る。