宝の島
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近くにある倒れている埃をかぶったなにかに軽く息を吹きかけてみれば傷だらけになった甲冑だった。
「銀でできてるな」
『そうだね』
傷だらけでぼろぼろではあるが、もとは純銀でできた像らしく売ればかなりの金額になるだろう。
だが、この像が残っているのはかなり大きいから。
玄関を守るように両サイドに立っていたであろう甲冑は二つあり、二つとも立たせればローより背が高く、かなりの重さになるため持ち出せなかったのだろうと、風魔法で埃を取り払い、魔方陣の中に入れた。
「え、それ持って帰るの?」
『うん
わたしの空間なら、容量とか、ないし、何かに、使えるかなって』
まさかいくら価値があるとはいえ恋歌が甲冑を持って帰るとは思わず、ベポが驚いたように目を見開いている。
「恋歌ー、これも持って帰ろうぜ!」
『どれ?』
ペンギンとシャチが手を挙げて恋歌を呼ぶと、そこには絵画があり、描かれているのは美しい女性だった。
「これ額縁とか売れば高いんじゃね?」
『そうかもね』
細かい柄の描かれた漆が塗られた額縁は、指で埃を拭えばまだ光沢が残っている。
どの程度のお金になるかはわからないが、回収できるものはしておこうと壁から外して恋歌の魔方陣の中に入れた。
玄関の金目のモノはほとんど回収し、一番近くにある扉を開ければローが先に部屋の中にいた。
「ここは…図書室、かな」
玄関で恋歌たちが金目のモノを回収している間どこに行ったのかと思っていたが、本が壁一面に敷き詰められている部屋で数段しかない階段に座って本を読んでいた。
「こりゃまた…すげぇな…」
本にはあまり興味がなかったのか荒らされていないようで、ローが先に入って窓を開けていたおかげでそこまで埃も舞っていない。
「恋歌、この辺天文学の本ばっかり並んでるよ」
『ほんとだ』
ベポが並んでいる本の背表紙を見て恋歌が興味ありそうな本の場所で声をかけてくれた。
並べられている本は古い物ばかりで、本屋では見かけたことがないものばかり。
興味を惹かれた一冊を手に取り、ぱらぱらと中を覗いているとぽん、とローに背中をたたかれた。
「全部持っていけるなら持っていけばいい
船で読め」
『そうだね』
お互いに本に熱中してしまえば動かなくなってしまうタイプの為、ローに言われた通り天体関係の本を全て魔方陣の中に入れた。
『ローは?
どれか、持って帰る?』
「……ここからここまでと、このあたりの…」
ローはもって帰りたい本はないのかと聞けば、少し眉間に皺を寄せてから本をいくつか指さし、手に持っていた本も魔方陣の中に入れた。
『医学書?』
「ああ、今は数少ない症例の載ったものもあってな
少し興味がある」
『ふーん』
他にも医学書らしきものを数冊魔方陣の中に入れた後、他にも何かないかとうろついていると、ある場所で恋歌が足を止めた。
『(これ…)
え…?』
恋歌がある一冊の本に手を伸ばし、本棚から引き出そうとした瞬間、かちん、と音が聞こえ、ぴっちりと埋まっていた本棚が動きだし、本棚の後ろに扉が現れた。
「えー!!何それ!?」
「隠し扉じゃん!!」
興奮したようにシャチとペンギンが現れた扉をまじまじと見つめ、開けてもいいかとローの方にきらきらとした視線を向けた。
「どうやって開けた」
『え、っと…ここに、一冊だけ、魔女の本が、あるの』
本棚から中途半端に出ている本は、確かにこの世界共通の文字ではなく、恋歌が読んでいる本に使われている魔女の文字が背表紙に書かれている。
「これはなんて書かれてんだ?」
『…隠し扉の入り口、って』
「そのままじゃん…」
恋歌にとってはそのままの意味だったとしても、魔女の文字を読める人間はそういないはず。
なぜ魔女の文字が使われているのかはわからないが、隠し扉を見つけられたということはこの先に宝がある可能性がある。
「よし、行くぞ」
「「「アイアイ、キャプテン!!」」」
うずうずする好奇心を抑えながら、ローの許可も下りたため近くにいたペンギンがゆっくりと扉を開いた。
「銀でできてるな」
『そうだね』
傷だらけでぼろぼろではあるが、もとは純銀でできた像らしく売ればかなりの金額になるだろう。
だが、この像が残っているのはかなり大きいから。
玄関を守るように両サイドに立っていたであろう甲冑は二つあり、二つとも立たせればローより背が高く、かなりの重さになるため持ち出せなかったのだろうと、風魔法で埃を取り払い、魔方陣の中に入れた。
「え、それ持って帰るの?」
『うん
わたしの空間なら、容量とか、ないし、何かに、使えるかなって』
まさかいくら価値があるとはいえ恋歌が甲冑を持って帰るとは思わず、ベポが驚いたように目を見開いている。
「恋歌ー、これも持って帰ろうぜ!」
『どれ?』
ペンギンとシャチが手を挙げて恋歌を呼ぶと、そこには絵画があり、描かれているのは美しい女性だった。
「これ額縁とか売れば高いんじゃね?」
『そうかもね』
細かい柄の描かれた漆が塗られた額縁は、指で埃を拭えばまだ光沢が残っている。
どの程度のお金になるかはわからないが、回収できるものはしておこうと壁から外して恋歌の魔方陣の中に入れた。
玄関の金目のモノはほとんど回収し、一番近くにある扉を開ければローが先に部屋の中にいた。
「ここは…図書室、かな」
玄関で恋歌たちが金目のモノを回収している間どこに行ったのかと思っていたが、本が壁一面に敷き詰められている部屋で数段しかない階段に座って本を読んでいた。
「こりゃまた…すげぇな…」
本にはあまり興味がなかったのか荒らされていないようで、ローが先に入って窓を開けていたおかげでそこまで埃も舞っていない。
「恋歌、この辺天文学の本ばっかり並んでるよ」
『ほんとだ』
ベポが並んでいる本の背表紙を見て恋歌が興味ありそうな本の場所で声をかけてくれた。
並べられている本は古い物ばかりで、本屋では見かけたことがないものばかり。
興味を惹かれた一冊を手に取り、ぱらぱらと中を覗いているとぽん、とローに背中をたたかれた。
「全部持っていけるなら持っていけばいい
船で読め」
『そうだね』
お互いに本に熱中してしまえば動かなくなってしまうタイプの為、ローに言われた通り天体関係の本を全て魔方陣の中に入れた。
『ローは?
どれか、持って帰る?』
「……ここからここまでと、このあたりの…」
ローはもって帰りたい本はないのかと聞けば、少し眉間に皺を寄せてから本をいくつか指さし、手に持っていた本も魔方陣の中に入れた。
『医学書?』
「ああ、今は数少ない症例の載ったものもあってな
少し興味がある」
『ふーん』
他にも医学書らしきものを数冊魔方陣の中に入れた後、他にも何かないかとうろついていると、ある場所で恋歌が足を止めた。
『(これ…)
え…?』
恋歌がある一冊の本に手を伸ばし、本棚から引き出そうとした瞬間、かちん、と音が聞こえ、ぴっちりと埋まっていた本棚が動きだし、本棚の後ろに扉が現れた。
「えー!!何それ!?」
「隠し扉じゃん!!」
興奮したようにシャチとペンギンが現れた扉をまじまじと見つめ、開けてもいいかとローの方にきらきらとした視線を向けた。
「どうやって開けた」
『え、っと…ここに、一冊だけ、魔女の本が、あるの』
本棚から中途半端に出ている本は、確かにこの世界共通の文字ではなく、恋歌が読んでいる本に使われている魔女の文字が背表紙に書かれている。
「これはなんて書かれてんだ?」
『…隠し扉の入り口、って』
「そのままじゃん…」
恋歌にとってはそのままの意味だったとしても、魔女の文字を読める人間はそういないはず。
なぜ魔女の文字が使われているのかはわからないが、隠し扉を見つけられたということはこの先に宝がある可能性がある。
「よし、行くぞ」
「「「アイアイ、キャプテン!!」」」
うずうずする好奇心を抑えながら、ローの許可も下りたため近くにいたペンギンがゆっくりと扉を開いた。