風邪
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薬屋の建物の前に辿り着いた5人が扉を開けて中に入ると、老人が1人で棚の整理をしているところだった。
「おいおいじーさん!危ねぇって!」
ぷるぷると震えながら台に乗っている老人にシャチが手を貸し、ゆっくりと地面に降ろしてやる。
「見かけん顔じゃな…」
「あ、ああ
この子の事は覚えてるか?」
じっと見上げてくる老人の視界に入れるように恋歌を指させば、ゆっくりと首を動かしてすたすたと近寄ってきた。
『……』
「……ああ」
恋歌より背の低い老人は下からじーっと見上げた後、何かを思い出したようにぽん、と手を叩いた。
「あの子が心配しとったぞ」
「あの子…?」
「わしの孫じゃ
呼んできてやるわい」
「「まご…?」」
ゆっくりとした足取りでカウンターの後ろにある扉の奥に消えた老人の背中を見送り、しばらく待っているとばたばたと騒がしい足音が近づいてきた。
「恋歌!!
お前…!もど…って…」
ばんっ、と大きな音を立てて開かれた扉からエージが顔を出し、別れも言わずにいなくなった恋歌に小言の1つでも言ってやろうと声を荒げたが、周りに海賊旗を描いた服を着ている男たちがいる事に気づきぽかんとした顔のまま固まった。
「こいつ?」
シャチがエージを指さして、恩人はこの男かと恋歌に尋ねれば頷きが返ってきたので持っていた小包をエージに渡した。
「薬草探すの手伝ってくれたんだってな
これはおれたちからの礼だ
毒なんか入ってねぇからまた食ってくれ」
恋歌の紅茶とペンギンのクッキーが入った小包をぽかんとした顔のまま受け取り、小包と恋歌の顔を交互に見てやっと口を開いた。
「恋歌お前…海賊、だったのか…」
≪黙っててごめんなさい
でも薬草一緒に取りに行ってくれて助かった、ありがとう≫
申し訳なさそうにメモ帳に書いた文字を見せると、瞳を瞬かせてきょとんとした顔をした。
「恋歌さ、喋れるのになんで声出さねぇんだ?」
「「「!!」」」
エージの言葉に警戒したようにシャチ、ペンギン、ベポが反応し、ローが恋歌を自分の後ろに下がらせた。
「え、な、なんだ…?」
「あんた…この子が喋れること何で知ってる」
恋歌は島で話す時は声を出していないと言っており、それを疑ってもいない。
だが、目の前であたふたしているエージはどう見ても一般人にしか見えず、話せるという事をどこで知ったのかわかるまで警戒を解くわけにはいかない。
「あー…恋歌がなにも言わずに店から出て行ったから追いかけたんだ
そしたら森で誰かと普通に電話して…その後空を飛んでったのを見たんだよな」
『……』
まさか魔法を使っているところまで見られていたとは思わず、おそるおそるローの表情を伺うように見上げれば、目が合った瞬間ため息をつかれた。
「…まぁいい
こいつへの用事は済んだ、帰るぞ」
「「「アイアイ、キャプテン!!」」」
今恋歌にお説教をするわけにもいかず、腰を抱いて薬屋から出ようと全員に声をかけ、全員でエージを振り返ることなく外に出た。
「おいおいじーさん!危ねぇって!」
ぷるぷると震えながら台に乗っている老人にシャチが手を貸し、ゆっくりと地面に降ろしてやる。
「見かけん顔じゃな…」
「あ、ああ
この子の事は覚えてるか?」
じっと見上げてくる老人の視界に入れるように恋歌を指させば、ゆっくりと首を動かしてすたすたと近寄ってきた。
『……』
「……ああ」
恋歌より背の低い老人は下からじーっと見上げた後、何かを思い出したようにぽん、と手を叩いた。
「あの子が心配しとったぞ」
「あの子…?」
「わしの孫じゃ
呼んできてやるわい」
「「まご…?」」
ゆっくりとした足取りでカウンターの後ろにある扉の奥に消えた老人の背中を見送り、しばらく待っているとばたばたと騒がしい足音が近づいてきた。
「恋歌!!
お前…!もど…って…」
ばんっ、と大きな音を立てて開かれた扉からエージが顔を出し、別れも言わずにいなくなった恋歌に小言の1つでも言ってやろうと声を荒げたが、周りに海賊旗を描いた服を着ている男たちがいる事に気づきぽかんとした顔のまま固まった。
「こいつ?」
シャチがエージを指さして、恩人はこの男かと恋歌に尋ねれば頷きが返ってきたので持っていた小包をエージに渡した。
「薬草探すの手伝ってくれたんだってな
これはおれたちからの礼だ
毒なんか入ってねぇからまた食ってくれ」
恋歌の紅茶とペンギンのクッキーが入った小包をぽかんとした顔のまま受け取り、小包と恋歌の顔を交互に見てやっと口を開いた。
「恋歌お前…海賊、だったのか…」
≪黙っててごめんなさい
でも薬草一緒に取りに行ってくれて助かった、ありがとう≫
申し訳なさそうにメモ帳に書いた文字を見せると、瞳を瞬かせてきょとんとした顔をした。
「恋歌さ、喋れるのになんで声出さねぇんだ?」
「「「!!」」」
エージの言葉に警戒したようにシャチ、ペンギン、ベポが反応し、ローが恋歌を自分の後ろに下がらせた。
「え、な、なんだ…?」
「あんた…この子が喋れること何で知ってる」
恋歌は島で話す時は声を出していないと言っており、それを疑ってもいない。
だが、目の前であたふたしているエージはどう見ても一般人にしか見えず、話せるという事をどこで知ったのかわかるまで警戒を解くわけにはいかない。
「あー…恋歌がなにも言わずに店から出て行ったから追いかけたんだ
そしたら森で誰かと普通に電話して…その後空を飛んでったのを見たんだよな」
『……』
まさか魔法を使っているところまで見られていたとは思わず、おそるおそるローの表情を伺うように見上げれば、目が合った瞬間ため息をつかれた。
「…まぁいい
こいつへの用事は済んだ、帰るぞ」
「「「アイアイ、キャプテン!!」」」
今恋歌にお説教をするわけにもいかず、腰を抱いて薬屋から出ようと全員に声をかけ、全員でエージを振り返ることなく外に出た。