出会いから出航まで
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その日の夜、夕食当番の恋歌は、珍しく本を読みながら夕飯の準備をしていた。
それを不思議に思ったペンギンが本の表紙を覗きこむと、カロリー制限の食事の作り方が書いてある本だった。
「え…恋歌、ダイエットすんの?」
驚いたように恋歌に話しかけると、両手が使えない恋歌はうん、と頷いた。
「え、っと…なんで?」
ペンギンから見てもダイエットをする必要がない恋歌が、なぜ急にダイエットなど思い立ったのか。
ペンギンの質問に答える為に本と、持っていたお玉を置いて手話で今日言われた事をペンギンに伝えた。
「あー…あの子な…
まぁ…あの子よりは…恋歌の方が…」
アミもクロエもたしかに恋歌よりはスレンダー。
しかし、だからと言って恋歌が太っているという事ではない。
服の上からでもちゃんとくびれがあるのがわかるし、足も細い。
今料理を作ってる腕も細く、自転車に乗せる時も特に恋歌を重いと思った事はない。
≪全然体重も測ってないし、この機会にダイエットしてみるよ≫
「えー…ちょ、ちょっと待ってろ!」
やる気をみせる恋歌にどう言えばいいかわからないペンギンは、慌てたようにキッチンから出て行った。
「ローさん!大変だ!!」
ばん、と扉を開けてローとベポの部屋に行くと、シャチもそこにおり、ちょうどいいと扉を閉めて全員に話があると真剣な表情で話し始めた。
「どうしたんだ?」
「緊急事態だ
恋歌が…ダイエットするらしい」
「「「は?」」」
深刻な顔をして告げた言葉に3人が間抜けな声を出す。
「恋歌のあの胸が…なくなっちまう!!」
「はっ!!」
嘆くように出たペンギンの言葉に、シャチがそういうことかとはっとした顔になった。
「ダイエットしたら胸がなくなるのか?」
「まぁあれは脂肪だからな
ダイエットすりゃなくなるかもな」
「「ローさん!!」」
「お、おう」
ペンギンとシャチが顔を近づけてきたので、反射的に身体をそらす。
「恋歌を止められるのはローさんしかいねぇ!」
「おれたちの目の保養を守ってくれ!」
「おれが…言うのか?」
なぜ自分が言わなければならないのかと思うが、2人の勢いに負け、ローが恋歌にダイエットをやめるように伝えることになった。
同じ食卓を全員で囲んでいるが、恋歌だけ別の料理を食べている。
それは先ほどの本に載っていた料理で、ペンギンとシャチが目線でローに言ってくれと伝える。
「……恋歌」
ローに呼ばれたので視線を向けると、今食べている料理を指さされた。
「それ、どうした」
《ダイエットしようと思って
わたし太ってるって言われたから…》
「…お前の体型だったら太ってねぇよ
それにな、今の恋歌の年齢ならバランス良く食って、適度な運動をしてりゃそんな急激に太ることはねぇ
無理なダイエットは体調を崩す
本屋の仕事も家事もこなして、この寒い気候で過ごすならちゃんと体力つけとけ
ダイエットのことはもっと大人になってから考えろ」
《でもみんなわたしより筋肉質でしゅっとしてるし…
アミも細いんだよ?》
「女は脂肪がつきやすいように身体ができてんだよ
おれたちと比べるな
アミと比べるのもやめろ
恋歌は恋歌、アミはアミ
身体は一人一人違うんだからな」
思ったより説得力のある言葉に、頼んだペンギンとシャチは唖然とした顔をしている。
「恋歌、男はな、細い女よりちょっと太っとる方が好きなんじゃ
こいつらだってそう
だからダイエットなんぞやめておけ」
「「「!!」」」
《そうなの?》
黙って話を聞いていたヴォルフがいきなり口を出して余計なことを言った。
事実ではあるが、それを恋歌に伝えるなどどういうつもりだとペンギンとシャチが睨んでいる。
「そのままの恋歌が一番ってことじゃ
それでもどうしても痩せたくなったらこいつらに稽古でもつけてもらえ
それがいい運動になる」
「うん!おれも今のままの恋歌が好きだよ」
ヴォルフとベポにそう言われ、嬉しそうに笑った恋歌はダイエットはまた考え直すと伝えた。
「結局ヴォルフが一番いいこと言ったな…」
「ああ…なんか…かっこいいな」
「(おれのも正論なんだがな…)」
それを不思議に思ったペンギンが本の表紙を覗きこむと、カロリー制限の食事の作り方が書いてある本だった。
「え…恋歌、ダイエットすんの?」
驚いたように恋歌に話しかけると、両手が使えない恋歌はうん、と頷いた。
「え、っと…なんで?」
ペンギンから見てもダイエットをする必要がない恋歌が、なぜ急にダイエットなど思い立ったのか。
ペンギンの質問に答える為に本と、持っていたお玉を置いて手話で今日言われた事をペンギンに伝えた。
「あー…あの子な…
まぁ…あの子よりは…恋歌の方が…」
アミもクロエもたしかに恋歌よりはスレンダー。
しかし、だからと言って恋歌が太っているという事ではない。
服の上からでもちゃんとくびれがあるのがわかるし、足も細い。
今料理を作ってる腕も細く、自転車に乗せる時も特に恋歌を重いと思った事はない。
≪全然体重も測ってないし、この機会にダイエットしてみるよ≫
「えー…ちょ、ちょっと待ってろ!」
やる気をみせる恋歌にどう言えばいいかわからないペンギンは、慌てたようにキッチンから出て行った。
「ローさん!大変だ!!」
ばん、と扉を開けてローとベポの部屋に行くと、シャチもそこにおり、ちょうどいいと扉を閉めて全員に話があると真剣な表情で話し始めた。
「どうしたんだ?」
「緊急事態だ
恋歌が…ダイエットするらしい」
「「「は?」」」
深刻な顔をして告げた言葉に3人が間抜けな声を出す。
「恋歌のあの胸が…なくなっちまう!!」
「はっ!!」
嘆くように出たペンギンの言葉に、シャチがそういうことかとはっとした顔になった。
「ダイエットしたら胸がなくなるのか?」
「まぁあれは脂肪だからな
ダイエットすりゃなくなるかもな」
「「ローさん!!」」
「お、おう」
ペンギンとシャチが顔を近づけてきたので、反射的に身体をそらす。
「恋歌を止められるのはローさんしかいねぇ!」
「おれたちの目の保養を守ってくれ!」
「おれが…言うのか?」
なぜ自分が言わなければならないのかと思うが、2人の勢いに負け、ローが恋歌にダイエットをやめるように伝えることになった。
同じ食卓を全員で囲んでいるが、恋歌だけ別の料理を食べている。
それは先ほどの本に載っていた料理で、ペンギンとシャチが目線でローに言ってくれと伝える。
「……恋歌」
ローに呼ばれたので視線を向けると、今食べている料理を指さされた。
「それ、どうした」
《ダイエットしようと思って
わたし太ってるって言われたから…》
「…お前の体型だったら太ってねぇよ
それにな、今の恋歌の年齢ならバランス良く食って、適度な運動をしてりゃそんな急激に太ることはねぇ
無理なダイエットは体調を崩す
本屋の仕事も家事もこなして、この寒い気候で過ごすならちゃんと体力つけとけ
ダイエットのことはもっと大人になってから考えろ」
《でもみんなわたしより筋肉質でしゅっとしてるし…
アミも細いんだよ?》
「女は脂肪がつきやすいように身体ができてんだよ
おれたちと比べるな
アミと比べるのもやめろ
恋歌は恋歌、アミはアミ
身体は一人一人違うんだからな」
思ったより説得力のある言葉に、頼んだペンギンとシャチは唖然とした顔をしている。
「恋歌、男はな、細い女よりちょっと太っとる方が好きなんじゃ
こいつらだってそう
だからダイエットなんぞやめておけ」
「「「!!」」」
《そうなの?》
黙って話を聞いていたヴォルフがいきなり口を出して余計なことを言った。
事実ではあるが、それを恋歌に伝えるなどどういうつもりだとペンギンとシャチが睨んでいる。
「そのままの恋歌が一番ってことじゃ
それでもどうしても痩せたくなったらこいつらに稽古でもつけてもらえ
それがいい運動になる」
「うん!おれも今のままの恋歌が好きだよ」
ヴォルフとベポにそう言われ、嬉しそうに笑った恋歌はダイエットはまた考え直すと伝えた。
「結局ヴォルフが一番いいこと言ったな…」
「ああ…なんか…かっこいいな」
「(おれのも正論なんだがな…)」