部屋までたどり着いた恋歌は、ベッドに腰掛けてふぅと息をつく。

『ありがとね』

焦「いや、いつまでその痺れは残るんだ？」

『明日の朝には確実に治ってるよ

今も最初立ち上がれなかったことから考えたらずいぶんマシになった方だし』

焦「そうか」

よかった、と言ってくれる焦凍は恋歌の横に座ってお疲れ様と頭を撫でてくれた。


『・・・なにしてるの？』

焦「手伝おうと思って」

しれっと言う焦凍は恋歌のネクタイをほどいてシャツのボタンを外そうとしている。

『じ、自分でできるよ・・・』

焦凍の手を離そうとしたが、力が入りにくいのか焦凍の力が強いのかわからないが離れない。

焦「遠慮すんな」

『遠慮じゃな・・・！』

ぐいっとシャツを引っ張られて急にキスをされる。

後頭部に回された手で離れられない上に、もう片方の手でシャツのボタンは外されていく。

焦「(いつもよりちょっと抵抗弱ぇな・・・)」

急な事にどこから止めるべきなのか困惑している恋歌の抵抗する力がいつもより弱い。

焦「口開けて」

条件反射なのか酸素を吸い込もうとしたのかはわからないが、少し口を開けた恋歌の口に自分の舌を入れていつもより激しめにキスをしていく。

しばらく堪能して唇を離すと、恋歌は顔を真っ赤にしてぽやっとしている。

抵抗もされなくなったのでシャツを脱がして、下に着ていたキャミソールも脱がそうと手をかけたところで恋歌の意識がはっと戻った。

『ちょっ、ちょっと待って・・・！///』

焦「？

おう」

待てと言われて素直に待ってはいるが、手はいまだに恋歌の服を掴んでいる。

『ど、どうして服脱がせて・・・///』

焦「言ったろ

手伝ってやるって」

『き、着替えるぐらいできる・・・///』

焦「俺がやりたいんだ

それに最近恋歌に触ってなかったからな

嫌ならやめる」

たしかに最近ふたりきりになる時間はなかった。

それは事実だがいきなりすぎて思考がついていかない。

しかも心なしか焦凍の顔がしゅん、と落ち込んでいるようにも見える。

『嫌・・・じゃ、ないけど・・・///

また電気・・・お願いします・・・///


あと、着替えの服そこにあるから・・・///』

焦「！

おう」

嬉しそうに着替えの服を持って、扉の横にあるスイッチを押して電気を消した焦凍は恋歌の横に帰ってくる。

『(か、可愛い・・・///)』

こんな些細な事で嬉しそうにしてくる焦凍が可愛く見えてしょうがない。

もう末期だと自覚はしているが、この可愛さに逆らえないのはなんとかしないとなと思う。

焦「手をあげてくれ」

素直に手をあげるとキャミソールを脱がされた。

焦「ちょっと腰あげて」

スカートの金具を外しファスナーをおろしてするっとスカートを脱がせて、靴下も脱がされる。

次は服を着せてくれるのかと思ったら、肩を押されてぽすんとベッドに倒された。

『え？』

焦「・・・やっぱちょっとだけ触らせてくれ」

『え！？///』

覆いかぶさってくる焦凍の目はぎらぎらと獲物を見るような目だ。

下着だけの防御力の低い今はやばい、と思い逃げるべきかと考えた一瞬後に唇が重なった。