18話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
なにが飛び出してきたのかと焦凍の背中から少し顔を覗かせると、またしても驚きで目を見開く。
焦「任せてもいいか」
緑「もちろん」
飯「恋歌先生の保護が最優先だ」
そこにいたのはA組の生徒たち。
みんなコスチュームを着て焦凍と恋歌を守る様に立っている。
相「相手はプロヒーローだ
気を抜くな」
「「「はい!」」」
相澤も捕縛武器を渡されて戦闘態勢に入っている。
エ「なんだ
俺が出る幕はもうないのか」
焦「ああ、もう帰っていいぞ」
焦凍に冷たくあしらわれたエンデヴァーは少し落ち込んではいるが、ここまできたら乗りかかった船だとジャケットを脱ぎ捨てた。
エ「ここでは個性は思いきり使えまい」
相「・・・ありがたいです」
ヴ「邪魔を・・・
そんなに嫌だったってのか!!」
『・・・いつだって人の気持ちを考えないで自分の事しか考えないから私はあなたを好きになる事はなかった
私は一度だってあなたと付き合ったと思ってないし、言われたことも忘れてない
ほんとはちょっとぐらい楽しく話とかできるかなと思ったけど・・・できないね』
少しだけ悲しそうに笑う恋歌にヴァンプは一瞬だけ泣きそうな顔になったが、すぐに表情を引き締める。
ヴ「こうなったら力づくででも・・・!」
焦「恋歌、あいつはみんなに任せて逃げるぞ」
『う、うん』
ヴ「逃がすか!」
手を繋いで出口の方へ行こうとするが、ヴァンプが行かせまいと立ちふさがる。
緑「行って!」
それを緑谷が攻撃して道を開いてくれる。
エレベーターのボタンを押して、到着するまでの間は時間稼ぎをしてくれ、2人で1階に下りる。
焦「タクシーじゃ追い付かれちまうか・・・」
『ちょ、ちょっとだけ待って・・・!』
どうやって逃げるべきかを考えていると、恋歌が焦凍の腕を引っ張って立ち止まる。
慣れない服装に慣れない靴で靴ずれをしてしまったため、靴を脱いで手に持つ。
焦「悪ぃ、気づいてやれなかった」
『ううん、これぐらいなら全然大丈夫』
一先ず今はこのホテルから離れる事が先決だと、出入口の方に向かって足を進める。
もうすぐ出入口に出るという時に、焦凍がはっとしたように上を見上げた。
焦「ちっ・・・」
小さく舌打ちをしたかと思うと、恋歌を横抱きにして抱え上げ急いでその場から離れた。
何事なのかと聞こうとしたが、その一瞬後に先ほどまで自分たちがいた場所にガラスの破片と一緒にヴァンプが着地をした。
『まさか・・・あそこから!?』
焦「ああ・・・」
最上階からガラスを突き破って1階まで下りてきたらしい。
人間業ではない。
焦「・・・緑谷たちもこっちに向かってくれてるみてぇだがエレベーターが来るまで動けねぇらしい」
よくよく見れば焦凍の耳に小型のイヤホンがある。
それで連絡を取っているのだろう。
ヴ「・・・まったく、最後まで俺の思い通りにならねぇ女だ
昔は自分の意見なんか何にも持ってねぇ様な奴だったのによ」
焦「・・・それはお前がちゃんと恋歌の話を聞かなかったからだろ
いつだって恋歌は考えて動いてるし、無駄な事はほとんどしねぇ
言わないだけで自分の意見は持ってる奴だ」
ヴ「お前のそのなんでもわかってますって言い方が気に食わねぇ!
俺の何がいけなかった!」
焦「・・・恋歌とちゃんと向き合ったのか?
恋歌の事を見ようとしたのか?
恋歌が・・・何を考えてるのか知ろうとしたことは?」
ヴ「したさ!
それでもそいつが心を開こうとしないから・・・!」
焦「それでもプロヒーローかよ
好きなやつの心もわかってやれないなら・・・そんなのヒーロー以前の問題だろ」
ヴ「うるせぇ!!」
焦凍の言葉にキレたヴァンプは、牙をむき出しにして噛みつこうと地面を蹴る。
抱えた恋歌を守る様にぎゅっと抱きしめたが、焦凍に攻撃が届く前に見慣れた捕縛武器がヴァンプを捕らえた。
緑「轟君!恋歌先生!」
相「無事みてぇだな」
ぞろぞろと追いかけてきた相澤とA組の生徒たちは無事な2人を見てほっと息をついた。
ヴ「なんで・・・なんで・・・」
相澤の捕縛武器から逃げられないとわかったのか、悔しそうに顔をゆがませてぶつぶつと呟いている。
相「今回の事はうちの校長にも報告させてもらいます」
ヴ「・・・好きにしてくださいよ」
もうどうにでもなれと、拗ねたようにため息をついているヴァンプの前に恋歌を抱えたままの焦凍が歩み寄る。
焦「あんた・・・ちゃんと恋歌が好きなくせになんでこんなことを?」
ヴ「・・・・最初はまぁ俺も思春期真っ只中のガキだったから、他の女子より発育がいいってだけで告白したんだ
正直断られるとは思ってなくて・・・一応代々ヒーロー家系だったからそこそこ有名だったし、モテてたんだよ
そしたら俺の事知らねぇからとかいう理由で断ってきやがって・・・
やけになって振り向かしてやろうと思って話しかけもしたし、学校では傍にいるようにした
けど、恋歌はいつまでたっても振り向く気配がなかった
だから・・・一度逆の方をしてみたらどうかって思ってな
こいつの個性をバカにした
なら・・・ちょっとだけだけど・・・悲しそうな顔したんだよ・・・
いつも何を話しかけても変わり映えのしない反応しかしなかった恋歌が・・・
今考えたらバカだって思えるけどそれが嬉しくて・・・
調子のっちまったんだよな・・・
罵声を浴びせれば恋歌は表情を変える
それを見る為だけに酷い事言ったと思う
だから・・・だから・・・もしチャンスがあるなら・・・今度は守りたいってそう思ってな
神野の中継とか見たら確かに強くはなってたけどまだまだ弱そうで・・・
見合いの話もいっぱい来てるって聞いて俺ならまだマシなんじゃないかって・・・」
呟く様に話すヴァンプの言葉に嘘はなさそうで、こんな話を初めて聞いた恋歌は小さくため息をついた。
『あのさ、あんたの話に反応が悪かったのは謝る、ごめん
けど話す内容はいつも家族のプロヒーローの話だった
私はあんたの話が聞きたかったんだよ
最初からその本音が聞きたかった』
ヴ「・・・言えるかよ
こんな・・・かっこ悪いこと・・・」
『・・・私はそんなことでかっこ悪いとは思わない
いつも突っかかってくるくせに本音を言わないあんたが・・・大嫌いだったよ』
ヴ「・・・そうか」
満足したように笑うヴァンプは恋歌に悪かったと謝罪をし、恋歌も気にしてないと笑って許した。
焦「任せてもいいか」
緑「もちろん」
飯「恋歌先生の保護が最優先だ」
そこにいたのはA組の生徒たち。
みんなコスチュームを着て焦凍と恋歌を守る様に立っている。
相「相手はプロヒーローだ
気を抜くな」
「「「はい!」」」
相澤も捕縛武器を渡されて戦闘態勢に入っている。
エ「なんだ
俺が出る幕はもうないのか」
焦「ああ、もう帰っていいぞ」
焦凍に冷たくあしらわれたエンデヴァーは少し落ち込んではいるが、ここまできたら乗りかかった船だとジャケットを脱ぎ捨てた。
エ「ここでは個性は思いきり使えまい」
相「・・・ありがたいです」
ヴ「邪魔を・・・
そんなに嫌だったってのか!!」
『・・・いつだって人の気持ちを考えないで自分の事しか考えないから私はあなたを好きになる事はなかった
私は一度だってあなたと付き合ったと思ってないし、言われたことも忘れてない
ほんとはちょっとぐらい楽しく話とかできるかなと思ったけど・・・できないね』
少しだけ悲しそうに笑う恋歌にヴァンプは一瞬だけ泣きそうな顔になったが、すぐに表情を引き締める。
ヴ「こうなったら力づくででも・・・!」
焦「恋歌、あいつはみんなに任せて逃げるぞ」
『う、うん』
ヴ「逃がすか!」
手を繋いで出口の方へ行こうとするが、ヴァンプが行かせまいと立ちふさがる。
緑「行って!」
それを緑谷が攻撃して道を開いてくれる。
エレベーターのボタンを押して、到着するまでの間は時間稼ぎをしてくれ、2人で1階に下りる。
焦「タクシーじゃ追い付かれちまうか・・・」
『ちょ、ちょっとだけ待って・・・!』
どうやって逃げるべきかを考えていると、恋歌が焦凍の腕を引っ張って立ち止まる。
慣れない服装に慣れない靴で靴ずれをしてしまったため、靴を脱いで手に持つ。
焦「悪ぃ、気づいてやれなかった」
『ううん、これぐらいなら全然大丈夫』
一先ず今はこのホテルから離れる事が先決だと、出入口の方に向かって足を進める。
もうすぐ出入口に出るという時に、焦凍がはっとしたように上を見上げた。
焦「ちっ・・・」
小さく舌打ちをしたかと思うと、恋歌を横抱きにして抱え上げ急いでその場から離れた。
何事なのかと聞こうとしたが、その一瞬後に先ほどまで自分たちがいた場所にガラスの破片と一緒にヴァンプが着地をした。
『まさか・・・あそこから!?』
焦「ああ・・・」
最上階からガラスを突き破って1階まで下りてきたらしい。
人間業ではない。
焦「・・・緑谷たちもこっちに向かってくれてるみてぇだがエレベーターが来るまで動けねぇらしい」
よくよく見れば焦凍の耳に小型のイヤホンがある。
それで連絡を取っているのだろう。
ヴ「・・・まったく、最後まで俺の思い通りにならねぇ女だ
昔は自分の意見なんか何にも持ってねぇ様な奴だったのによ」
焦「・・・それはお前がちゃんと恋歌の話を聞かなかったからだろ
いつだって恋歌は考えて動いてるし、無駄な事はほとんどしねぇ
言わないだけで自分の意見は持ってる奴だ」
ヴ「お前のそのなんでもわかってますって言い方が気に食わねぇ!
俺の何がいけなかった!」
焦「・・・恋歌とちゃんと向き合ったのか?
恋歌の事を見ようとしたのか?
恋歌が・・・何を考えてるのか知ろうとしたことは?」
ヴ「したさ!
それでもそいつが心を開こうとしないから・・・!」
焦「それでもプロヒーローかよ
好きなやつの心もわかってやれないなら・・・そんなのヒーロー以前の問題だろ」
ヴ「うるせぇ!!」
焦凍の言葉にキレたヴァンプは、牙をむき出しにして噛みつこうと地面を蹴る。
抱えた恋歌を守る様にぎゅっと抱きしめたが、焦凍に攻撃が届く前に見慣れた捕縛武器がヴァンプを捕らえた。
緑「轟君!恋歌先生!」
相「無事みてぇだな」
ぞろぞろと追いかけてきた相澤とA組の生徒たちは無事な2人を見てほっと息をついた。
ヴ「なんで・・・なんで・・・」
相澤の捕縛武器から逃げられないとわかったのか、悔しそうに顔をゆがませてぶつぶつと呟いている。
相「今回の事はうちの校長にも報告させてもらいます」
ヴ「・・・好きにしてくださいよ」
もうどうにでもなれと、拗ねたようにため息をついているヴァンプの前に恋歌を抱えたままの焦凍が歩み寄る。
焦「あんた・・・ちゃんと恋歌が好きなくせになんでこんなことを?」
ヴ「・・・・最初はまぁ俺も思春期真っ只中のガキだったから、他の女子より発育がいいってだけで告白したんだ
正直断られるとは思ってなくて・・・一応代々ヒーロー家系だったからそこそこ有名だったし、モテてたんだよ
そしたら俺の事知らねぇからとかいう理由で断ってきやがって・・・
やけになって振り向かしてやろうと思って話しかけもしたし、学校では傍にいるようにした
けど、恋歌はいつまでたっても振り向く気配がなかった
だから・・・一度逆の方をしてみたらどうかって思ってな
こいつの個性をバカにした
なら・・・ちょっとだけだけど・・・悲しそうな顔したんだよ・・・
いつも何を話しかけても変わり映えのしない反応しかしなかった恋歌が・・・
今考えたらバカだって思えるけどそれが嬉しくて・・・
調子のっちまったんだよな・・・
罵声を浴びせれば恋歌は表情を変える
それを見る為だけに酷い事言ったと思う
だから・・・だから・・・もしチャンスがあるなら・・・今度は守りたいってそう思ってな
神野の中継とか見たら確かに強くはなってたけどまだまだ弱そうで・・・
見合いの話もいっぱい来てるって聞いて俺ならまだマシなんじゃないかって・・・」
呟く様に話すヴァンプの言葉に嘘はなさそうで、こんな話を初めて聞いた恋歌は小さくため息をついた。
『あのさ、あんたの話に反応が悪かったのは謝る、ごめん
けど話す内容はいつも家族のプロヒーローの話だった
私はあんたの話が聞きたかったんだよ
最初からその本音が聞きたかった』
ヴ「・・・言えるかよ
こんな・・・かっこ悪いこと・・・」
『・・・私はそんなことでかっこ悪いとは思わない
いつも突っかかってくるくせに本音を言わないあんたが・・・大嫌いだったよ』
ヴ「・・・そうか」
満足したように笑うヴァンプは恋歌に悪かったと謝罪をし、恋歌も気にしてないと笑って許した。