宝の島
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扉が完全に開く前から見えていた神々しいまでの光に、全員がごくりと喉を鳴らし、完全に開いた直後一番最初に口を開いたのはシャチだった。
「す、すげぇ…これ…全部、金…だよな…?」
「あ、ああ…」
小さな小屋一つ分の大きさではあるが、壁も装飾品も中にあるものすべてが金でできている。
灯りのない地下で扉の中が見渡せるのも、天井にある大きな魔方陣が光を発しているから。
魔方陣からの光が反射し、部屋の中の金がまぶしいほどに輝き、その眩しさに全員が目を細めた。
「キャプテン…これ、持って帰っていいのかな!?」
「これだけのお宝ならしばらく金に困らねぇ!!」
「おれ欲しい物買っていい!?」
「おい、お前らそこから動くな」
目の前の宝に興奮したように騒ぎ始める3人が宝の部屋に入る前に、ローの硬い声が3人の騒ぎを止めた。
「キャプテン…?」
「…おれたちより先に誰かがここに来てたはずだろ」
「そういえば…」
先に来ていた人物が海賊であれ、盗賊であれ、宝を盗みにここに来たはず。
だが、部屋の中の宝には手を付けられていない。
「でもさ、途中までは人が通った形跡があったよな?」
「おれたちがたどり着けたのは恋歌がいたからだし、そいつらはここまでたどり着けなかったんじゃね?」
ハートの海賊団がここまで無事にたどり着けたのは、恋歌が壁に描かれた星の魔女の文字を読むことができたから。
数の少ない星の魔女や、他の魔女がたまたま一緒にいたとも考えにくい。
『ここは、星の魔女と…他の魔女が、困った同族の為に、用意した、部屋みたい』
ローから入室の許可がおりておらず、地面の魔方陣を撫でている恋歌に視線をやれば、申し訳なさそうな顔で笑っていた。
「他の魔女…?」
『わたしたちは…魔女は…この世界では、生きにくいから…
せめて、このお金で、生き延びてほしいって…』
だからこそここに来るまでの道のりで星の魔女だけが通れる道や、他の魔女の特性が無ければ通れない道だった。
魔力の扱いを知らない者は、運よくここに辿り着けたとしても、扉を開ける事ができない。
『だからこれは…置いておきたい、んだけど…』
申し訳なさそうにしている理由がわかり、シャチとペンギンは顔を見合わせて笑って頷いた。
「でもさでもさ、魔女の為に置いてあるって言うなら、恋歌も持っていってもいいんじゃないのか?」
置いていく事に反対はないようだが、ベポが不思議そうに疑問に思った事を聞いてきた。
魔女の為、というのであれば恋歌はあてはまる。
『わたしは…必要ないから』
「…うん、そうだね」
恋歌の言葉に納得したベポは嬉しそうに笑って手に持っていた派手な装飾の壺を置いた。
「他に隠し扉とかはねぇのか」
ローもここに置いてある宝を持っていかないということについて異論は無いようで、壁に描かれている魔方陣に手を添えて隠し扉などがないかを確かめている。
「この場所が魔女にとっての隠れ家的な場所も兼ねてるなら、どこからか地上に出る為の場所があるはずだ」
『発動してない、魔方陣が、後1つ、残ってる、けど…』
壁にある星の魔方陣に手を触れ、発動してもいいかを確認するようにローに視線を合わせれば頷きが返ってきたため、発動させる為に魔力をこめた。
「す、すげぇ…これ…全部、金…だよな…?」
「あ、ああ…」
小さな小屋一つ分の大きさではあるが、壁も装飾品も中にあるものすべてが金でできている。
灯りのない地下で扉の中が見渡せるのも、天井にある大きな魔方陣が光を発しているから。
魔方陣からの光が反射し、部屋の中の金がまぶしいほどに輝き、その眩しさに全員が目を細めた。
「キャプテン…これ、持って帰っていいのかな!?」
「これだけのお宝ならしばらく金に困らねぇ!!」
「おれ欲しい物買っていい!?」
「おい、お前らそこから動くな」
目の前の宝に興奮したように騒ぎ始める3人が宝の部屋に入る前に、ローの硬い声が3人の騒ぎを止めた。
「キャプテン…?」
「…おれたちより先に誰かがここに来てたはずだろ」
「そういえば…」
先に来ていた人物が海賊であれ、盗賊であれ、宝を盗みにここに来たはず。
だが、部屋の中の宝には手を付けられていない。
「でもさ、途中までは人が通った形跡があったよな?」
「おれたちがたどり着けたのは恋歌がいたからだし、そいつらはここまでたどり着けなかったんじゃね?」
ハートの海賊団がここまで無事にたどり着けたのは、恋歌が壁に描かれた星の魔女の文字を読むことができたから。
数の少ない星の魔女や、他の魔女がたまたま一緒にいたとも考えにくい。
『ここは、星の魔女と…他の魔女が、困った同族の為に、用意した、部屋みたい』
ローから入室の許可がおりておらず、地面の魔方陣を撫でている恋歌に視線をやれば、申し訳なさそうな顔で笑っていた。
「他の魔女…?」
『わたしたちは…魔女は…この世界では、生きにくいから…
せめて、このお金で、生き延びてほしいって…』
だからこそここに来るまでの道のりで星の魔女だけが通れる道や、他の魔女の特性が無ければ通れない道だった。
魔力の扱いを知らない者は、運よくここに辿り着けたとしても、扉を開ける事ができない。
『だからこれは…置いておきたい、んだけど…』
申し訳なさそうにしている理由がわかり、シャチとペンギンは顔を見合わせて笑って頷いた。
「でもさでもさ、魔女の為に置いてあるって言うなら、恋歌も持っていってもいいんじゃないのか?」
置いていく事に反対はないようだが、ベポが不思議そうに疑問に思った事を聞いてきた。
魔女の為、というのであれば恋歌はあてはまる。
『わたしは…必要ないから』
「…うん、そうだね」
恋歌の言葉に納得したベポは嬉しそうに笑って手に持っていた派手な装飾の壺を置いた。
「他に隠し扉とかはねぇのか」
ローもここに置いてある宝を持っていかないということについて異論は無いようで、壁に描かれている魔方陣に手を添えて隠し扉などがないかを確かめている。
「この場所が魔女にとっての隠れ家的な場所も兼ねてるなら、どこからか地上に出る為の場所があるはずだ」
『発動してない、魔方陣が、後1つ、残ってる、けど…』
壁にある星の魔方陣に手を触れ、発動してもいいかを確認するようにローに視線を合わせれば頷きが返ってきたため、発動させる為に魔力をこめた。
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