シ「よし、どーよ！」

「「どれどれ」」

数分後、完成したとシャチが恋歌の後ろから離れれば、ペンギンとベポが正面から覗きこんでくる。

シ「ほんとは髪巻いたりしたかったけど…

どうですか？」

少し不満そうな顔をしているシャチだが、ローに顔を向ければ顎に手を当ててじっと恋歌を見つめている。

ロー「……悪くねぇ」

『ありがとうございます』

恋歌の髪はフィッシュボーンでまとめられており、昨日ローから貰ったヘアゴムで留められている。

背中に流されている髪を手に取ってふっと笑えば、恋歌も嬉しそうに笑う。

ベ「えー！可愛いよ！」

ペ「そうだそうだ！可愛いって言わないとだめですよ！」

ロー「…ほんとお前らうるせぇな」

ローの反応に納得がいかないと、ぶーぶー文句を言うがそれは無視され、できたんなら行くぞと先に立ち上がって恋歌に手を差し出す。

『シャチさん、ありがとうございます』

シ「おう、次キャプテンとデートの時は前もって教えてくれよな」

『はい』

ロー「行くぞ」

差し出してくれた手にもう一度手を乗せ、ちらほらと同じ方向に向かっている人たちの流れにのって、のんびりと歩き始めた。





ベ「ひゃー、すごい人集まってきたね」

ペ「だな」

到着したときにはあまり人はいなかったが、数十分もすれば昨日のゲームの時より人が集まってきた。

シ「で、あれが例の新しいゲーム？」

ペ「あんなのよく１日で作ったよな」

昨日までコインが入った装置、力を数値化する表示板、拳を叩きつける場所にあった金属などがあったが、それらはすべて片付けられ、四方と床が白い板で覆われている舞台が用意されている。

かなり大きな舞台で、近くにはモニターらしきものもあり、それ以外にももう１つ同じぐらいの大きさの箱が用意されているが、そちらはどう見ても檻にしか見えない。

その檻の上にも数字が表示される表示板がある。

『何かを捕まえるゲームでしょうか』

ロー「もうそろそろ説明があるだろ」

見た目では何をするものなのかわからず、5人で少し離れたところでゲームの開始を待つ。

停泊している他の海賊たちや、白ひげ海賊団もちらほらと集まってきており、島の住民も楽しそうにゲームの開始を待っている。