出会いから出航まで
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それからしばらくしてベポに起こされた恋歌は、ベッドにローがおらず、白クマのぬいぐるみを抱いて寝ている事に不思議そうな顔をしていたが、下からヴォルフとローの話し声が僅かに聞こえてきたので、朝食をとるために2人で部屋から出た。
『おはよう』
「ああ、おはよう」
すでに起きていたペンギンとシャチが朝食の準備に取り掛かっており、魚の焼けるいい匂いがする。
ローの顔色が良さそうな事にほっとし、借りていた白クマのぬいぐるみをローの手にぽん、と置いた。
「……」
『大事にしてあげてね』
無言で受け取ったローはまた手触りを確かめるように、もにもにとぬいぐるみを触っている。
「おまたせ…!ぶっ…!」
朝食の準備ができたシャチとペンギンが、食卓に食べ物を並べていく。
「ふっ、ローさんそのぬいぐるみ似合ってるぞ!」
シャチもペンギンもそのぬいぐるみはベポと恋歌が、ローの為に用意したものだと知っているが、ミスマッチな組み合わせに笑ってしまった。
「お前ら…」
『ぶっ…』
心配をかけてしまっていた為怒るに怒れないローは、恋歌の顔に白クマのぬいぐるみを押し付けた。
「お前が持ってろ
また必要になったら…返してもらう」
これが必要になるようなことはない方がいいが、眠れなくなった原因を話してもらうまではまた同じことが起こるかもしれないと、笑顔でうなずいてぬいぐるみを大事に抱きしめた。
朝食を食べた後、いつも通りヴォルフに見送られて自転車で町へ。
今日は快晴で雪が降っていた昨日より温かく感じる。
ローに本屋まで送ってもらい、店主に挨拶をしていつも通りの作業を始める。
お昼もいつも通りアミと一緒に食べていると、その場にクロエが参加し喧嘩になったが、楽しい昼食。
本屋の仕事の合間に占いをこなし、20人の定員の占いを終えると、またいつも通りの本屋の仕事。
『(わたしの…やりたいこと…か)』
本屋での仕事は楽しいし、この日常が崩れる事は考えたくもない。
この楽しいと、幸せだと感じている生活をやめて、やりたいことを考えるが、”いつか”やりたいことも特に見つからない。
『(ベポは…”いつか”お兄さんを探しに海に出ちゃうのかな)』
元々ヴォルフに護身術を教わったのはマシューを”いつか”見つけ出して倒したかったため。
その目的が果たされた後も魔法を勉強しているのは、大事な4人に、この町の人に何かあった時に、二度と故郷のような事にならないように戦えるように。
みんなのおかげで少しではあるが声を出す事ができるようなってきた。
こうなれたのも同居している4人や、優しい町の人たちのおかげ。
『(でも…他の魔女と会ってはみたいんだよね)』
恩人たちと離れる未来は想像もできないが、やりたいことをひねり出した時、思いついたのは”他の魔女と会ってみたい”だった。
けれど、それもどうしても叶えたいことではないような気もする。
『(わたしは…なにを目標に生きているんだろう)』
この生活に不満はないが、ローもベポもそのうちどこかに行ってしまいそうな気がする。
シャチもペンギンもローとベポがいなくなれば、海に出てしまうかもしれない。
本屋での仕事を終え店主に挨拶をし、外に出るとローが待ってくれていた。
「お疲れ」
≪うん、お疲れ様
どうしたの?≫
「いや、そろそろ終わる時間だろうなって思って待ってた
帰るぞ」
いつから待っていてくれたのかはわからないが、寒い中待っていてくれたローに感謝して、並んで町の入り口まで歩く。
「ん?」
『(なんだろう…)』
向かう先から騒ぎが聞こえ町の人たちが焦ったように逃げ出している事に気づいて足を止めた。
「いくぞ!」
何があったのだろうとローと一緒に騒ぎの中心へ駈け出した。
『おはよう』
「ああ、おはよう」
すでに起きていたペンギンとシャチが朝食の準備に取り掛かっており、魚の焼けるいい匂いがする。
ローの顔色が良さそうな事にほっとし、借りていた白クマのぬいぐるみをローの手にぽん、と置いた。
「……」
『大事にしてあげてね』
無言で受け取ったローはまた手触りを確かめるように、もにもにとぬいぐるみを触っている。
「おまたせ…!ぶっ…!」
朝食の準備ができたシャチとペンギンが、食卓に食べ物を並べていく。
「ふっ、ローさんそのぬいぐるみ似合ってるぞ!」
シャチもペンギンもそのぬいぐるみはベポと恋歌が、ローの為に用意したものだと知っているが、ミスマッチな組み合わせに笑ってしまった。
「お前ら…」
『ぶっ…』
心配をかけてしまっていた為怒るに怒れないローは、恋歌の顔に白クマのぬいぐるみを押し付けた。
「お前が持ってろ
また必要になったら…返してもらう」
これが必要になるようなことはない方がいいが、眠れなくなった原因を話してもらうまではまた同じことが起こるかもしれないと、笑顔でうなずいてぬいぐるみを大事に抱きしめた。
朝食を食べた後、いつも通りヴォルフに見送られて自転車で町へ。
今日は快晴で雪が降っていた昨日より温かく感じる。
ローに本屋まで送ってもらい、店主に挨拶をしていつも通りの作業を始める。
お昼もいつも通りアミと一緒に食べていると、その場にクロエが参加し喧嘩になったが、楽しい昼食。
本屋の仕事の合間に占いをこなし、20人の定員の占いを終えると、またいつも通りの本屋の仕事。
『(わたしの…やりたいこと…か)』
本屋での仕事は楽しいし、この日常が崩れる事は考えたくもない。
この楽しいと、幸せだと感じている生活をやめて、やりたいことを考えるが、”いつか”やりたいことも特に見つからない。
『(ベポは…”いつか”お兄さんを探しに海に出ちゃうのかな)』
元々ヴォルフに護身術を教わったのはマシューを”いつか”見つけ出して倒したかったため。
その目的が果たされた後も魔法を勉強しているのは、大事な4人に、この町の人に何かあった時に、二度と故郷のような事にならないように戦えるように。
みんなのおかげで少しではあるが声を出す事ができるようなってきた。
こうなれたのも同居している4人や、優しい町の人たちのおかげ。
『(でも…他の魔女と会ってはみたいんだよね)』
恩人たちと離れる未来は想像もできないが、やりたいことをひねり出した時、思いついたのは”他の魔女と会ってみたい”だった。
けれど、それもどうしても叶えたいことではないような気もする。
『(わたしは…なにを目標に生きているんだろう)』
この生活に不満はないが、ローもベポもそのうちどこかに行ってしまいそうな気がする。
シャチもペンギンもローとベポがいなくなれば、海に出てしまうかもしれない。
本屋での仕事を終え店主に挨拶をし、外に出るとローが待ってくれていた。
「お疲れ」
≪うん、お疲れ様
どうしたの?≫
「いや、そろそろ終わる時間だろうなって思って待ってた
帰るぞ」
いつから待っていてくれたのかはわからないが、寒い中待っていてくれたローに感謝して、並んで町の入り口まで歩く。
「ん?」
『(なんだろう…)』
向かう先から騒ぎが聞こえ町の人たちが焦ったように逃げ出している事に気づいて足を止めた。
「いくぞ!」
何があったのだろうとローと一緒に騒ぎの中心へ駈け出した。