21話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
そしてあっという間に放課後。
焦凍と緑谷が恋歌の訓練に付き合ってくれるために体育館に来てくれていた。
2人は体操服で恋歌はコスチュームで完全武装。
何をするのかと緑谷がわくわくしながらノートを準備している間に、恋歌が的を100mほど先にいくつか設置していく。
『これをこの辺に投げて欲しいんだよね』
焦「・・・投げた事ねぇけど」
これ、と言って渡されたのはくない。
この辺、というのは恋歌の左脇あたり。
けれどくないなど持ったこともないし投げた事もない焦凍は出来るのかと不安そうな顔をしている。
もし手元が狂えば恋歌に当たってしまうかもしれないと。
『大丈夫大丈夫
思いっきり投げてみて』
焦「・・・緑谷、やってくれ」
緑「ええ!?僕!?」
焦「俺は・・・ハンドクラッシャーだ・・・
恋歌の腕もダメにしちまうかも知れねぇ・・・」
緑「轟君・・・そのネタまだ引きずるの?」
本人はいたって真面目な顔をしているため、しぶしぶ緑谷がくないを受け取る。
緑「僕でもいいですか?」
『もちろん
お願いします』
緑「じゃあ・・・いきます」
『はい』
構えた恋歌の後ろから緑谷が振りかぶって思いきりくないを投げる。
恋歌の近くまでは見えていたくないが、一瞬にして消え、消えた直後に的が破壊される音がした。
緑「おお・・・
何ですか今の」
『この間自分でくない空中に投げて、刀で弾いて足止めに使ったんだけど攻撃にも使えないかなーって思って
私の弾く力だけだったら大した貫通力はないんだけど、こうやって誰かに手伝ってもらったらどうだろうなってちょっと実験をね』
焦「けどこれって誰かいねぇとできねぇだろ」
『まぁね
でも私が戦いに出るってことはA組の誰かとか兄さんとか近くにいると思うし・・・
どうしても誰もいなかったら使わない様にするだけだしね
緑谷君はどう思う?』
緑「ええ!?僕に聞くんですか!?」
『だって緑谷君いつもいろいろ考えてるし、ね?』
焦「ああ、俺も緑谷の分析は信頼してる」
強い二人にそう言ってもらえて緑谷は照れながらも自分の思った事を言うためにおそるおそる口を開く。
緑「えっと・・・スピードは問題ないと思うんですけど、やっぱり誰かいないとできないっていうのがネックになると思います
あれって投げる人の力も関係してくるんですよね」
『そうだね
今緑谷君は普通の状態で投げてくれたけど、個性を使って投げてくれた方が威力は上がるよ』
緑「なら、近くに投げてくれる人がいたとしてもそれが男だった場合と女だった場合で威力が変化してしまうので使える場面が限定されてしまうんじゃないかと・・・思い、ます」
良い事を言っているのにどんどん声が小さくなっていく緑谷に、”じゃあ軽く投げてみて”ともう一つくないを渡す。
緑「さっきよりですか?」
『うん』
わかりましたと頷いて、先ほどと同じ場所にゆっくり投げてみた。
ぱりぱりと電気の音が聞こえて、その一瞬後に的に当たったが、的は跡形もなく消え去っていた。
緑「・・・的、消えたね」
焦「そうだな」
『どう?力問題は解決しそう?』
ぱりぱりと電気を纏っている刀を鞘に納め、もう一度緑谷の意見を聞くために振り返る。
緑「今のはくないに電気を纏わせてスピードと貫通力をあげたっていうことですか?」
『そう
けどあれは威力が強すぎるからどうかなって思ってたんだよね』
緑「たしかに威力はすごいですが、使いどころはたくさんありそうですね
今のは一人ではできないんですか?」
『できるよ
ただ、空中に武器を投げる動作が戦闘中にできないんじゃないかって言われてるんだよね
だから戦闘中に誰かにこういうの近くに投げてもらったらどうかなって思って』
緑「なるほど・・・
じゃあ金属ならなんでも良さそうですね」
『うん、けどそんな簡単に近くにこの大きさの金属なんかあるかなって
あんまり大きすぎると投げてくれる人がいても私が弾けないからね』
緑「そうか・・・そういうのも考えないといけないんですね」
ぶつぶつといろいろ考えてくれる緑谷から視線を外して焦凍を見ると、申し訳なさそうにしゅんとしていた。
『え、どうしたの?』
焦「なんか・・・俺役に立ってねぇなって思って・・・」
恋歌の訓練の手伝いに来たのに、何もできていないのが申し訳ないらしく落ち込んでいるらしい。
『何言ってるの
これ使えるようになったら焦凍君にもやってもらうよ』
焦「けど俺は・・・」
『焦凍君はハンドクラッシャーなんかじゃないよ
私今まで焦凍君に怪我させられたことないんだし、私に怪我させたかったらもっと強くなって、私が戦わなくてもいいぐらい強くなって・・・守ってくれるでしょ?』
焦「・・・ああ
守れるようになる
もう少し待っててくれ」
緑「(僕・・・朝からお邪魔虫じゃないかな・・・)」
『なんとなく感覚はわかったから、緑谷君が近くにいるときは投げてもらえそう』
緑「そ、そんな場面あるかなぁ・・・」
合体技のようで嬉しいが、使う場面はあるのか微妙なところである。
『備えあればってやつだよ
付き合ってくれてありがとうね
今度訓練するとき呼んでくれたら行くよ
個性ありでもなしでもどっちでも』
緑「いいんですか!?」
『この前も付き合ってくれたしね
焦凍君も呼んでね』
焦「それならひとつ頼みがある」
『なに?』
焦「俺にも近接格闘の訓練をしてほしい
緑谷と同じときか時間がある時で構わねぇから」
『わかった
じゃあみんなで強くなろう』
焦凍と緑谷が恋歌の訓練に付き合ってくれるために体育館に来てくれていた。
2人は体操服で恋歌はコスチュームで完全武装。
何をするのかと緑谷がわくわくしながらノートを準備している間に、恋歌が的を100mほど先にいくつか設置していく。
『これをこの辺に投げて欲しいんだよね』
焦「・・・投げた事ねぇけど」
これ、と言って渡されたのはくない。
この辺、というのは恋歌の左脇あたり。
けれどくないなど持ったこともないし投げた事もない焦凍は出来るのかと不安そうな顔をしている。
もし手元が狂えば恋歌に当たってしまうかもしれないと。
『大丈夫大丈夫
思いっきり投げてみて』
焦「・・・緑谷、やってくれ」
緑「ええ!?僕!?」
焦「俺は・・・ハンドクラッシャーだ・・・
恋歌の腕もダメにしちまうかも知れねぇ・・・」
緑「轟君・・・そのネタまだ引きずるの?」
本人はいたって真面目な顔をしているため、しぶしぶ緑谷がくないを受け取る。
緑「僕でもいいですか?」
『もちろん
お願いします』
緑「じゃあ・・・いきます」
『はい』
構えた恋歌の後ろから緑谷が振りかぶって思いきりくないを投げる。
恋歌の近くまでは見えていたくないが、一瞬にして消え、消えた直後に的が破壊される音がした。
緑「おお・・・
何ですか今の」
『この間自分でくない空中に投げて、刀で弾いて足止めに使ったんだけど攻撃にも使えないかなーって思って
私の弾く力だけだったら大した貫通力はないんだけど、こうやって誰かに手伝ってもらったらどうだろうなってちょっと実験をね』
焦「けどこれって誰かいねぇとできねぇだろ」
『まぁね
でも私が戦いに出るってことはA組の誰かとか兄さんとか近くにいると思うし・・・
どうしても誰もいなかったら使わない様にするだけだしね
緑谷君はどう思う?』
緑「ええ!?僕に聞くんですか!?」
『だって緑谷君いつもいろいろ考えてるし、ね?』
焦「ああ、俺も緑谷の分析は信頼してる」
強い二人にそう言ってもらえて緑谷は照れながらも自分の思った事を言うためにおそるおそる口を開く。
緑「えっと・・・スピードは問題ないと思うんですけど、やっぱり誰かいないとできないっていうのがネックになると思います
あれって投げる人の力も関係してくるんですよね」
『そうだね
今緑谷君は普通の状態で投げてくれたけど、個性を使って投げてくれた方が威力は上がるよ』
緑「なら、近くに投げてくれる人がいたとしてもそれが男だった場合と女だった場合で威力が変化してしまうので使える場面が限定されてしまうんじゃないかと・・・思い、ます」
良い事を言っているのにどんどん声が小さくなっていく緑谷に、”じゃあ軽く投げてみて”ともう一つくないを渡す。
緑「さっきよりですか?」
『うん』
わかりましたと頷いて、先ほどと同じ場所にゆっくり投げてみた。
ぱりぱりと電気の音が聞こえて、その一瞬後に的に当たったが、的は跡形もなく消え去っていた。
緑「・・・的、消えたね」
焦「そうだな」
『どう?力問題は解決しそう?』
ぱりぱりと電気を纏っている刀を鞘に納め、もう一度緑谷の意見を聞くために振り返る。
緑「今のはくないに電気を纏わせてスピードと貫通力をあげたっていうことですか?」
『そう
けどあれは威力が強すぎるからどうかなって思ってたんだよね』
緑「たしかに威力はすごいですが、使いどころはたくさんありそうですね
今のは一人ではできないんですか?」
『できるよ
ただ、空中に武器を投げる動作が戦闘中にできないんじゃないかって言われてるんだよね
だから戦闘中に誰かにこういうの近くに投げてもらったらどうかなって思って』
緑「なるほど・・・
じゃあ金属ならなんでも良さそうですね」
『うん、けどそんな簡単に近くにこの大きさの金属なんかあるかなって
あんまり大きすぎると投げてくれる人がいても私が弾けないからね』
緑「そうか・・・そういうのも考えないといけないんですね」
ぶつぶつといろいろ考えてくれる緑谷から視線を外して焦凍を見ると、申し訳なさそうにしゅんとしていた。
『え、どうしたの?』
焦「なんか・・・俺役に立ってねぇなって思って・・・」
恋歌の訓練の手伝いに来たのに、何もできていないのが申し訳ないらしく落ち込んでいるらしい。
『何言ってるの
これ使えるようになったら焦凍君にもやってもらうよ』
焦「けど俺は・・・」
『焦凍君はハンドクラッシャーなんかじゃないよ
私今まで焦凍君に怪我させられたことないんだし、私に怪我させたかったらもっと強くなって、私が戦わなくてもいいぐらい強くなって・・・守ってくれるでしょ?』
焦「・・・ああ
守れるようになる
もう少し待っててくれ」
緑「(僕・・・朝からお邪魔虫じゃないかな・・・)」
『なんとなく感覚はわかったから、緑谷君が近くにいるときは投げてもらえそう』
緑「そ、そんな場面あるかなぁ・・・」
合体技のようで嬉しいが、使う場面はあるのか微妙なところである。
『備えあればってやつだよ
付き合ってくれてありがとうね
今度訓練するとき呼んでくれたら行くよ
個性ありでもなしでもどっちでも』
緑「いいんですか!?」
『この前も付き合ってくれたしね
焦凍君も呼んでね』
焦「それならひとつ頼みがある」
『なに?』
焦「俺にも近接格闘の訓練をしてほしい
緑谷と同じときか時間がある時で構わねぇから」
『わかった
じゃあみんなで強くなろう』