18話
夢小説設定
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誰もいない職員室で自分の席に戻って突っ伏すように座った恋歌は、先ほど校長からもらった紙の束をぺらぺらと捲る。
たしかにそこそこ知名度のあるヒーロー事務所のサイドキックの息子や、この雄英に多額の融資をしている人の息子、プロヒーロー、警察のお偉いさんの息子。
途中まで見て捲るという作業すら鬱陶しくなってきたので見るのを止めて、机の空いているスペースにぽいっと放る。
『(くだらない・・・)』
今朝まではものすごくいい気分だったのに今はどん底にまで落とされた気分だ。
泣きそうになるのを我慢しているとがらっと扉が開いて相澤が入ってきた。
HRが終わって1時限目のプレゼントマイクと交代したのだろう。
しばらく無言で視線を交わし合い、先に視線を逸らした相澤は小さくため息をつく。
相「聞いたんだろ?」
何を、誰に、とは言わなくてもわかる。
相澤の問いに小さく頷いた恋歌の頭をぽん、と撫でてやる。
相「力になれなくて悪いな」
『ううん、校長先生に今までの止めてくれてたの兄さんと校長先生だって聞いた
ごめんね・・・
余計な仕事ばかり増やして・・・』
相「あのなぁ・・・
余計な仕事だと思ってんなら最初からやらねぇよ」
呆れたようにがりがりと頭をかきながら自分の席につく相澤に小さく”ごめん”と謝る。
相「校長はなんだって?」
『数日中にこの中から一人決めろって・・・』
置いてある紙の束を取り中を確認する。
『兄さんも一緒に選んでくれたんでしょ?』
相「ああ・・・
今までで一番嫌な作業だったよ」
心底嫌そうな顔をする相澤は恋歌はちゃんと好きな人と幸せになってほしいと思っている。
それにそれなりに可愛がっている歳の離れた妹をどこの馬の骨ともわからない輩にやりたくもない。
この紙に載っているやつらが一体恋歌の何を知っているのか。
これまでの努力も、苦悩も、挫折も、辛さもなにも知らないくせに。
神野の映像を見たというだけでこれほどまでに掌を返してくるのかと。
『兄さん、紙ぐちゃぐちゃになっちゃうよ』
知らないうちに力が入っていた為、持っていたところが皺だらけになってしまっている。
悪いとは微塵も思っていないが、小さく謝って紙を返す。
『ねぇ・・・』
相「ん?」
『私ってさ・・・なんなんだろうね』
相「・・・・」
こんな見合いなど茶番でしかない。
今話題の恋歌を手に入れられたとなれば知名度も上がる。
そんなものただの道具と一緒だ。
相「お前は俺の妹だ
だから、できることはなんでもしてやる」
『うん、ありがとう
ごめんね・・・』
顔を隠すように机に顔を伏せた恋歌の表情は見えないが、泣きたいのを我慢しているのだろうと優しく頭を撫でてやると、鼻をすする音が聞こえてきて自分の無力さに腹が立った。
その日の夜、仕事が全く手につかなかった為遅くまで残業をしてしまった恋歌が寮に帰ってきたのは日付が変わる直前だった。
さすがに生徒は誰も起きていないので、そっと自分の部屋に入るとスーツのままベッドにダイブした。
『(焦凍君に相談を・・・
ううん、してどうなるっていうの・・・)』
お見合いをする事実はかわらない。
その相談をしたところでどうにもならない。
けれど、
『(そういえば・・・前に隠し事はしないって約束したな)』
以前個性にかけられて誰にも相談しなかった時に、今後は隠し事はしないと約束をしたことを思い出す。
『(言うだけ言おう
それに知らない間にお見合いとかされたら気分良くないだろうし・・・)』
明日ちゃんと話そうと決意をしてこの日は寝る為に遅い風呂に入った。
たしかにそこそこ知名度のあるヒーロー事務所のサイドキックの息子や、この雄英に多額の融資をしている人の息子、プロヒーロー、警察のお偉いさんの息子。
途中まで見て捲るという作業すら鬱陶しくなってきたので見るのを止めて、机の空いているスペースにぽいっと放る。
『(くだらない・・・)』
今朝まではものすごくいい気分だったのに今はどん底にまで落とされた気分だ。
泣きそうになるのを我慢しているとがらっと扉が開いて相澤が入ってきた。
HRが終わって1時限目のプレゼントマイクと交代したのだろう。
しばらく無言で視線を交わし合い、先に視線を逸らした相澤は小さくため息をつく。
相「聞いたんだろ?」
何を、誰に、とは言わなくてもわかる。
相澤の問いに小さく頷いた恋歌の頭をぽん、と撫でてやる。
相「力になれなくて悪いな」
『ううん、校長先生に今までの止めてくれてたの兄さんと校長先生だって聞いた
ごめんね・・・
余計な仕事ばかり増やして・・・』
相「あのなぁ・・・
余計な仕事だと思ってんなら最初からやらねぇよ」
呆れたようにがりがりと頭をかきながら自分の席につく相澤に小さく”ごめん”と謝る。
相「校長はなんだって?」
『数日中にこの中から一人決めろって・・・』
置いてある紙の束を取り中を確認する。
『兄さんも一緒に選んでくれたんでしょ?』
相「ああ・・・
今までで一番嫌な作業だったよ」
心底嫌そうな顔をする相澤は恋歌はちゃんと好きな人と幸せになってほしいと思っている。
それにそれなりに可愛がっている歳の離れた妹をどこの馬の骨ともわからない輩にやりたくもない。
この紙に載っているやつらが一体恋歌の何を知っているのか。
これまでの努力も、苦悩も、挫折も、辛さもなにも知らないくせに。
神野の映像を見たというだけでこれほどまでに掌を返してくるのかと。
『兄さん、紙ぐちゃぐちゃになっちゃうよ』
知らないうちに力が入っていた為、持っていたところが皺だらけになってしまっている。
悪いとは微塵も思っていないが、小さく謝って紙を返す。
『ねぇ・・・』
相「ん?」
『私ってさ・・・なんなんだろうね』
相「・・・・」
こんな見合いなど茶番でしかない。
今話題の恋歌を手に入れられたとなれば知名度も上がる。
そんなものただの道具と一緒だ。
相「お前は俺の妹だ
だから、できることはなんでもしてやる」
『うん、ありがとう
ごめんね・・・』
顔を隠すように机に顔を伏せた恋歌の表情は見えないが、泣きたいのを我慢しているのだろうと優しく頭を撫でてやると、鼻をすする音が聞こえてきて自分の無力さに腹が立った。
その日の夜、仕事が全く手につかなかった為遅くまで残業をしてしまった恋歌が寮に帰ってきたのは日付が変わる直前だった。
さすがに生徒は誰も起きていないので、そっと自分の部屋に入るとスーツのままベッドにダイブした。
『(焦凍君に相談を・・・
ううん、してどうなるっていうの・・・)』
お見合いをする事実はかわらない。
その相談をしたところでどうにもならない。
けれど、
『(そういえば・・・前に隠し事はしないって約束したな)』
以前個性にかけられて誰にも相談しなかった時に、今後は隠し事はしないと約束をしたことを思い出す。
『(言うだけ言おう
それに知らない間にお見合いとかされたら気分良くないだろうし・・・)』
明日ちゃんと話そうと決意をしてこの日は寝る為に遅い風呂に入った。