出会いから出航まで
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騒ぎの中心に向かっている途中で、誰かが”海賊だ!”と叫んでおり、進む方向と逆の流れの人の波に流されそうになりながら、なんとか騒ぎの中心にたどり着くと、30人程の男たちが暴れていた。
「おらぁ!酒と食い物を持ってこい!」
「文句のある奴はかかってきな!
おれたちに勝てる自身があるならなぁ!!」
ドクロが金貨をかじっているような海賊旗を掲げている。
『(これが…海賊…)』
好き勝手に暴れ、町を壊し、町の人たちを殴っている。
「あいつらっ…!」
「ローさん!」
ぎりっ、と歯を食いしばったローが、町の人たちを助けるために飛び出そうとしたが、ローが飛び出す直前にベポがローを止めてくれた。
振り返ればシャチもペンギンもそろっている。
「あれ、海賊だよな」
「海賊旗を見せびらかしてるからな
間違いねぇよ」
「どうする?
被害がでかくなる前に、おれたちで取り押さえるか?」
「いや、まだ様子を見よう
相手は30人程度…ほとんどはザコだが…奥にいる3人、あいつらはそうじゃねぇ
間違いなく、強い」
一応全員がいつでも飛び出せるように構えているが、ローの見立て通り後ろで騒ぎを笑いながら見ている3人は、見た目からして他の連中とは違う雰囲気を纏っている。
1人は相撲取りのような恰好をした2メートル越えの男。
褐色の肌にまわしを締め、髪はまげを結っている。
大きな身体には筋肉で膨れ上がっていて、相当な怪力の持ち主だろうと予想できる。
もう1人も大柄な男で相撲取りの男と同じような体格。
スーツのような服装をしてはいるが、筋肉ではち切れそうになっている。
そして、最後の1人。
一番やばそうなオーラを纏っており、楕円形の海賊帽子をかぶり、肩の辺りまで黒い髪を伸ばした優男という風貌。
『(こんな気持ち悪い魔力…マシュー以来だ…)』
鳥肌が立ちそうなほど気持ちの悪い魔力に冷や汗をかいていると、真剣な顔をしたローに手を握られた。
「あいつらの前で魔法は使うな
いいな?」
海賊であれば魔女の事を知っている可能性もあるため、恋歌に忠告をすると、恋歌がしっかりと頷いて返した。
「ペンギン、お前の働いている店に、電伝虫が置いてあったよな」
「ああ」
「一応、ガラクタ屋に連絡入れておいてくれ」
「わかった!」
ペンギンはローに指示された事を実行する為に、レストランの方へ走って行った。
壊されていく町を見ながら、どう行動するのがベストな選択なのかと考えていると、駐在のラッドが駆けつけてきた。
知り合いであるかのような話し方をする2人。
船長らしき男の名前はアルトゥール・バッカ、20年前もこの島にやってきて暴れたらしい。
しかもこの島の事を故郷と言っている。
海賊たちがゆっくりとラッドを囲み始めている事に気づき、繋いでいるローの手を引くと、頷いたローが手を離して一歩前に出ようとすると、バッカが立ち上がった。
「まぁまて、おめえら
下手に殺しちまったら、大事な大事な情報源を失う事になるかもしれねぇ
ここはひとつ、穏やかに話し合いといこうじゃねぇか、ゲッパッパ!」
『(情報源…?)』
バッカにおびえている海賊たちは、ラッドに手を出す事を一先ずやめた。
「ローさん」
レストランからペンギンが戻ってきてヴォルフに連絡をしたことを報告し、ヴォルフはすぐに来てくれるということだった。
「バッカ、もう一度聞くぞ
お前たちの目的はなんだ?」
「ゲッパッパ!
目的かあ
そりゃあ、あんたの立場ならそれをしりたいよなぁ
おれたちがこの島に来た目的は2つだ
ひとつは休息
このあいだ、おれたちは偉大なる航路に挑んだ
もちろん十分な準備をしてな
だが、あそこは予想よりもはるかに危険な場所だった
おれたちは偉大なる航路の入り口で別の海賊と戦い、そして敗れた
クルーの数は半分になり、残った連中もだいぶダメージを負った
だからその傷をいやすための拠点が必要ってわけさ」
「なるほどな…バッカ
もし、お前たちが本当に休息を必要としていて、かつ町民に手を出さないと誓うのならば、宿の手配くらいはしよう
人々に手を出されるよりはよほどマシだからな」
たしかにラッドの言うようにこれで穏便に済むのであれば、穏便に終わった方が良い。
だが、バッカはそういうわけにはいかないと首を横に振る。
「おらぁ!酒と食い物を持ってこい!」
「文句のある奴はかかってきな!
おれたちに勝てる自身があるならなぁ!!」
ドクロが金貨をかじっているような海賊旗を掲げている。
『(これが…海賊…)』
好き勝手に暴れ、町を壊し、町の人たちを殴っている。
「あいつらっ…!」
「ローさん!」
ぎりっ、と歯を食いしばったローが、町の人たちを助けるために飛び出そうとしたが、ローが飛び出す直前にベポがローを止めてくれた。
振り返ればシャチもペンギンもそろっている。
「あれ、海賊だよな」
「海賊旗を見せびらかしてるからな
間違いねぇよ」
「どうする?
被害がでかくなる前に、おれたちで取り押さえるか?」
「いや、まだ様子を見よう
相手は30人程度…ほとんどはザコだが…奥にいる3人、あいつらはそうじゃねぇ
間違いなく、強い」
一応全員がいつでも飛び出せるように構えているが、ローの見立て通り後ろで騒ぎを笑いながら見ている3人は、見た目からして他の連中とは違う雰囲気を纏っている。
1人は相撲取りのような恰好をした2メートル越えの男。
褐色の肌にまわしを締め、髪はまげを結っている。
大きな身体には筋肉で膨れ上がっていて、相当な怪力の持ち主だろうと予想できる。
もう1人も大柄な男で相撲取りの男と同じような体格。
スーツのような服装をしてはいるが、筋肉ではち切れそうになっている。
そして、最後の1人。
一番やばそうなオーラを纏っており、楕円形の海賊帽子をかぶり、肩の辺りまで黒い髪を伸ばした優男という風貌。
『(こんな気持ち悪い魔力…マシュー以来だ…)』
鳥肌が立ちそうなほど気持ちの悪い魔力に冷や汗をかいていると、真剣な顔をしたローに手を握られた。
「あいつらの前で魔法は使うな
いいな?」
海賊であれば魔女の事を知っている可能性もあるため、恋歌に忠告をすると、恋歌がしっかりと頷いて返した。
「ペンギン、お前の働いている店に、電伝虫が置いてあったよな」
「ああ」
「一応、ガラクタ屋に連絡入れておいてくれ」
「わかった!」
ペンギンはローに指示された事を実行する為に、レストランの方へ走って行った。
壊されていく町を見ながら、どう行動するのがベストな選択なのかと考えていると、駐在のラッドが駆けつけてきた。
知り合いであるかのような話し方をする2人。
船長らしき男の名前はアルトゥール・バッカ、20年前もこの島にやってきて暴れたらしい。
しかもこの島の事を故郷と言っている。
海賊たちがゆっくりとラッドを囲み始めている事に気づき、繋いでいるローの手を引くと、頷いたローが手を離して一歩前に出ようとすると、バッカが立ち上がった。
「まぁまて、おめえら
下手に殺しちまったら、大事な大事な情報源を失う事になるかもしれねぇ
ここはひとつ、穏やかに話し合いといこうじゃねぇか、ゲッパッパ!」
『(情報源…?)』
バッカにおびえている海賊たちは、ラッドに手を出す事を一先ずやめた。
「ローさん」
レストランからペンギンが戻ってきてヴォルフに連絡をしたことを報告し、ヴォルフはすぐに来てくれるということだった。
「バッカ、もう一度聞くぞ
お前たちの目的はなんだ?」
「ゲッパッパ!
目的かあ
そりゃあ、あんたの立場ならそれをしりたいよなぁ
おれたちがこの島に来た目的は2つだ
ひとつは休息
このあいだ、おれたちは偉大なる航路に挑んだ
もちろん十分な準備をしてな
だが、あそこは予想よりもはるかに危険な場所だった
おれたちは偉大なる航路の入り口で別の海賊と戦い、そして敗れた
クルーの数は半分になり、残った連中もだいぶダメージを負った
だからその傷をいやすための拠点が必要ってわけさ」
「なるほどな…バッカ
もし、お前たちが本当に休息を必要としていて、かつ町民に手を出さないと誓うのならば、宿の手配くらいはしよう
人々に手を出されるよりはよほどマシだからな」
たしかにラッドの言うようにこれで穏便に済むのであれば、穏便に終わった方が良い。
だが、バッカはそういうわけにはいかないと首を横に振る。