23話
夢小説設定
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一先ずどこかに移動した方がいいということになり立ち上がろうとしたが、後ろからがらがらと瓦礫が崩れる音が聞こえて振り返る。
乱「まだだ・・・
殺し合いだ・・・まだ俺は死んでないっ!」
フ「・・・タフすぎるやろ」
両腕が折れているようだが立ち上がった乱波にファットガムが驚いた顔をした。
『ファット、切島君連れて逃げれますか』
フ「は?」
『逃がす時間ぐらいは作ります』
ファットガムと切島を背に、乱波を迎え撃つ体制をとる恋歌にファットガムが慌てて立ち上がる。
フ「そんなら俺が時間作る!
恋歌が切島君連れて逃げ!」
『・・・ファット知ってますよね
私は切島君を抱える事はできません』
フ「わかっ・・・とるけど・・・」
筋力のない恋歌は切島を運ぶ力はない。
しかも先ほど乱波の連打を受け流した時の衝撃でうまく手にも力が入らない。
乱「女・・・おまえ矛だと言ったな」
『・・・はい』
乱「その身に宿した力のみで戦い武器を持たず戦うことがケンカだ
おまえは矛じゃない」
『それは個性が強い人の話です
個性が強くない人が戦うには武器を持つしかないんですよ
それに、そっちの方がたくさん戦えますよ?』
自分だけに意識を向けさせるために乱波と話をすると、”それもそうか”となにかを納得したように呟いた。
乱「奥で応急処置ぐらいはできる
そのガ・・・男手当しろ」
『・・・・・』
フ「・・・・・罠やん」
乱「罠張る男に見えるのか」
乱波の言っていることがわからず、恋歌とファットガムは顔を見合わせるが本人も言っている通り罠を張るようなタイプには見えない。
天「乱波・・・!!
勝手な真似をするな!!
きさまをコントロールするのが我の役割!!我の指示に従え!」
乱「ああん?」
いつの間にか目を覚ましていた天蓋が、自分の手と足からくないを引き抜いて地面に倒れ込む。
天「暴力を貪るだけのケダモノがなぜここにいられるか考えろ!!
貴様の役割はなんだ乱波!」
天蓋が乱波を説得しようと言葉を発したが、それは乱波に届くことはなく足蹴にされ再び気を失った。
乱「バリア張る余力もないんだろ
じゃあ黙ってな
もっとも・・・こっちも骨がイっちまって腕が上がんねぇ」
フ「・・・・なにがしたいねん」
乱「ケンカだよ、殺し合い
俺は地下格闘の出だ
聞いたことくらいあるだろう?
個性フル活用のファイトクラブ
俺の拳を受けて立ち上がったやつはそういなかった
いてもそいつら決まって命乞いを始めやがる
わかるだろ?やりたいことができない辛さ・・・!
命を賭すことでしか生まれぬ力!そのぶつけ合い!!
だから良かった!!おまえらはとても良かった!!
特に赤髪!!俺はおまえが気に入った!!
再死合をしよう!!傷を治せ!!次はちゃんと殺してやる!!」
フ「自分この後逮捕されてブタ箱やで、わかってんのか?
次なんてあらへん負けや」
乱「知るか!誰も死んでないならドローだ!!」
フ「ドローちゃうわ
何シップに則っとんねん」
ふらふらと奥の部屋に向かう乱波の言葉には嘘はない様に感じた。
奥に治療できる設備があるのも嘘ではないだろうと、恋歌とファットガムは顔を見合わせて頷き合う。
乱「ちゃんともう一回殺りてぇんだ、その男とよ」
弾き飛ばされた脇差と、天蓋と近くにあるくないを回収してから乱波に続いて奥の部屋に入った。
奥の部屋には包帯や軽いクスリなどが用意されており、ひとまず切島の止血を優先して手当てをした。
フ「出血はとりあえずこれでおさまるはずや
悔しいけどしばらくは安静にしとかなあかん」
乱「治ったか!殺す!」
フ「治るか!生かせ!
恋歌はどないや?」
切島の処置を終えた後に自分の傷も確かめるように体を動かしてみる。
『(折れてはない・・・けど、ヒビぐらいは入ってるかもね・・・
力がいつもより入らない・・・
あとは・・・脱臼してるか・・・)
大丈夫ですよ』
フ「嘘へたくそやな」
『嘘じゃありません
切島君やファットに比べれば大したことない怪我ですよ』
動くたびにみしみしと腕が軋むが、動かせないわけではない。
呆れたようにため息をつくファットガムにぽん、と頭を撫でられる。
フ「・・・・最近な恋歌の性格わかってきてん」
『はい』
フ「・・・・みんなのとこ行くんやろ?」
『・・・・はい』
止める事を諦めているのか、言っても無駄だと思っているのかはわからないが、ファットガムは少しだけ寂しそうな顔をする。
フ「ほんま・・・難儀な性格やで」
『すいません
ここまで守ってくださりありがとうございました
切島君をお願いします』
フ「・・・おう
死ぬなや」
この先にはさらに強敵が待ち構えているかもしれない。
けれどファットガムは恋歌の背中をぽんと押して行くようにと促す。
『はい、必ず帰ると約束した人がいますから』
ふわっと笑った恋歌は”では行ってきます”と走って地上への道を行った。
乱「変な女だ」
フ「乱波くんにはあの子の良さはわからんやろ」
乱「いや、あいつは女にしては度胸がある
俺の拳をあれだけ受けてなお立ち向かってきた
あれで武器さえ使わなかったら完璧だ」
フ「度胸・・・なぁ・・・
自分を大切にしてないだけやで、恋歌は」
乱「まだだ・・・
殺し合いだ・・・まだ俺は死んでないっ!」
フ「・・・タフすぎるやろ」
両腕が折れているようだが立ち上がった乱波にファットガムが驚いた顔をした。
『ファット、切島君連れて逃げれますか』
フ「は?」
『逃がす時間ぐらいは作ります』
ファットガムと切島を背に、乱波を迎え撃つ体制をとる恋歌にファットガムが慌てて立ち上がる。
フ「そんなら俺が時間作る!
恋歌が切島君連れて逃げ!」
『・・・ファット知ってますよね
私は切島君を抱える事はできません』
フ「わかっ・・・とるけど・・・」
筋力のない恋歌は切島を運ぶ力はない。
しかも先ほど乱波の連打を受け流した時の衝撃でうまく手にも力が入らない。
乱「女・・・おまえ矛だと言ったな」
『・・・はい』
乱「その身に宿した力のみで戦い武器を持たず戦うことがケンカだ
おまえは矛じゃない」
『それは個性が強い人の話です
個性が強くない人が戦うには武器を持つしかないんですよ
それに、そっちの方がたくさん戦えますよ?』
自分だけに意識を向けさせるために乱波と話をすると、”それもそうか”となにかを納得したように呟いた。
乱「奥で応急処置ぐらいはできる
そのガ・・・男手当しろ」
『・・・・・』
フ「・・・・・罠やん」
乱「罠張る男に見えるのか」
乱波の言っていることがわからず、恋歌とファットガムは顔を見合わせるが本人も言っている通り罠を張るようなタイプには見えない。
天「乱波・・・!!
勝手な真似をするな!!
きさまをコントロールするのが我の役割!!我の指示に従え!」
乱「ああん?」
いつの間にか目を覚ましていた天蓋が、自分の手と足からくないを引き抜いて地面に倒れ込む。
天「暴力を貪るだけのケダモノがなぜここにいられるか考えろ!!
貴様の役割はなんだ乱波!」
天蓋が乱波を説得しようと言葉を発したが、それは乱波に届くことはなく足蹴にされ再び気を失った。
乱「バリア張る余力もないんだろ
じゃあ黙ってな
もっとも・・・こっちも骨がイっちまって腕が上がんねぇ」
フ「・・・・なにがしたいねん」
乱「ケンカだよ、殺し合い
俺は地下格闘の出だ
聞いたことくらいあるだろう?
個性フル活用のファイトクラブ
俺の拳を受けて立ち上がったやつはそういなかった
いてもそいつら決まって命乞いを始めやがる
わかるだろ?やりたいことができない辛さ・・・!
命を賭すことでしか生まれぬ力!そのぶつけ合い!!
だから良かった!!おまえらはとても良かった!!
特に赤髪!!俺はおまえが気に入った!!
再死合をしよう!!傷を治せ!!次はちゃんと殺してやる!!」
フ「自分この後逮捕されてブタ箱やで、わかってんのか?
次なんてあらへん負けや」
乱「知るか!誰も死んでないならドローだ!!」
フ「ドローちゃうわ
何シップに則っとんねん」
ふらふらと奥の部屋に向かう乱波の言葉には嘘はない様に感じた。
奥に治療できる設備があるのも嘘ではないだろうと、恋歌とファットガムは顔を見合わせて頷き合う。
乱「ちゃんともう一回殺りてぇんだ、その男とよ」
弾き飛ばされた脇差と、天蓋と近くにあるくないを回収してから乱波に続いて奥の部屋に入った。
奥の部屋には包帯や軽いクスリなどが用意されており、ひとまず切島の止血を優先して手当てをした。
フ「出血はとりあえずこれでおさまるはずや
悔しいけどしばらくは安静にしとかなあかん」
乱「治ったか!殺す!」
フ「治るか!生かせ!
恋歌はどないや?」
切島の処置を終えた後に自分の傷も確かめるように体を動かしてみる。
『(折れてはない・・・けど、ヒビぐらいは入ってるかもね・・・
力がいつもより入らない・・・
あとは・・・脱臼してるか・・・)
大丈夫ですよ』
フ「嘘へたくそやな」
『嘘じゃありません
切島君やファットに比べれば大したことない怪我ですよ』
動くたびにみしみしと腕が軋むが、動かせないわけではない。
呆れたようにため息をつくファットガムにぽん、と頭を撫でられる。
フ「・・・・最近な恋歌の性格わかってきてん」
『はい』
フ「・・・・みんなのとこ行くんやろ?」
『・・・・はい』
止める事を諦めているのか、言っても無駄だと思っているのかはわからないが、ファットガムは少しだけ寂しそうな顔をする。
フ「ほんま・・・難儀な性格やで」
『すいません
ここまで守ってくださりありがとうございました
切島君をお願いします』
フ「・・・おう
死ぬなや」
この先にはさらに強敵が待ち構えているかもしれない。
けれどファットガムは恋歌の背中をぽんと押して行くようにと促す。
『はい、必ず帰ると約束した人がいますから』
ふわっと笑った恋歌は”では行ってきます”と走って地上への道を行った。
乱「変な女だ」
フ「乱波くんにはあの子の良さはわからんやろ」
乱「いや、あいつは女にしては度胸がある
俺の拳をあれだけ受けてなお立ち向かってきた
あれで武器さえ使わなかったら完璧だ」
フ「度胸・・・なぁ・・・
自分を大切にしてないだけやで、恋歌は」