その頃白桜学園。

「お知らせします！」

「騒々しいわね

一体どうしたの」

「すいません」

『いいよ、それよりどうしたの？』

「我が白桜学園生徒サボ、白聖高等学校生徒エース、その弟ルフィ


この三名が何者かに連れ去られました」

『え？それはいつ？』

「知らせが入ったのはつい先ほどです」

「嘘…あの二人が簡単にやられるなんて…」

「姫様、何か心辺りがありそうですね」

『ええ…こんなことをするのは…


これより全員戦闘準備

三名の救出に向かうわ』

「姫様が直々に出られるので？」

『その人たちは私の友達

それに多分捕まったのは私のせい…』

「ったくあんたがそんな顔してちゃみんな不安になるだけよ

戦闘準備って言われたんだからさっさと動く！」

「「「はい！」」」











エ「…ここは？」

エースは目を覚ますと両手両足が動かないことに気づいた。

そして自分が見知らぬ薄暗い倉庫にいることも。

ル「んー！んー！」

エ「ルフィ！」

くぐもった声が聞こえ視線を向けると自分と同じように縛られているルフィがいた。

猿轡のせいで声は出ていないが目立った怪我は見当たらないのでとりあえずはほっとした。

サボ「エース…」

サボも目を覚ましたらしく辺りをきょろきょろと見渡している。

サボ「ここどこだ？」

エ「わからねぇ…

俺もさっき目が覚めたところなんだ」

「お目覚めのようだな」

聞こえてきた声と足音に反応して視線を向ける。

「気分はどうだ？」

エ「最悪だな…

お前の顔を見たらもっと気分が悪くなったよ

西城隼人…」

現れたのは昨日出会ったばかりの西城隼人だった。

頬には大きなガーゼが貼ってあり、額にも絆創膏が貼られている。

回りには何十人もの黒いスーツを着たボディーガードらしき男たちがいる。

隼「それは光栄なことだな」

サボ「なんでこんなやつが…」

エ「悪い

多分俺のせいだ…」

サボ「まさかあいつのあの怪我…」

サボはエースが謝ったことでだいたい理解したらしくため息をついた。

サボ「まぁこれでなんで俺たちが捕まったのかはわかった

あんた恋歌にちょっかい出してたやつだろ？」

サボのこの言葉にぴくっと反応する隼人。

隼「ちょっかいだと？」

サボ「あんなストーカー紛いのことばっかりやってさ

あんたを避けるために一体恋歌が何回家も携帯も変えたと思ってるんだよ」