出会いから出航まで
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
魔女の村は基本的に誰にも知られていない場所にあり、見つけることも困難。
だが、マシューは魔女の村を見つけ出し、混乱に乗じて村に侵入してきた。
《気を失った魔女はマシューに捕まって…人質にされたの
要求が全員出てきて、手枷をはめろと言うことだったから、大人たちは従った
わたしたちは見つかってなかったみたいで、そのまま隠れていろと言われたから、みんなで恐怖に震えながら隠れてた》
大人たちも手枷如きであれば、火の魔女を救い出せば戦えると思った。
しかし、手枷をつけた瞬間、魔力が吸われ、全員が地面に倒れ込んだ。
《その時、マシューが言ってたの
魔力を吸い取る鉱石で作った手枷だって
そんなものがあるなんて…誰も知らなかった…》
能力者に海楼石が有効なように、魔女にも有効な鉱石があったとマシューは笑っていた。
《大人たちはそのせいで簡単に捕まって…魔法を使えなくされた
それで……売れ、そうな若い人は…連れていかれて…
それ以外の魔女は…殺された…》
マシューの言う通り、髪は切り取られ、珍しい色の瞳はくり抜かれて、死体は用済みになると捨てられた。
男の魔女は価値がないとされ、問答無用で殺されていった。
そんな地獄絵図を見て、幼い子どもたちが泣き出さないわけがない。
隠れている場所はすぐに見つかり、全員が引き摺り出された。
魔力のないものは若い女以外は殺され、幼い子どもたちは連れていかれた。
《その時に知ったんだけど、星の魔女は魔女の中で1番人数が少なくて……1番人気があるって…》
それは奴隷や商品としての価値。
マシューが言っていたように、声が特殊な事で他の魔女より高値で売れると言っていた。
しかも星の魔女の人口は少なく、数えるほどしかいないと言われている。
《怖くて動けなくなったわたしを助けようと…わたしを庇ってお父さんが…目の前で…殺さ、れて…
星の魔女のお母さんは連れて行かれて…お姉ちゃんも…
それで…目の前が真っ暗になって…》
言葉がどんどんと途切れ途切れになり、ここで手が止まった。
マシューに聞いた通り、今度は恋歌が暴走してしまったのたろう。
「それで…どうして恋歌はここに?」
村の場所がわからないため、ここまでどれほどの距離があるかわからないが、家族がいなくなったあと、ここまでどうやつてたどり着いたのか。
《マシューが逃げた後…わたしは村で泣いてただけだったんだけど、おばあちゃんが生きてたの…
髪も切られてて…目も……
けど、生きてたの…》
大怪我を負いながらも生きており、村の長は何も見えないまま、恋歌を逃すために最後の力を振り絞った。
《最後の魔力を使ってわたしの運命を占ってくれた
それで…わたしはここに来た》
「恋歌の運命って…どういうこと?」
《ここでわたしの運命を左右する出会いがあるって言われたの
これからの運命を変える…大きな出会いが…》
「運命を変える出会い…」
《わたしはその言葉を信じて、おばあちゃんが教えてくれた場所に向かうしかできなかった
そこで出会ったのがヴォルフ
わたしはヴォルフに出会ったことで、また幸せな時間を過ごせるようになったの》
「…ふんっ」
《ヴォルフと、自分の運命を嘆かずに、でも運命と向き合って、しっかりと前を向いて生きることを約束した
ヴォルフと出会えたことも、ローに、ベポに、ペンギンに、シャチに出会えたことも、わたしにとって一番の幸運な運命だって信じてる
これが…わたしがヴォルフにお世話になり始めた経緯
話を聞いてくれてありがとう》
辛い話でも一度も泣くことなく語り終わった恋歌は、いつものように優しく笑った。
だが、恋歌の話を聞き終わり、ベポ、ペンギン、シャチの3人が涙を流している。
今まで恋歌の手元を見ていたので、涙を拭うことができず、垂れ流し状態だったが、今は服で必死に涙を拭っている。
『ベポ、ペンギン、シャチ』
自分のことのように泣いてくれる優しい3人の名前を、声を出して初めて呼ぶ。
初めて呼ばれた名前に3人は顔を上げる。
『わたしと、出会ってくれて、ありがとう
家族みたいなみんなが、大好き』
ベ「恋歌ー!!」
その言葉にベポの涙腺が決壊し、ぎゅーっと強く抱きついてくる。
「おれもっ…!おれもだ!!
おれも恋歌が好きだ!」
「おれもっ!恋歌のこと大好きだ!」
ベポにつられるようにぼろぼろになったペンギンとシャチも、恋歌に抱きつきにいった。
3人の男に抱きつかれて潰れそうになっているが、嬉しそうに笑っている。
「ローは混ざらんのか」
「…うるせぇ」
鼻を赤くしたヴォルフにからかわれたが、帽子を目深にかぶって赤くなった目元を悟られないように視線をそらした。
だが、マシューは魔女の村を見つけ出し、混乱に乗じて村に侵入してきた。
《気を失った魔女はマシューに捕まって…人質にされたの
要求が全員出てきて、手枷をはめろと言うことだったから、大人たちは従った
わたしたちは見つかってなかったみたいで、そのまま隠れていろと言われたから、みんなで恐怖に震えながら隠れてた》
大人たちも手枷如きであれば、火の魔女を救い出せば戦えると思った。
しかし、手枷をつけた瞬間、魔力が吸われ、全員が地面に倒れ込んだ。
《その時、マシューが言ってたの
魔力を吸い取る鉱石で作った手枷だって
そんなものがあるなんて…誰も知らなかった…》
能力者に海楼石が有効なように、魔女にも有効な鉱石があったとマシューは笑っていた。
《大人たちはそのせいで簡単に捕まって…魔法を使えなくされた
それで……売れ、そうな若い人は…連れていかれて…
それ以外の魔女は…殺された…》
マシューの言う通り、髪は切り取られ、珍しい色の瞳はくり抜かれて、死体は用済みになると捨てられた。
男の魔女は価値がないとされ、問答無用で殺されていった。
そんな地獄絵図を見て、幼い子どもたちが泣き出さないわけがない。
隠れている場所はすぐに見つかり、全員が引き摺り出された。
魔力のないものは若い女以外は殺され、幼い子どもたちは連れていかれた。
《その時に知ったんだけど、星の魔女は魔女の中で1番人数が少なくて……1番人気があるって…》
それは奴隷や商品としての価値。
マシューが言っていたように、声が特殊な事で他の魔女より高値で売れると言っていた。
しかも星の魔女の人口は少なく、数えるほどしかいないと言われている。
《怖くて動けなくなったわたしを助けようと…わたしを庇ってお父さんが…目の前で…殺さ、れて…
星の魔女のお母さんは連れて行かれて…お姉ちゃんも…
それで…目の前が真っ暗になって…》
言葉がどんどんと途切れ途切れになり、ここで手が止まった。
マシューに聞いた通り、今度は恋歌が暴走してしまったのたろう。
「それで…どうして恋歌はここに?」
村の場所がわからないため、ここまでどれほどの距離があるかわからないが、家族がいなくなったあと、ここまでどうやつてたどり着いたのか。
《マシューが逃げた後…わたしは村で泣いてただけだったんだけど、おばあちゃんが生きてたの…
髪も切られてて…目も……
けど、生きてたの…》
大怪我を負いながらも生きており、村の長は何も見えないまま、恋歌を逃すために最後の力を振り絞った。
《最後の魔力を使ってわたしの運命を占ってくれた
それで…わたしはここに来た》
「恋歌の運命って…どういうこと?」
《ここでわたしの運命を左右する出会いがあるって言われたの
これからの運命を変える…大きな出会いが…》
「運命を変える出会い…」
《わたしはその言葉を信じて、おばあちゃんが教えてくれた場所に向かうしかできなかった
そこで出会ったのがヴォルフ
わたしはヴォルフに出会ったことで、また幸せな時間を過ごせるようになったの》
「…ふんっ」
《ヴォルフと、自分の運命を嘆かずに、でも運命と向き合って、しっかりと前を向いて生きることを約束した
ヴォルフと出会えたことも、ローに、ベポに、ペンギンに、シャチに出会えたことも、わたしにとって一番の幸運な運命だって信じてる
これが…わたしがヴォルフにお世話になり始めた経緯
話を聞いてくれてありがとう》
辛い話でも一度も泣くことなく語り終わった恋歌は、いつものように優しく笑った。
だが、恋歌の話を聞き終わり、ベポ、ペンギン、シャチの3人が涙を流している。
今まで恋歌の手元を見ていたので、涙を拭うことができず、垂れ流し状態だったが、今は服で必死に涙を拭っている。
『ベポ、ペンギン、シャチ』
自分のことのように泣いてくれる優しい3人の名前を、声を出して初めて呼ぶ。
初めて呼ばれた名前に3人は顔を上げる。
『わたしと、出会ってくれて、ありがとう
家族みたいなみんなが、大好き』
ベ「恋歌ー!!」
その言葉にベポの涙腺が決壊し、ぎゅーっと強く抱きついてくる。
「おれもっ…!おれもだ!!
おれも恋歌が好きだ!」
「おれもっ!恋歌のこと大好きだ!」
ベポにつられるようにぼろぼろになったペンギンとシャチも、恋歌に抱きつきにいった。
3人の男に抱きつかれて潰れそうになっているが、嬉しそうに笑っている。
「ローは混ざらんのか」
「…うるせぇ」
鼻を赤くしたヴォルフにからかわれたが、帽子を目深にかぶって赤くなった目元を悟られないように視線をそらした。