その後男は拘束され警察に引き渡された。

引き渡される時の男の顔は原型がないほどぼろぼろになっており、なぜこうなったのかを聞かれていたが今回に関しては相澤も白を切りとおした。

相「まぁ取り敢えずご苦労さん

お前たちには特に大きな怪我もなくてなによりだ」

麗「あ、あの恋歌先生は・・・」

相「あいつも命に別状はない

ほっとけばそのうち目を覚ますだろう」

八「し、しかし口から血を・・・」

相「それはあの蛇を引き剥がした時に内臓が傷ついただけらしい

今は取り敢えず寝て体力の回復してから、すぐに回復させるそうだ」

その言葉に全員がほっと息をはいた。

相「今回に関しては俺からも礼を言う

妹を救ってくれたことに感謝する」

相澤が頭を下げれば、当然のことだと全員が笑う。

「だってヒーロー科ですから」

誰かがそう言って相澤はそうだなと少し笑った。














恋歌が目を覚ましたのは翌日の夕方だった。

リ「ああ、起きたかい」

『リカバリーガール・・・』

視線だけであたりを見渡せば保健室という事がわかる。

軋む体を起こそうとすればリカバリーガールに怒られた。

リ「あんたが起きるまで治癒してないんだ

まだ体は痛いはずだよ

横になってな」

自分の体を見ればコスチュームのまま、岩にぶつけた拳の傷もそのままだった。

『迷惑を・・・かけてしまいました・・・』

リ「・・・・そうかい」

ちゅー、っと治癒時の音が聞こえると体がどんどん楽になっていくのがわかる。

リ「さ、これで大体治ったはずだよ」

そう言われて体を起こしてみれば身体は軽かった。

『・・・消えてる』

あれだけ体中にあった鱗もすべて消えていた。

さっきまで眠っていたのに悪夢も見なかった。

全部終わったんだとほっとし体の力が抜ける。

リ「あんたさ、いい加減誰かに頼るってのを覚えた方がいい

いつまでもこんな無茶してたらあんたの身がもたないよ」

『そう・・・ですね

今回も黙ってたこと・・・怒られました』

リ「そうかい」

『生きてて初めてビンタされちゃいましたよ・・・』

リ「想ってくれる人ちゃんといるじゃないか・・・

大事にしなよ」

『はい・・・』