風邪
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それからしばらくしてベポが操縦室に戻ってきた後、問題なく目的の島へ向かって動き始めた。
船を自動操縦に設定し、しなければいけない船内の掃除等を済ませ、夕食の準備をする前に3人の様子を見に行った。
『……』
「…あ?
なんだ…恋歌か…」
恋歌がローの部屋に入ると、ベッドの上で大量の汗をかいたローが熱く苦しそうな息遣いをしながら眠っており、汗を拭ってやろうとタオルで額を拭ってやれば、ローの目が開いてしまった。
『ごめん、起こし、ちゃった』
「…いや、いい」
こほ、と軽く咳をしたローはゆっくりと身体を起こし、ベッドサイドに置いてある水に手を伸ばして一気にそれを飲み干した。
『ご飯…食べられそう…?』
「…軽いもんで頼む」
『……うん』
シャチとペンギンに薬を飲めと言っている手前、自分が飲まないという選択肢はなく、食欲はないが軽いモノを胃に入れようと泣きそうな顔をしている恋歌に頼んだ。
「なんて顔、してんだ」
『…だって、わたし…なにも、できない、から…』
「…んなことねぇよ」
口元に笑みを浮かべながら慰めるように恋歌の頭を撫でてやれば、零れ落ちそうな涙を唇をきつく結んで止め、泣いてしまう前に部屋から出ようと立ち上がった。
『すぐに、用意してくる
待ってて』
「ああ、頼んだ」
ローの声が少し掠れてきていることにも気づいてしまい、さらに心が痛んだが食事を持ってくるのが先だと、足を無理やり動かして食堂へ向かった。
「あ、恋歌…」
食堂に戻ってくるとシャチとペンギンの様子を見に行っていたベポが暗い顔をしてぽつんと椅子に座っていた。
机の上にはシリウスが座っており、恋歌もベポの横に腰を下ろす。
「キャプテン…どうだった…?」
『…熱が上がって…すごく、辛そう、だった』
「…シャチも…ペンギンも…すごく、すごく…辛そうで…おれの言葉に、返事も…できないぐらいでっ…!」
ローは恋歌の言葉に返事をしてくれていたが、シャチとペンギンはそうではないらしい。
ぽろぽろと涙を流すベポの頭を撫でてやるが、恋歌もつられて先ほど止めたはずの涙があふれ出てきてしまった。
『…ご飯、作ろう』
「…うん」
だが、本当に辛いのは自分達ではなく病に罹っている3人。
今できることは、症状を和らげることのできるローの薬を飲むための食事を作る事。
1日でこんなにも悪化するとは思っていなかった。
これが後3日も続くと考えると、恋歌もベポも涙が止められなかった。
ぐすぐすと流れてくる涙を拭いながら何が食べられるかと考えたが、果物の残りもあまりない。
「これ…3人分を後3日…
無理…だよね…」
『……』
今は喉が痛いであろう3人に果物をすりおろしたものを準備しているが、あと3日分は絶対に足りない量。
『ベポ…後で、相談が、あるの』
「え?う、うん」
「……はぁ」
氷嚢と器を持って部屋を出る前に、何かを決めた表情の恋歌の硬い声音に、ベポは驚いたように返事をしたが、シリウスは何を考えているかわかったようで、ため息をついて食堂の机の上で丸まった。
船を自動操縦に設定し、しなければいけない船内の掃除等を済ませ、夕食の準備をする前に3人の様子を見に行った。
『……』
「…あ?
なんだ…恋歌か…」
恋歌がローの部屋に入ると、ベッドの上で大量の汗をかいたローが熱く苦しそうな息遣いをしながら眠っており、汗を拭ってやろうとタオルで額を拭ってやれば、ローの目が開いてしまった。
『ごめん、起こし、ちゃった』
「…いや、いい」
こほ、と軽く咳をしたローはゆっくりと身体を起こし、ベッドサイドに置いてある水に手を伸ばして一気にそれを飲み干した。
『ご飯…食べられそう…?』
「…軽いもんで頼む」
『……うん』
シャチとペンギンに薬を飲めと言っている手前、自分が飲まないという選択肢はなく、食欲はないが軽いモノを胃に入れようと泣きそうな顔をしている恋歌に頼んだ。
「なんて顔、してんだ」
『…だって、わたし…なにも、できない、から…』
「…んなことねぇよ」
口元に笑みを浮かべながら慰めるように恋歌の頭を撫でてやれば、零れ落ちそうな涙を唇をきつく結んで止め、泣いてしまう前に部屋から出ようと立ち上がった。
『すぐに、用意してくる
待ってて』
「ああ、頼んだ」
ローの声が少し掠れてきていることにも気づいてしまい、さらに心が痛んだが食事を持ってくるのが先だと、足を無理やり動かして食堂へ向かった。
「あ、恋歌…」
食堂に戻ってくるとシャチとペンギンの様子を見に行っていたベポが暗い顔をしてぽつんと椅子に座っていた。
机の上にはシリウスが座っており、恋歌もベポの横に腰を下ろす。
「キャプテン…どうだった…?」
『…熱が上がって…すごく、辛そう、だった』
「…シャチも…ペンギンも…すごく、すごく…辛そうで…おれの言葉に、返事も…できないぐらいでっ…!」
ローは恋歌の言葉に返事をしてくれていたが、シャチとペンギンはそうではないらしい。
ぽろぽろと涙を流すベポの頭を撫でてやるが、恋歌もつられて先ほど止めたはずの涙があふれ出てきてしまった。
『…ご飯、作ろう』
「…うん」
だが、本当に辛いのは自分達ではなく病に罹っている3人。
今できることは、症状を和らげることのできるローの薬を飲むための食事を作る事。
1日でこんなにも悪化するとは思っていなかった。
これが後3日も続くと考えると、恋歌もベポも涙が止められなかった。
ぐすぐすと流れてくる涙を拭いながら何が食べられるかと考えたが、果物の残りもあまりない。
「これ…3人分を後3日…
無理…だよね…」
『……』
今は喉が痛いであろう3人に果物をすりおろしたものを準備しているが、あと3日分は絶対に足りない量。
『ベポ…後で、相談が、あるの』
「え?う、うん」
「……はぁ」
氷嚢と器を持って部屋を出る前に、何かを決めた表情の恋歌の硬い声音に、ベポは驚いたように返事をしたが、シリウスは何を考えているかわかったようで、ため息をついて食堂の机の上で丸まった。