今日からマ王!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
和やかな雰囲気が流れて小指を離した直後、集まっていた男たちが下品な声で話し出したのが聞こえてきた。
「しっかし今日は思わぬ収穫だったな」
「ああ、まさか国宝級のお宝が手に入るなんてな」
男たちが話題にしているのも手に持っているのも間違いなく恋歌のネックレス。
渋「あれは!!…ん!」
立ち上がって大きな声を出しかけたユーリを間一髪のところで村田がユーリの口を手のひらで塞いで止めた。
続々と集まってきている男たちで静かではないのでユーリの声はバレなかったようだ。
「でも惜しいことしたな」
「なにがだ?」
「いや、これ持ってた女がかなりの上玉でよ
ついてた男もえらく美形な3人組だったんだ
一緒に売ってやりゃいい金になっただろうなと思ってよ」
「そりゃ惜しいことしたな
でもなんで連れてこなかった?」
「こいつに気とられすぎてよ
なんせこんなちっこい石が一つの国を買えるほどの価値があるって聞けばこっちにばかり目がいっちまうだろ?」
「ちがいねぇ!」
げらげらと笑う男たちに大切なものを触られているだけで虫酸が走る思いをしている恋歌は無意識のうちに自分を抑えようと拳を握りしめていた。
村「恋歌さん、手を開いて」
『健ちゃん…』
気付いた村田が恋歌の手に触れて手を開かせる。
僅かに爪痕が残る手のひらを撫でるように親指でなぞられる。
村「ごめんね
こちらの都合であんなやつらに恋歌さんの大事なものを取り返すのが遅くなって…
君一人ならとられることもなかったんだろうけど…」
申し訳なさそうな顔をする村田に入れていた力をふっと抜いて爪痕を撫でてくれている村田の手を握りしめた。
『ううん、謝ることないよ
悪いのは人から物をとる人たち
ありがとうね、慰めてくれて』
手を握り合っている2人を見ていたユーリとヴォルフラムはなんだこの甘ったるい雰囲気は…と目配せをしていた。
渋「なんかいつもの村田じゃない…」
ヴ「恋歌は美しいからな
あの大賢者といえども一目惚れでもしたんじゃないか?」
渋「ええ!?あの村田が!?」
まっさかー、と言いながらもこの雰囲気を見るとあながち嘘でもないのではないかと思ってしまう。
渋「…だとしたら報われないってことだよな」
恋歌は元の世界に恋人がいる。
それを村田は知っている。
だけど…
渋「(もし本当に村田が恋歌さんを好きなら応援くらいはしてもいいよな…)」
立ち止まってから数十分が経過し、集まってきた人数はかなりのものになった。
ヴ「100…いや、200はいるんじゃないか?」
分裂していたものたちが集まってくるごとに一つの大きな荷車が増える。
それが10以上あるということはそれなりの人数になってきているということだ。
村「あの荷車の荷物はおそらく盗品だろうね
でもここまでの数を彼らはどうやって隠していたんだろう…」
ヴ「まだまだ警備が甘いということだな」
一応警備隊長はコンラッドなのだからその目を掻い潜ることは容易いことではないはず。
「しっかし今日は思わぬ収穫だったな」
「ああ、まさか国宝級のお宝が手に入るなんてな」
男たちが話題にしているのも手に持っているのも間違いなく恋歌のネックレス。
渋「あれは!!…ん!」
立ち上がって大きな声を出しかけたユーリを間一髪のところで村田がユーリの口を手のひらで塞いで止めた。
続々と集まってきている男たちで静かではないのでユーリの声はバレなかったようだ。
「でも惜しいことしたな」
「なにがだ?」
「いや、これ持ってた女がかなりの上玉でよ
ついてた男もえらく美形な3人組だったんだ
一緒に売ってやりゃいい金になっただろうなと思ってよ」
「そりゃ惜しいことしたな
でもなんで連れてこなかった?」
「こいつに気とられすぎてよ
なんせこんなちっこい石が一つの国を買えるほどの価値があるって聞けばこっちにばかり目がいっちまうだろ?」
「ちがいねぇ!」
げらげらと笑う男たちに大切なものを触られているだけで虫酸が走る思いをしている恋歌は無意識のうちに自分を抑えようと拳を握りしめていた。
村「恋歌さん、手を開いて」
『健ちゃん…』
気付いた村田が恋歌の手に触れて手を開かせる。
僅かに爪痕が残る手のひらを撫でるように親指でなぞられる。
村「ごめんね
こちらの都合であんなやつらに恋歌さんの大事なものを取り返すのが遅くなって…
君一人ならとられることもなかったんだろうけど…」
申し訳なさそうな顔をする村田に入れていた力をふっと抜いて爪痕を撫でてくれている村田の手を握りしめた。
『ううん、謝ることないよ
悪いのは人から物をとる人たち
ありがとうね、慰めてくれて』
手を握り合っている2人を見ていたユーリとヴォルフラムはなんだこの甘ったるい雰囲気は…と目配せをしていた。
渋「なんかいつもの村田じゃない…」
ヴ「恋歌は美しいからな
あの大賢者といえども一目惚れでもしたんじゃないか?」
渋「ええ!?あの村田が!?」
まっさかー、と言いながらもこの雰囲気を見るとあながち嘘でもないのではないかと思ってしまう。
渋「…だとしたら報われないってことだよな」
恋歌は元の世界に恋人がいる。
それを村田は知っている。
だけど…
渋「(もし本当に村田が恋歌さんを好きなら応援くらいはしてもいいよな…)」
立ち止まってから数十分が経過し、集まってきた人数はかなりのものになった。
ヴ「100…いや、200はいるんじゃないか?」
分裂していたものたちが集まってくるごとに一つの大きな荷車が増える。
それが10以上あるということはそれなりの人数になってきているということだ。
村「あの荷車の荷物はおそらく盗品だろうね
でもここまでの数を彼らはどうやって隠していたんだろう…」
ヴ「まだまだ警備が甘いということだな」
一応警備隊長はコンラッドなのだからその目を掻い潜ることは容易いことではないはず。