風邪
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ひんやりとした感触と頬を拭われる感覚に、沈みかけていた意識を浮上させると、心配そうな表情をした恋歌が見下ろしており、身体を起こせば額に乗せられていた氷嚢がぼとりと足の上に落ちた。
『これなら、食べられそう…?』
「…ああ」
果物をすりおろしたものが入った器を渡せば、スプーンを掴んでゆっくり口に運んでいく。
何度か咀嚼した後に喉が揺れたのを確認して、取り敢えず食べてくれた事にほっと胸をなでおろした。
「…なにか、あったのか?」
『え…?』
「…少し、赤くなってる」
すり、と目元を軽く指でなぞってくれるが、その指や掌がかなり熱い。
『…なにも、ないよ』
「……」
その言葉が嘘だとわかっているが、今の状態では理由は教えてくれないだろうと追求する事はやめた。
「…着替えを手伝ってくれるか」
『あ、うん
お湯も、持ってくる』
用意された食事を食べ終わったローは、汗で張り付いた服を着替えようと今着ている服を脱げば、恋歌が慌てて立ち上がってシャワー室に入ってお湯を準備してから戻ってきた。
ついでに身体を拭いてやろうとお湯を硬く絞ったタオルで背中を拭いてやれば、ふぅ、と小さくローが息をはいた。
『ごめんね、早く、終わらせるから』
「いや…意外と、気持ちいい」
身体を起こしているのもしんどいのではと、素早く終わらせようとしたが、汗で気持ち悪かった身体が綺麗になっていくのは気分がいいものらしく、目を閉じてじっとしている。
背中から順番に上半身を拭い、寒いだろうと先に着替えを渡してやれば、自力で服を着替えた。
最後に顔の汗を拭ってやれば、もういいと恋歌の手をとって自分から離した。
『他に、してほしいこと、ある…?』
「いや…もう十分だ」
薬までちゃんと飲んだローは、もぞもぞと布団に入り込みふぅ、と息をはいた。
「あいつらは…?」
『…2人も、かなり、辛いみたい』
「まぁ…これに感染したら、高熱と吐き気の症状が強く出るらしい
おれの薬の効能は解熱と吐き気止めだ
ちゃんと飲ませてやれ」
『…うん』
ローはかなり流暢に話してくれてはいるが、気力で辛いのを見せないようにしているのだろうと、ローの気遣いが伝わってしまいその優しさに心が痛んだ。
『船の事は、心配しないで
わたしと、ベポで、何とかする、から…』
今日みたいに心配して駆けつけてくれるのも嬉しいが、それはまだ信頼をされていないような気もしている。
体調が悪い時ぐらい信頼して、何かあったとしても駆けつけなくてもいいようにしたいと、そう思った。
「…ああ」
『じゃあ…おやすみ
ちゃんと、寝てね』
「…ああ、そうさせてもらう
おやすみ」
ちゅ、と熱い頬に一度口づけた恋歌は、ローの頭に氷嚢を乗せて部屋から出た。
『これなら、食べられそう…?』
「…ああ」
果物をすりおろしたものが入った器を渡せば、スプーンを掴んでゆっくり口に運んでいく。
何度か咀嚼した後に喉が揺れたのを確認して、取り敢えず食べてくれた事にほっと胸をなでおろした。
「…なにか、あったのか?」
『え…?』
「…少し、赤くなってる」
すり、と目元を軽く指でなぞってくれるが、その指や掌がかなり熱い。
『…なにも、ないよ』
「……」
その言葉が嘘だとわかっているが、今の状態では理由は教えてくれないだろうと追求する事はやめた。
「…着替えを手伝ってくれるか」
『あ、うん
お湯も、持ってくる』
用意された食事を食べ終わったローは、汗で張り付いた服を着替えようと今着ている服を脱げば、恋歌が慌てて立ち上がってシャワー室に入ってお湯を準備してから戻ってきた。
ついでに身体を拭いてやろうとお湯を硬く絞ったタオルで背中を拭いてやれば、ふぅ、と小さくローが息をはいた。
『ごめんね、早く、終わらせるから』
「いや…意外と、気持ちいい」
身体を起こしているのもしんどいのではと、素早く終わらせようとしたが、汗で気持ち悪かった身体が綺麗になっていくのは気分がいいものらしく、目を閉じてじっとしている。
背中から順番に上半身を拭い、寒いだろうと先に着替えを渡してやれば、自力で服を着替えた。
最後に顔の汗を拭ってやれば、もういいと恋歌の手をとって自分から離した。
『他に、してほしいこと、ある…?』
「いや…もう十分だ」
薬までちゃんと飲んだローは、もぞもぞと布団に入り込みふぅ、と息をはいた。
「あいつらは…?」
『…2人も、かなり、辛いみたい』
「まぁ…これに感染したら、高熱と吐き気の症状が強く出るらしい
おれの薬の効能は解熱と吐き気止めだ
ちゃんと飲ませてやれ」
『…うん』
ローはかなり流暢に話してくれてはいるが、気力で辛いのを見せないようにしているのだろうと、ローの気遣いが伝わってしまいその優しさに心が痛んだ。
『船の事は、心配しないで
わたしと、ベポで、何とかする、から…』
今日みたいに心配して駆けつけてくれるのも嬉しいが、それはまだ信頼をされていないような気もしている。
体調が悪い時ぐらい信頼して、何かあったとしても駆けつけなくてもいいようにしたいと、そう思った。
「…ああ」
『じゃあ…おやすみ
ちゃんと、寝てね』
「…ああ、そうさせてもらう
おやすみ」
ちゅ、と熱い頬に一度口づけた恋歌は、ローの頭に氷嚢を乗せて部屋から出た。