エ「はぁ…」

教室で今六時間目だというのに憂鬱そうなため息をついているのはポートガス・D・エースだ。

授業なんてものは頭にも耳にも入っておらず、机に突っ伏しながら窓の外を見ている。

まぁここは不良ばかりが集まる高校なのでエースに限らず誰も授業など聞いていないのだが…。

マ「なんだよい

そんな辛気くさそうな顔しやがって」

エースのため息に反応したのは前の席に座っているマルコだ。

エ「これ見てくれよ…」

そう言ってマルコに見せたのは自身の携帯の画面。

マルコはそれを受け取ってメールの画面が開かれているためそれを読む。

マ「なんだサボのやつからじゃないかよい」

エ「いいから読めって」

兄弟であるサボからのメールに何を憂鬱になることがあるんだと首を傾げながら内容を見る。

マ「何々、“今日もニーナと授業終わったらエースの学校の校門で待ってるな”

あ～、なるほどねい…」

エ「またどうせのろけ聞かされるだけなんだぜ？

俺に対する嫌がらせかっての」

そう、サボがニーナと一緒に来るということはそういうことなのだ。

なんでもニーナの帰り道がルフィの保育園と同じ方角にあるらしく、二人でルフィを迎えに行けるときはいつもサボと一緒に帰っているニーナと三人で途中まで帰るのだ。

別にニーナが嫌いというわけでは決してない。

だがサボがベタ惚れしているニーナののろけをずっとエースに語るのだ。