風邪
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いろいろと準備をしてから外に出ようと、 朝食や飲み物、毛布などをベポが甲板に準備してくれた。
恋歌を抱え込んでから毛布に包まり、食べやすいようにとベポが準備してくれたおにぎりを食べ始める。
「いい天気だね」
『うん』
空気は冷たいが透き通った空気にベポの魔力のおかげで、少しずつではあるが魔力が回復していき、人間より高い体温で寒くもない。
「おれ…1人だったら、戸惑って何にもできなかったと思う…
恋歌がいてくれてよかった」
『わたしもだよ
ベポがいてくれたから、船を任せて、外に出られた
1人だったら…それも、できなかった』
「おれたち…できること、精一杯できたよね…」
いつもは指示を出してくれるローも頼れず、自分たちにできる事を自分たちで考えるしかなかった。
いつまでも頼りきりではいけないとは思っているが、心の準備もなくいきなり3人が倒れてしまい、どんなに心細くとも、どんなに寂しくとも、行動をするしかなかった。
自分たちがしたことが最善だったのか、他の3人であればもっと別の方法を考え付いていたのではないのかと考えてしまう。
『きっと…きっとこれが、最善だったよ』
「うん…そうだね」
不安なのはお互いに同じ。
だが、今回の行動はすべて自分たちにできた最善だと信じている。
薬を3人に飲ませる事ができ、ベポはほぼ徹夜、恋歌は魔力不足という事もあり、2人は温かい毛布に包まれたまま、いつのまにか甲板で眠ってしまった。
「「「……」」」
恋歌とベポが目を閉じてから数時間後。
急に身体が楽になった3人は、船が浮上している事に気づいて、何かあったのかと艦内をくまなく探したが2人がいない事を不思議に思い、甲板に向かえば一つの毛布に包まって眠っているのを見つけた。
「なんでここで寝てんだ…?」
「さぁ…」
わざわざ浮上させて寒い甲板で眠っている理由がわからず、シャチとペンギンが2人を見下ろしながら首を傾げているが、起こす気はないらしく小声で話している。
「…お前ら、苦い薬飲まされたか?」
「え?あ、ああ
なんかものすごく苦い薬をベポに口の中に突っ込まれて、完全に飲み込むまで口開かせてくれなかったのは覚えてる」
「おれも
気付け薬かと思った」
薬の味を思い出したのか眉間に皺を寄せている2人に、何かを察したローは眠っている2人を見て大きなため息をついた。
「ったく…こいつら無茶しやがったな」
「どういうことだ?」
少し怒っている雰囲気のローにシャチとペンギンは視線を向けたが、返事はもらえずこんなところで寝ていては今度は2人が風邪を引いてしまうと、ローに起こすように言われてペンギンがベポの肩を揺すった。
「ベポ、寝るなら部屋で寝な」
「…ペン、ギン…?」
「??
ああ」
『ん…』
「あ、恋歌も起きた」
ベポが動いた事で恋歌も目を覚ましたが、目の前にいる3人を見て2人が固まった直後、ぽたぽたと恋歌とベポの瞳から涙が零れ、起こしたペンギンがぎょっとしたように目を見開いた。
恋歌を抱え込んでから毛布に包まり、食べやすいようにとベポが準備してくれたおにぎりを食べ始める。
「いい天気だね」
『うん』
空気は冷たいが透き通った空気にベポの魔力のおかげで、少しずつではあるが魔力が回復していき、人間より高い体温で寒くもない。
「おれ…1人だったら、戸惑って何にもできなかったと思う…
恋歌がいてくれてよかった」
『わたしもだよ
ベポがいてくれたから、船を任せて、外に出られた
1人だったら…それも、できなかった』
「おれたち…できること、精一杯できたよね…」
いつもは指示を出してくれるローも頼れず、自分たちにできる事を自分たちで考えるしかなかった。
いつまでも頼りきりではいけないとは思っているが、心の準備もなくいきなり3人が倒れてしまい、どんなに心細くとも、どんなに寂しくとも、行動をするしかなかった。
自分たちがしたことが最善だったのか、他の3人であればもっと別の方法を考え付いていたのではないのかと考えてしまう。
『きっと…きっとこれが、最善だったよ』
「うん…そうだね」
不安なのはお互いに同じ。
だが、今回の行動はすべて自分たちにできた最善だと信じている。
薬を3人に飲ませる事ができ、ベポはほぼ徹夜、恋歌は魔力不足という事もあり、2人は温かい毛布に包まれたまま、いつのまにか甲板で眠ってしまった。
「「「……」」」
恋歌とベポが目を閉じてから数時間後。
急に身体が楽になった3人は、船が浮上している事に気づいて、何かあったのかと艦内をくまなく探したが2人がいない事を不思議に思い、甲板に向かえば一つの毛布に包まって眠っているのを見つけた。
「なんでここで寝てんだ…?」
「さぁ…」
わざわざ浮上させて寒い甲板で眠っている理由がわからず、シャチとペンギンが2人を見下ろしながら首を傾げているが、起こす気はないらしく小声で話している。
「…お前ら、苦い薬飲まされたか?」
「え?あ、ああ
なんかものすごく苦い薬をベポに口の中に突っ込まれて、完全に飲み込むまで口開かせてくれなかったのは覚えてる」
「おれも
気付け薬かと思った」
薬の味を思い出したのか眉間に皺を寄せている2人に、何かを察したローは眠っている2人を見て大きなため息をついた。
「ったく…こいつら無茶しやがったな」
「どういうことだ?」
少し怒っている雰囲気のローにシャチとペンギンは視線を向けたが、返事はもらえずこんなところで寝ていては今度は2人が風邪を引いてしまうと、ローに起こすように言われてペンギンがベポの肩を揺すった。
「ベポ、寝るなら部屋で寝な」
「…ペン、ギン…?」
「??
ああ」
『ん…』
「あ、恋歌も起きた」
ベポが動いた事で恋歌も目を覚ましたが、目の前にいる3人を見て2人が固まった直後、ぽたぽたと恋歌とベポの瞳から涙が零れ、起こしたペンギンがぎょっとしたように目を見開いた。