小さな友情
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しばらくして無事に進路が取れた後、ベポが手術室に戻ってきた。
「え?名前?」
『うん、まだしばらく、一緒だし』
「いいね!!
もう決めたの?」
『カニス、なんてどうかな?』
「カニス…?どういう意味?」
恋歌が頭の中で考えていた名前はおおいぬ座の学名から取ったもの。
今回はおおいぬ座に力を借りて助けられた事もあり、大きな犬という外見的にはそのままではあるが、臨時の名前としてはいいのではと思った。
「へぇ…おれはいいと思う!!
お前の名前カニスだって!」
にこにこと聞いたばかりの名前を連呼し、わしゃわしゃとカニスの頭を撫でてやる。
意味が伝わっているのかはわからないが、すり、とベポの手に擦り寄ったカニスはどこか嬉しそうにも見える。
「ったく…結局名前つけてるじゃねぇか…」
『いいじゃない』
まだむすっとしているシリウスだが、もういろいろと諦めたようにため息をつき、恋歌の膝の上に座っているおにぎりを見下ろした。
「次の島には…どれぐらいで着く予定だ」
「んー、とね
おれの予想では1週間ぐらいかな
意外と近くて波も穏やかだから大幅にはずれないと思う」
「そうか…」
明らかに寂しそうな表情を浮かべているシリウスに、恋歌とベポは笑みを浮かべているがそれに気づいていない。
シリウスが心配しなくてもいいように、カニスが日常生活を送れるように可能な限り手助けをしようと、歩く練習を再開した。
出航してから数日経った頃、カニスは普通に歩けるようになり、天気のいい日には甲板に出て太陽の光を浴びたり、おにぎりと遊んだりしている。
「人間と動物の比率が五分五分なんだけど…」
「たしかに…」
無邪気なおにぎりとは違い、カニスは大人しく自分の周りでシリウスと遊んでいる姿を微笑ましそうに見つめている。
「次の島が平和なところだといいな」
「ああ」
もうハートの海賊団全員がおにぎりとカニスに情を持ってしまっている。
ローもずっと潜水をしなくても何も言う事はなく、毎日カニスの検診をしてくれており、おにぎりが恋歌にくっついて夜に部屋に入ってくるのも追い出したりしない。
「まぁ全員が納得できる島まで降ろす事はことはないんだろうけどな」
既に情が移ってしまっている所為で、安全でない島には2匹とも降ろすつもりはない。
次の島まであと数日。
『これで終わり?』
「ん?ああ、そうだな」
久しぶりにずっと海上を移動しているという事もあり、普段洗わない物まで一気に洗濯を済ましている。
恋歌の魔法の練習もかねて、ほぼ恋歌が洗濯をして、干すところまで1人で作業をしており、シャチとペンギンは何かあった時の為に甲板に出ているだけ。
カニスはかなり賢い犬の様で、ハートの海賊団は自分にとって命の恩人であり、おにぎりにとっても大事な存在であるという事はわかっているようで、一度も吠えたり攻撃的な姿勢を見せたりしていない。
テンションが上がり過ぎて危ない行動をしてしまうおにぎりを、たまに諌めたりしている姿は本当の親子の様。
「恋歌とベポは泣きそうだよなぁ…」
「シリウスも意外とな…」
毎日仲良く遊んでいる姿を見ているが、それもあと数日でお別れ。
恋歌とベポは確実に寂しがるだろうし、なんだかんだシリウスも寂しがるだろう。
そんな姿を見たくはないと思うが、別れは仕方のない事。
幼馴染として、兄として、別れた後に寂しくないように元気づけてやろうとひっそりと決めた。
「え?名前?」
『うん、まだしばらく、一緒だし』
「いいね!!
もう決めたの?」
『カニス、なんてどうかな?』
「カニス…?どういう意味?」
恋歌が頭の中で考えていた名前はおおいぬ座の学名から取ったもの。
今回はおおいぬ座に力を借りて助けられた事もあり、大きな犬という外見的にはそのままではあるが、臨時の名前としてはいいのではと思った。
「へぇ…おれはいいと思う!!
お前の名前カニスだって!」
にこにこと聞いたばかりの名前を連呼し、わしゃわしゃとカニスの頭を撫でてやる。
意味が伝わっているのかはわからないが、すり、とベポの手に擦り寄ったカニスはどこか嬉しそうにも見える。
「ったく…結局名前つけてるじゃねぇか…」
『いいじゃない』
まだむすっとしているシリウスだが、もういろいろと諦めたようにため息をつき、恋歌の膝の上に座っているおにぎりを見下ろした。
「次の島には…どれぐらいで着く予定だ」
「んー、とね
おれの予想では1週間ぐらいかな
意外と近くて波も穏やかだから大幅にはずれないと思う」
「そうか…」
明らかに寂しそうな表情を浮かべているシリウスに、恋歌とベポは笑みを浮かべているがそれに気づいていない。
シリウスが心配しなくてもいいように、カニスが日常生活を送れるように可能な限り手助けをしようと、歩く練習を再開した。
出航してから数日経った頃、カニスは普通に歩けるようになり、天気のいい日には甲板に出て太陽の光を浴びたり、おにぎりと遊んだりしている。
「人間と動物の比率が五分五分なんだけど…」
「たしかに…」
無邪気なおにぎりとは違い、カニスは大人しく自分の周りでシリウスと遊んでいる姿を微笑ましそうに見つめている。
「次の島が平和なところだといいな」
「ああ」
もうハートの海賊団全員がおにぎりとカニスに情を持ってしまっている。
ローもずっと潜水をしなくても何も言う事はなく、毎日カニスの検診をしてくれており、おにぎりが恋歌にくっついて夜に部屋に入ってくるのも追い出したりしない。
「まぁ全員が納得できる島まで降ろす事はことはないんだろうけどな」
既に情が移ってしまっている所為で、安全でない島には2匹とも降ろすつもりはない。
次の島まであと数日。
『これで終わり?』
「ん?ああ、そうだな」
久しぶりにずっと海上を移動しているという事もあり、普段洗わない物まで一気に洗濯を済ましている。
恋歌の魔法の練習もかねて、ほぼ恋歌が洗濯をして、干すところまで1人で作業をしており、シャチとペンギンは何かあった時の為に甲板に出ているだけ。
カニスはかなり賢い犬の様で、ハートの海賊団は自分にとって命の恩人であり、おにぎりにとっても大事な存在であるという事はわかっているようで、一度も吠えたり攻撃的な姿勢を見せたりしていない。
テンションが上がり過ぎて危ない行動をしてしまうおにぎりを、たまに諌めたりしている姿は本当の親子の様。
「恋歌とベポは泣きそうだよなぁ…」
「シリウスも意外とな…」
毎日仲良く遊んでいる姿を見ているが、それもあと数日でお別れ。
恋歌とベポは確実に寂しがるだろうし、なんだかんだシリウスも寂しがるだろう。
そんな姿を見たくはないと思うが、別れは仕方のない事。
幼馴染として、兄として、別れた後に寂しくないように元気づけてやろうとひっそりと決めた。