ル「エース！」

園に入って暫くするとルフィがエースを見つけて飛び付いてきた。

それを難なく受け止めたエースは腕の中にいるルフィの頭を撫でてやる。

エ「今日もいっぱい遊んだか？」

ル「おう！シャンクスがいっぱい遊んでくれたんだ！」

シャンクスというのはここの保育園の園長をしていり男のことでルフィのお気に入りの先生だ。

ちなみに副園長はベックマンである。

エ「そっか、よかったな

じゃあみんなにばいばい言ってこい

サボも迎えに来てるし帰るぞ」

ル「わかった！」

エースの腕から飛び降りて教室の中に入っていく。

シ「お、ルフィの迎えか？」

ルフィが友達に挨拶をしている間にここの保育園の園長であるシャンクスがにこにこしながら近づいてきた。

エ「まぁな」

シ「相変わらず連れねぇやつだな

もうちょっと愛想よくしとかねぇと彼女もできねぇぞ？」

エースの眉間によった皺をぐりぐりしながら豪快に笑うシャンクスの手をエースは叩き落とす。

エ「ほっとけ…」

言われなくてもわかってる、と心の中で呟いた。

シ「…ま、俺としては健全な男子高校生らしくしろよって言いたいわけだ

春だしな、恋ぐらいしろよ」

そう言って後ろ手に手をひらひらと振りながらシャンクスは去っていった。

エ「だから言われなくてもわかってるって…」

ル「なにがだ？」

下からした声に一瞬驚いたが、ルフィが帽子と鞄を持って立っていた。

エ「何でもねぇよ

さ、帰るか」

小さなルフィの手を繋いで保育園を出た。








サボ「お、来た来た」

どうやら電話は終わったらしく恋歌と二人で話していたようだ。

ルフィはサボの姿を見つけるとエースの腕を離してサボに抱きつきに行った。

サボ「今日も元気だな、ルフィは

いい子にしてたか？」

ル「あたりまえだ！

おれはいつでもいいこだぞ」

サボ「そうだったな」

胸を張って言うルフィにいい子だとサボが頭を撫でてやる。

ル「？ねぇちゃんだれだ？」

大好きな兄二人の他に見知らぬ人がいることに気づいたルフィは恋歌の方を向いて首わ傾げる。

『はじめまして、ルフィくん

私は恋歌です

サボと同じ学校の生徒なの』

軽く自己紹介をしながら微笑む恋歌に何故かエースが赤くなっている。

ル「おれルフィ！

恋歌ねぇちゃんだな」

『ルフィくんいくつ？』

ル「よっつだ」

指で４を表しながら言うルフィの頭を恋歌が撫でる。

『可愛いね』

サボ「だろ？

自慢の弟だからな」

ル「恋歌ねぇちゃんきれいだな」

『そう？でもありがと』

どうやらルフィは恋歌を気に入ったようで恋歌に抱っこをせがんできた。

エ「意外にこいつ重いぞ？」

『大丈夫

私結構力あるから』

そう言う恋歌の腕を見て嘘つけ、とエースは思ったが案外大丈夫そうなので、恋歌とルフィの鞄をエースが持って帰路についた。