出会いから出航まで
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祭りの次の日の早朝。
『(ん…?なんか…気持ちいい…?)』
恋歌が目を覚ますと、いつもより身体が楽で、気持ちが良い気がした。
誰かに抱きしめられているという事に気づいて顔をあげると、ローが眉間に皺を寄せながら眠っている。
『(ローの魔力のおかげか…)』
今の身体の楽さと気持ちいいと感じられるのは、ローの魔力のおかげであるとわかり、ローが寝ているのをいいことに背中に手を回してそっと抱き着いた。
『(結局あの後どうなったんだろう…)』
恋歌の記憶は壇上で魔法を暴走させて、声を出したところまで。
結果はどうなったのだろうかと気にはなるが、この状況では確かめる術はない。
『(一緒にいたい…か)』
自分が声に出して言った願いもはっきりと覚えている。
その言葉は無意識に出たものだが、その言葉に嘘偽りはない。
『(もうそろそろ全部話さないとな…)』
受け入れてもらえるかどうかはわからないが、話す決意をして再び目を閉じた。
「(朝か
ん?)」
陽が昇った時間、ローはいつもの時間に目を覚まし、一緒に寝ていた恋歌の様子を見ると、寝る前より密着しているような感じがする。
「恋歌、起きれるか?」
魔力に不足はないはずだが、目を覚ますかはわからないため、身体を軽くゆすってみると、ゆっくりと瞼が開いた。
起きた事を確認して、恋歌を離し起き上ると、恋歌も身体を起こした。
「身体は大丈夫か?」
念のため確認すると、目をこすりながら頷いたので、ほっとしたように息をはいた。
「恋歌、服を…ちゃんと着ろ」
『…?
!!』
ブラウスのボタンがすべて外れていた為、下着が丸見えになっている。
指摘されるまで気づかなかった恋歌は、慌ててボタンを留める。
「悪い…昨日、紋章の確認で…」
おそらくその理由でボタンが外れていたという予想はできていたが、こんな状態で見られると恥ずかしい。
謝るローに首を振って大丈夫だと伝えるが、恥ずかしさでボタンを留めるのに少し時間がかかった。
ぎしっという音をたてて、ローがベッドから降り、すたすたと扉の方に向かって歩く。
「念のため他に異常がないか診てやる
器具とってくるから待ってろ」
ぱたん、と部屋から出て行ったローの足音が遠ざかったのを確認し、部屋を見渡して、ここが診療所の病室である事に初めて気づいた。
『(運んでくれたんだよね…
申し訳ないな…)』
「はぁ…」
器具をとりに部屋を出たはいいが、昨日の夜のことを何も覚えていなさそうな恋歌に、大きなため息をついた。
キスをしたときの状況を考えて、おそらくなにも覚えていないだろうなと予想はしていた。
「(あれは魔力を供給する為の本能ってとこか)」
あそこまで紋章が薄くなると、魔力が強いものにああやってキスをねだるということ。
「(くそっ…)」
恋歌に記憶があれば、そのことについて話が出来るが、あの様子ではその話もできない。
「(おれとキスしたなんて知ったら…嫌われちまうのか…?)」
恋人同士でもない男とキスをしたなどとわかれば、この関係が崩れてしまうような気がして、自ら話をする事が出来ない。
まだ感触の残る唇に触れて、頭を冷やすために顔を洗ってから、器具を持って恋歌の待つ病室へ向かった。
『(ん…?なんか…気持ちいい…?)』
恋歌が目を覚ますと、いつもより身体が楽で、気持ちが良い気がした。
誰かに抱きしめられているという事に気づいて顔をあげると、ローが眉間に皺を寄せながら眠っている。
『(ローの魔力のおかげか…)』
今の身体の楽さと気持ちいいと感じられるのは、ローの魔力のおかげであるとわかり、ローが寝ているのをいいことに背中に手を回してそっと抱き着いた。
『(結局あの後どうなったんだろう…)』
恋歌の記憶は壇上で魔法を暴走させて、声を出したところまで。
結果はどうなったのだろうかと気にはなるが、この状況では確かめる術はない。
『(一緒にいたい…か)』
自分が声に出して言った願いもはっきりと覚えている。
その言葉は無意識に出たものだが、その言葉に嘘偽りはない。
『(もうそろそろ全部話さないとな…)』
受け入れてもらえるかどうかはわからないが、話す決意をして再び目を閉じた。
「(朝か
ん?)」
陽が昇った時間、ローはいつもの時間に目を覚まし、一緒に寝ていた恋歌の様子を見ると、寝る前より密着しているような感じがする。
「恋歌、起きれるか?」
魔力に不足はないはずだが、目を覚ますかはわからないため、身体を軽くゆすってみると、ゆっくりと瞼が開いた。
起きた事を確認して、恋歌を離し起き上ると、恋歌も身体を起こした。
「身体は大丈夫か?」
念のため確認すると、目をこすりながら頷いたので、ほっとしたように息をはいた。
「恋歌、服を…ちゃんと着ろ」
『…?
!!』
ブラウスのボタンがすべて外れていた為、下着が丸見えになっている。
指摘されるまで気づかなかった恋歌は、慌ててボタンを留める。
「悪い…昨日、紋章の確認で…」
おそらくその理由でボタンが外れていたという予想はできていたが、こんな状態で見られると恥ずかしい。
謝るローに首を振って大丈夫だと伝えるが、恥ずかしさでボタンを留めるのに少し時間がかかった。
ぎしっという音をたてて、ローがベッドから降り、すたすたと扉の方に向かって歩く。
「念のため他に異常がないか診てやる
器具とってくるから待ってろ」
ぱたん、と部屋から出て行ったローの足音が遠ざかったのを確認し、部屋を見渡して、ここが診療所の病室である事に初めて気づいた。
『(運んでくれたんだよね…
申し訳ないな…)』
「はぁ…」
器具をとりに部屋を出たはいいが、昨日の夜のことを何も覚えていなさそうな恋歌に、大きなため息をついた。
キスをしたときの状況を考えて、おそらくなにも覚えていないだろうなと予想はしていた。
「(あれは魔力を供給する為の本能ってとこか)」
あそこまで紋章が薄くなると、魔力が強いものにああやってキスをねだるということ。
「(くそっ…)」
恋歌に記憶があれば、そのことについて話が出来るが、あの様子ではその話もできない。
「(おれとキスしたなんて知ったら…嫌われちまうのか…?)」
恋人同士でもない男とキスをしたなどとわかれば、この関係が崩れてしまうような気がして、自ら話をする事が出来ない。
まだ感触の残る唇に触れて、頭を冷やすために顔を洗ってから、器具を持って恋歌の待つ病室へ向かった。