出会いから出航まで
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大丈夫かなとそわそわしている恋歌の頭をベポが撫でてくれ、ひとまず落ち着いて結果を待つ。
「では、集計結果を発表します」
司会が結果の書いた紙を見ながら順位を読み上げていく。
3位から5位までが発表されたが、まだ恋歌もクロエも呼ばれない。
「なんかこっちまで緊張してくんな…」
「ああ…」
心配して見に来てくれていたペンギンとシャチは、恋歌が急にコンテストに出場したいと言った理由も聞いたため、祈るように手を組む。
「さて、今年の優勝者は…」
「恋歌、ベポペアです!!」
「はぁ!?」
「わーい!恋歌!おれたち優勝だって!!」
『(よ、よかった…)』
司会に名前を呼ばれた瞬間、クロエは驚いた表情で立ち上がる。
ベポは嬉しさで恋歌を抱き上げてくるくると回っている。
ペンギンとシャチもハイタッチをして安心したように笑う。
「では、通例通り優勝者ペアには…「ちょっと待った!!」」
司会がコンテストを終わらせようとしたが、クロエから待ったがかかる。
「あんなの認めない!!
告白があんなので良いわけないじゃない!」
「しかしこれは投票で…」
「百歩譲って普通の時はあの告白でもいいけど、これはコンテスト!!
あんな白クマへの告白、しかも紙っぺら一枚で済ませるなんて!!」
「えー、おれ普通に嬉しかったけどなぁ…」
何が気に入らないのかわからないベポは、またクロエに恋歌が何かされないように背に隠している。
司会とクロエの言い争いがしばらく続き、司会がわかりましたと言って息をはいた。
「それでは今年に限り決勝戦を始めます
この勝負で恋歌、ベポペアが勝てば、どんな勝負内容でも文句はありませんね?」
「いいわ」
「恋歌もいいですか?」
『(これ…しないと…きっと認めてもらえない)』
司会の言葉に頷いた恋歌に、クロエがにやりと笑った事は誰も気づかなかった。
「(まだ何かするのか…)」
疲れたようにため息をつくローは、早く終われとずっと思っている。
それに恋歌がベポにコンテストのためとはいえ、告白をするのもいらっとした。
もう一度がさごそと投票箱に手を入れて、一枚の紙を取り出す。
「えー、決勝戦の内容は…“おねだり”です!」
『(な、なにそれ…)』
なぜ今年はよくわからないお題が多いのだろうと疑問に思うが、それよりも先にこのお題をクリアしなければいけない。
「これは女性側からパートナーに可愛くおねだりをしてもらいます
それを男性側は断らずに頷いてくださいね
ん?なんでこれ…」
勝負の内容を読み上げていた司会が、紙を持ったまま難しい顔をしている。
その紙を持って本部らしきところへ行き、しばらくしてから戻ってきた。
「えー…失礼いたしました
再度勝負内容を説明します
女性側からパートナーの男性側に可愛くおねだりをしてもらい、それを男性側は承諾をしてください
そして…そのおねだりは声を出して男性に伝えてください
どちらが可愛くおねだりできたかで優勝を決めます」
『(え…?)』
ク「ふふ…声に出して、だって」
意地悪そうに笑うクロエはもう勝利を確信しているのか、余裕の表情を浮かべている。
ベ「そんなの声に出さなくてもおれに伝わればいいんじゃないか?」
「ですが、このお題の紙にわざわざ声に出してと書いてあります
原則この用紙に書いてある条件で勝負をしてもらう事になりますので、内容は変更できません
恋歌は声は出せる、そうですね?」
「うっ…」
ロー「(わざわざ声に出してっていう、この町では唯一恋歌ができねぇことを指定してきたってことは…)」
これが仕組まれたことであることに気づいたローは、また大きなため息をついた。
「えー…恋歌、どうしよう…
俺が恋歌におねだりするってのもだめか?」
「…これは美女コンテストですので」
いろいろとベポが策を考えてくれるが、今度はいい案が浮かばない。
「無理なら辞退していいのよ?
インチキ占い師さん?」
『(声を…)』
辞退すれば自動的にクロエの優勝が決まる。
自分の今日の運勢が悪かったことを思い出し、うつむいて拳を握りしめた。
「恋歌…どうする?」
心配そうにのぞきこんでくるベポに、しばらく目をぎゅっと瞑って考えた恋歌は、返事をするために手をあげた。
「…わかった」
恋歌の指文字は“やる”という2文字だけを現した。
それに頷いたベポは司会に勝負を受けるという事をつたえて、決勝戦がはじまった。
「では、集計結果を発表します」
司会が結果の書いた紙を見ながら順位を読み上げていく。
3位から5位までが発表されたが、まだ恋歌もクロエも呼ばれない。
「なんかこっちまで緊張してくんな…」
「ああ…」
心配して見に来てくれていたペンギンとシャチは、恋歌が急にコンテストに出場したいと言った理由も聞いたため、祈るように手を組む。
「さて、今年の優勝者は…」
「恋歌、ベポペアです!!」
「はぁ!?」
「わーい!恋歌!おれたち優勝だって!!」
『(よ、よかった…)』
司会に名前を呼ばれた瞬間、クロエは驚いた表情で立ち上がる。
ベポは嬉しさで恋歌を抱き上げてくるくると回っている。
ペンギンとシャチもハイタッチをして安心したように笑う。
「では、通例通り優勝者ペアには…「ちょっと待った!!」」
司会がコンテストを終わらせようとしたが、クロエから待ったがかかる。
「あんなの認めない!!
告白があんなので良いわけないじゃない!」
「しかしこれは投票で…」
「百歩譲って普通の時はあの告白でもいいけど、これはコンテスト!!
あんな白クマへの告白、しかも紙っぺら一枚で済ませるなんて!!」
「えー、おれ普通に嬉しかったけどなぁ…」
何が気に入らないのかわからないベポは、またクロエに恋歌が何かされないように背に隠している。
司会とクロエの言い争いがしばらく続き、司会がわかりましたと言って息をはいた。
「それでは今年に限り決勝戦を始めます
この勝負で恋歌、ベポペアが勝てば、どんな勝負内容でも文句はありませんね?」
「いいわ」
「恋歌もいいですか?」
『(これ…しないと…きっと認めてもらえない)』
司会の言葉に頷いた恋歌に、クロエがにやりと笑った事は誰も気づかなかった。
「(まだ何かするのか…)」
疲れたようにため息をつくローは、早く終われとずっと思っている。
それに恋歌がベポにコンテストのためとはいえ、告白をするのもいらっとした。
もう一度がさごそと投票箱に手を入れて、一枚の紙を取り出す。
「えー、決勝戦の内容は…“おねだり”です!」
『(な、なにそれ…)』
なぜ今年はよくわからないお題が多いのだろうと疑問に思うが、それよりも先にこのお題をクリアしなければいけない。
「これは女性側からパートナーに可愛くおねだりをしてもらいます
それを男性側は断らずに頷いてくださいね
ん?なんでこれ…」
勝負の内容を読み上げていた司会が、紙を持ったまま難しい顔をしている。
その紙を持って本部らしきところへ行き、しばらくしてから戻ってきた。
「えー…失礼いたしました
再度勝負内容を説明します
女性側からパートナーの男性側に可愛くおねだりをしてもらい、それを男性側は承諾をしてください
そして…そのおねだりは声を出して男性に伝えてください
どちらが可愛くおねだりできたかで優勝を決めます」
『(え…?)』
ク「ふふ…声に出して、だって」
意地悪そうに笑うクロエはもう勝利を確信しているのか、余裕の表情を浮かべている。
ベ「そんなの声に出さなくてもおれに伝わればいいんじゃないか?」
「ですが、このお題の紙にわざわざ声に出してと書いてあります
原則この用紙に書いてある条件で勝負をしてもらう事になりますので、内容は変更できません
恋歌は声は出せる、そうですね?」
「うっ…」
ロー「(わざわざ声に出してっていう、この町では唯一恋歌ができねぇことを指定してきたってことは…)」
これが仕組まれたことであることに気づいたローは、また大きなため息をついた。
「えー…恋歌、どうしよう…
俺が恋歌におねだりするってのもだめか?」
「…これは美女コンテストですので」
いろいろとベポが策を考えてくれるが、今度はいい案が浮かばない。
「無理なら辞退していいのよ?
インチキ占い師さん?」
『(声を…)』
辞退すれば自動的にクロエの優勝が決まる。
自分の今日の運勢が悪かったことを思い出し、うつむいて拳を握りしめた。
「恋歌…どうする?」
心配そうにのぞきこんでくるベポに、しばらく目をぎゅっと瞑って考えた恋歌は、返事をするために手をあげた。
「…わかった」
恋歌の指文字は“やる”という2文字だけを現した。
それに頷いたベポは司会に勝負を受けるという事をつたえて、決勝戦がはじまった。