『わたしと世界最強をかけて戦いたいのなら、本気で来てください

じゃないと、後悔しますよ？』

バ「…面白い」

雰囲気の変わった恋歌に、本気でなければ負けると悟ったバレットは、地面からクジラ型の潜水艦をせり上がらせ、ガシャガシャの実の能力で、潜水艦と一体になる。

『(千本桜ならみんなを守りながら戦える)』

なにかあれば海賊たちを守れるようにと、桜の範囲を広げ、潜水艦と一体になったバレットを見上げる。

バ「弱者を守りながらおれと戦って勝とうなんざ、なめられたもんだ」

『…あなただって弱者ですよ』

バ「ならその弱者どもをまもりながらおれに勝って見せろ！！」

『元よりそのつもりですよ！！』

右腕を振りおろしてくるバレットの攻撃を避けるように全員が散り、地面が割れる。

飛びあがったベッジ、アプー、ドレークの３人が最初に狙われ、左腕で殴り飛ばされたが、殴り飛ばされる直前と壁に激突する直前に、身体を桜が覆い怪我をすることなく立ち上がった。

バ「そんな小細工…！！」

足の近くにいたキッド、キラー、ウルージ、ボニーの４人を踏みつぶそうとするが、それより先に足を腕で受け止めた。

『小細工でもなんでも…守るべき人がいる事が強さにだってなる！』

最強と呼ばれるまでの力を手に欲したのは、守りたい人がいたから。

この世界に来たとき、知り合いも誰もいない世界で、寂しさを感じることなく過ごせているのは、家族が、友人が、大事な人がいるから。

『たった１人で生きてるあなたが、わたしに勝てるわけない

【狒骨大砲】！』

バ「なっ…！」

いつの間にか間の前にいた骨の大蛇が、口を開けて待ち構えており、口から赤いレーザーのようなものを出して、バレットを吹き飛ばした。

ル「かっけー！！

やっぱさすがだな！」

ゾ「ああ…」

興奮したように恋歌の応援をしているルフィとゾロとは違い、周りの海賊たちはこれだけの人数を守りながら、バレットを圧倒している姿に驚いている。

ナ「ルフィ！！ゾロ！！

海軍がそこまで来てる！！

わたしたちは脱出の準備をしましょう！」

ル「ゾロ、先に行ってくれ

おれは…見届けてから行く

こんなすげぇ戦い…滅多にみれねぇ」

ゾ「わかった」

ナミの声に反応したルフィとゾロだが、ルフィはここに残り、ゾロだけを先に行かせた。

ベ「キャプテン！おれたちも出航準備できてるよ！」

ロー「ああ…

お前ら先に行け

後で追いつく」

『……』

他の海賊たちも出航準備を整えていくが、最悪の世代たちはその場所から動かない。

ル「足手まといなら船に戻る」

『はぁ…』

こうなってくると頑固なのは知っている為、”いいえ”、と首を横に振った。

『あなたたちを守って戦っても、あの人には負けないから大丈夫』

ル「にしし！そっか」

ロー「おれたちが邪魔になれば言え

麦わら屋とこいつらはおれが戦線離脱させてやる」

『ありがとうございます』

恋歌の邪魔をさせないように残ってくれたらしいローは、どういう意味だとルフィに言われているが、完全に無視されている。