出会いから出航まで
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だが、マシューもしぶとく、ライオンを殴り飛ばしてまた恋歌に向かってくる。
『【スコーピオン】』
掌に魔法陣を発動させ、マシューに向かって蠍座のサソリの毒を心臓に向かって叩き込む。
『(皮膚が硬い…!)』
マ「ああ!?」
じゅー、っと音を立てて皮膚が焼けていくので、一瞬顔をしかめたが、すぐに恋歌の腕を掴んで遠くへ投げ飛ばした。
空中で体制を整えて、しっかりと甲板に着地したが、着地した直後、心臓のあたりを押さえて膝をついた。
『(もう…魔力がないの…!?)』
魔力がない時に起こる痛みに、息苦しくなり手足も震える。
杖も使って必要最低限、最小の範囲でしか魔法を使っていないのに、仇1人倒すこともできない。
『(わたしに…もっと…魔力があれば…こんなやつ…!!)』
「なんだ、もう終わりか?
星の魔女ってのは魔力が高いはずなんだが、お前は欠陥品かよ!
1人だけ生き残ってもこのザマじゃ、仲間もうかばれねぇな!!」
『(そんなの…わたしが一番わかってる…)』
杖を甲板に突き立て、それにつかまりながら立ち上がり、足元に魔法陣を発動させる。
『(それでも…わたしはこいつを倒さないといけない…!)
【我は星々の支配者
雲を蹴散らし姿を見せよ】』
「おいおい、お前に使いこなせるのか?」
恋歌が声を出し、星々に語りかけると、船の上の雲が晴れ、星々が顔を出す。
魔力を乗せて放つ声は、びしびしとプレッシャーが伝わってくる。
心臓が握り潰されそうなほどの痛みがあるが、これが最後だと声に魔力を乗せる。
『【星天魔法 ジェミニ・メテオ!!】』
三大流星群と呼ばれる双子座流星群の力を、マシューに向かって打ち落とす。
「なっ…!」
大きな商船が衝撃で揺れ、甲板に穴が開き、かなりの強さの力がマシューに直撃した。
『(成功…したはず…)』
もう杖を使っても立つことができず、膝と手を甲板について失いそうになる意識をもたせる。
倒れてほしいと願うが、がらがらとマシューが瓦礫から立ち上がった気配がして、悔しそうに歯を食いしばる。
「はは…はははははっ!
最高だよ!この短期間で星天魔法まで使いこなすとはな!!」
『(なんで…なんで倒れないの…!)』
「悔しいよなぁ?
憎い親の仇が目の前にいて、復讐できないなんてよぉ」
魔力が切れかかって立ち上がらず、先ほどのが最後の攻撃だとわかっており、にやにやと笑いながら恋歌も見下ろす。
「(ま、ちっと危なかったけどな…)
安心しな
ちゃんと高値で売ってやるからよ」
『(立て…!動け…!
まだ終わってない…!!)』
腕と足に力を入れて立ち上がろうとするが、マシューが恋歌に手を伸ばしてきているので、それが届く方が先。
手が近づいていることに気づいていない恋歌は、最後の魔力を使って魔法陣を発動させる。
だが、その魔法陣からはなにも発動することなく、魔法陣が消えた。
『(この魔力…)』
「体制を立て直させる
しばらく任せた」
「「「アイアイ!!」」」
「なんだ!こいつら!」
周りの敵を相手にしていた5人がいつの間にかそばにおり、ローが恋歌を抱え、4人がマシューを抑えている。
ぼやける視界で周りを見渡せば、もう残っているのはマシューだけとなっていた。
「(魔法を連発したせいか…目に魔法陣が出てやがる…
悔しいよな…復讐したい相手が目の前にいて…倒せないなんて…)」
魔力が切れかかっているとわかったローは、ぎゅっと恋歌の肩を抱いて、マシューから見えない場所へと走った。
ローには恋歌の気持ちが痛いほどわかる。
なんとか力になってやりたいと、誰の視線も届かない場所に入り、恋歌を抱えて視線を合わせる。
「恋歌、よく聞け
今から魔力をお前に渡す
それがどんな方法でも…文句はねぇな?」
『(どういう…こと?)』
今もローに抱えられているため、ゆっくりではあるが魔力は供給されている。
それとは別の方法で、ということなのだろうが、マシューを倒せるならどんな方法でも構わないと頷いた。
「よし、わかった」
『(え…なん…)』
ぐずぐずしている時間はないと、恋歌の返事を確認した直後、唇を重ねた。
驚いて一瞬目を見開いた恋歌だったが、魔力がものすごい勢いで回復していくのを感じ、そのまま身を委ねる。
「(くそっ、また意識持ってかれそうだ…)」
『(なにこれ…気持ちいい…)』
魔力を吸われる感覚と、急激に回復していく感覚が、お互いに気持ちの良いものらしく、戦闘中でなければ、もっとしていたいとお互いに思ってしまっていただろう。
恋歌の目から魔法陣が無くなったのを確認して、唇を離すと、恋歌がローの目を見て照れ臭そうに笑った。
『あ、ありがと…』
「…おう
いけるか?」
魔力は満タンまで回復し、ローの言葉に頷いて空を見上げた。
『(これが…最後)』
『【スコーピオン】』
掌に魔法陣を発動させ、マシューに向かって蠍座のサソリの毒を心臓に向かって叩き込む。
『(皮膚が硬い…!)』
マ「ああ!?」
じゅー、っと音を立てて皮膚が焼けていくので、一瞬顔をしかめたが、すぐに恋歌の腕を掴んで遠くへ投げ飛ばした。
空中で体制を整えて、しっかりと甲板に着地したが、着地した直後、心臓のあたりを押さえて膝をついた。
『(もう…魔力がないの…!?)』
魔力がない時に起こる痛みに、息苦しくなり手足も震える。
杖も使って必要最低限、最小の範囲でしか魔法を使っていないのに、仇1人倒すこともできない。
『(わたしに…もっと…魔力があれば…こんなやつ…!!)』
「なんだ、もう終わりか?
星の魔女ってのは魔力が高いはずなんだが、お前は欠陥品かよ!
1人だけ生き残ってもこのザマじゃ、仲間もうかばれねぇな!!」
『(そんなの…わたしが一番わかってる…)』
杖を甲板に突き立て、それにつかまりながら立ち上がり、足元に魔法陣を発動させる。
『(それでも…わたしはこいつを倒さないといけない…!)
【我は星々の支配者
雲を蹴散らし姿を見せよ】』
「おいおい、お前に使いこなせるのか?」
恋歌が声を出し、星々に語りかけると、船の上の雲が晴れ、星々が顔を出す。
魔力を乗せて放つ声は、びしびしとプレッシャーが伝わってくる。
心臓が握り潰されそうなほどの痛みがあるが、これが最後だと声に魔力を乗せる。
『【星天魔法 ジェミニ・メテオ!!】』
三大流星群と呼ばれる双子座流星群の力を、マシューに向かって打ち落とす。
「なっ…!」
大きな商船が衝撃で揺れ、甲板に穴が開き、かなりの強さの力がマシューに直撃した。
『(成功…したはず…)』
もう杖を使っても立つことができず、膝と手を甲板について失いそうになる意識をもたせる。
倒れてほしいと願うが、がらがらとマシューが瓦礫から立ち上がった気配がして、悔しそうに歯を食いしばる。
「はは…はははははっ!
最高だよ!この短期間で星天魔法まで使いこなすとはな!!」
『(なんで…なんで倒れないの…!)』
「悔しいよなぁ?
憎い親の仇が目の前にいて、復讐できないなんてよぉ」
魔力が切れかかって立ち上がらず、先ほどのが最後の攻撃だとわかっており、にやにやと笑いながら恋歌も見下ろす。
「(ま、ちっと危なかったけどな…)
安心しな
ちゃんと高値で売ってやるからよ」
『(立て…!動け…!
まだ終わってない…!!)』
腕と足に力を入れて立ち上がろうとするが、マシューが恋歌に手を伸ばしてきているので、それが届く方が先。
手が近づいていることに気づいていない恋歌は、最後の魔力を使って魔法陣を発動させる。
だが、その魔法陣からはなにも発動することなく、魔法陣が消えた。
『(この魔力…)』
「体制を立て直させる
しばらく任せた」
「「「アイアイ!!」」」
「なんだ!こいつら!」
周りの敵を相手にしていた5人がいつの間にかそばにおり、ローが恋歌を抱え、4人がマシューを抑えている。
ぼやける視界で周りを見渡せば、もう残っているのはマシューだけとなっていた。
「(魔法を連発したせいか…目に魔法陣が出てやがる…
悔しいよな…復讐したい相手が目の前にいて…倒せないなんて…)」
魔力が切れかかっているとわかったローは、ぎゅっと恋歌の肩を抱いて、マシューから見えない場所へと走った。
ローには恋歌の気持ちが痛いほどわかる。
なんとか力になってやりたいと、誰の視線も届かない場所に入り、恋歌を抱えて視線を合わせる。
「恋歌、よく聞け
今から魔力をお前に渡す
それがどんな方法でも…文句はねぇな?」
『(どういう…こと?)』
今もローに抱えられているため、ゆっくりではあるが魔力は供給されている。
それとは別の方法で、ということなのだろうが、マシューを倒せるならどんな方法でも構わないと頷いた。
「よし、わかった」
『(え…なん…)』
ぐずぐずしている時間はないと、恋歌の返事を確認した直後、唇を重ねた。
驚いて一瞬目を見開いた恋歌だったが、魔力がものすごい勢いで回復していくのを感じ、そのまま身を委ねる。
「(くそっ、また意識持ってかれそうだ…)」
『(なにこれ…気持ちいい…)』
魔力を吸われる感覚と、急激に回復していく感覚が、お互いに気持ちの良いものらしく、戦闘中でなければ、もっとしていたいとお互いに思ってしまっていただろう。
恋歌の目から魔法陣が無くなったのを確認して、唇を離すと、恋歌がローの目を見て照れ臭そうに笑った。
『あ、ありがと…』
「…おう
いけるか?」
魔力は満タンまで回復し、ローの言葉に頷いて空を見上げた。
『(これが…最後)』