風邪
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食堂に戻ればもう既にベポが戻ってきており、シャチとペンギンに持っていっていた食器を洗っているところだった。
「あ、恋歌
キャプテン大丈夫そう…?」
『…薬は、飲んでくれた』
「…そっか」
器に残っている果物を見て、食欲はなくなっているのだとわかったベポはそれ以上何も言う事はなかった。
「…?
恋歌…大丈夫…?」
『え…?』
ベポの隣に立って食器を洗ってしまおうと袖を捲った直後、何かに気づいたベポが恋歌の顔を覗き込む。
「顔色…すごく悪いよ…」
『へい、き…?』
「恋歌!!」
そう言われた瞬間、視界が歪み持っていた器が手から離れ、シンクに食器が落ちた音とベポの声が食堂に響いた。
足から力が抜けた恋歌だったが、崩れ落ちる前にベポが支えてくれ床に倒れ込むことはなかった。
倒れた恋歌が不思議そうな顔をしながら胸に手をあてると、理解したように息をはいた。
「ど、どうしたんだ…?
まさか恋歌も…」
『…ううん、これは…』
「ただの魔力不足だ」
青年の男しか感染しないといわれている病気に、恋歌も罹ってしまったのではとベポの顔色が悪くなったが、机の上で丸まっていたシリウスがとてとてと近づいてきた。
「魔力…不足…」
「ああ、大気から魔力を吸収しながら移動していたとは言え、時間にしてほぼ丸1日風魔法を使い続けていた
おそらく恋歌の残りの魔力は2割程度
今まで気を張ってて気づかなかったんだろうが、普通の疲労も重なってるはずだ」
ぷに、と恋歌の頬をつついているシリウスの言葉にベポがほっとしたように息をはいた。
「でもキャプテンがダメなら…どうやって魔力を回復したらいいんだ…?」
「…そうだな
あのクソガキほどじゃないにしてもベポにも魔力はある
今のこの状況なら外に出てベポが抱えてやるのが一番いい方法だろうな」
「わ、わかった!」
『だ、だめだよ…
船も、潜水させなきゃ、いけないし…』
シリウスとベポの間で淡々と話が進んでいるが、船を潜水させなければいつ海軍や他の海賊に見つかるかわからない。
今襲われたとしても戦えるのは恋歌とベポの2人。
だが今は恋歌が全力で戦う事ができず、ベポに支えられて立っているのがやっと。
そんな状態で浮上したままにするのは危険だとベポもわかっているはずだが、恋歌の言葉に首を振って恋歌を抱え上げた。
「みんなもおれと同じ状況なら、きっと恋歌が元気になる事を優先すると思うんだ
恋歌が危険を犯して島まで行ってくれたようにね」
『ベポ…
ありがとう』
ベポの優しさに素直に甘える事にした恋歌は、ぽすん、と頭をベポの胸に預け、ベポの温かい魔力が触れている箇所から流れてくるのを感じながら目を閉じた。
「あ、恋歌
キャプテン大丈夫そう…?」
『…薬は、飲んでくれた』
「…そっか」
器に残っている果物を見て、食欲はなくなっているのだとわかったベポはそれ以上何も言う事はなかった。
「…?
恋歌…大丈夫…?」
『え…?』
ベポの隣に立って食器を洗ってしまおうと袖を捲った直後、何かに気づいたベポが恋歌の顔を覗き込む。
「顔色…すごく悪いよ…」
『へい、き…?』
「恋歌!!」
そう言われた瞬間、視界が歪み持っていた器が手から離れ、シンクに食器が落ちた音とベポの声が食堂に響いた。
足から力が抜けた恋歌だったが、崩れ落ちる前にベポが支えてくれ床に倒れ込むことはなかった。
倒れた恋歌が不思議そうな顔をしながら胸に手をあてると、理解したように息をはいた。
「ど、どうしたんだ…?
まさか恋歌も…」
『…ううん、これは…』
「ただの魔力不足だ」
青年の男しか感染しないといわれている病気に、恋歌も罹ってしまったのではとベポの顔色が悪くなったが、机の上で丸まっていたシリウスがとてとてと近づいてきた。
「魔力…不足…」
「ああ、大気から魔力を吸収しながら移動していたとは言え、時間にしてほぼ丸1日風魔法を使い続けていた
おそらく恋歌の残りの魔力は2割程度
今まで気を張ってて気づかなかったんだろうが、普通の疲労も重なってるはずだ」
ぷに、と恋歌の頬をつついているシリウスの言葉にベポがほっとしたように息をはいた。
「でもキャプテンがダメなら…どうやって魔力を回復したらいいんだ…?」
「…そうだな
あのクソガキほどじゃないにしてもベポにも魔力はある
今のこの状況なら外に出てベポが抱えてやるのが一番いい方法だろうな」
「わ、わかった!」
『だ、だめだよ…
船も、潜水させなきゃ、いけないし…』
シリウスとベポの間で淡々と話が進んでいるが、船を潜水させなければいつ海軍や他の海賊に見つかるかわからない。
今襲われたとしても戦えるのは恋歌とベポの2人。
だが今は恋歌が全力で戦う事ができず、ベポに支えられて立っているのがやっと。
そんな状態で浮上したままにするのは危険だとベポもわかっているはずだが、恋歌の言葉に首を振って恋歌を抱え上げた。
「みんなもおれと同じ状況なら、きっと恋歌が元気になる事を優先すると思うんだ
恋歌が危険を犯して島まで行ってくれたようにね」
『ベポ…
ありがとう』
ベポの優しさに素直に甘える事にした恋歌は、ぽすん、と頭をベポの胸に預け、ベポの温かい魔力が触れている箇所から流れてくるのを感じながら目を閉じた。