小さな友情
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次の日、いつも通り全員で朝食を摂った後、恋歌とベポ、シリウス、おにぎりで手術室に入り、手術台から立ち上がろうとしている犬の手助けをしていた。
しばらく歩いていなかったからか、術後の後遺症かはわからないが、足が震えており立ち上がるのが精一杯。
おにぎりが心配そうに横をちょろちょろとついて回っているが、数歩歩いては転びそうになれば恋歌とベポが手を差し伸べて歩く練習をしている。
「おそらく身体が魂の数が変わり過ぎてついていけてないんだろ
元々この身体のあるべき姿に戻ったから、しばらくすれば普通に戻るはずだ」
「キャプテンも筋力が落ちてるとかじゃないって言ってた」
『じゃあ、すぐに歩けるように、なるね』
両サイドに恋歌とベポが控えているが、ベポと同じぐらいの大きさの動物を恋歌が1人で支えられるはずもなく、身体に魔法をかけて強化しながら傍についている。
病み上がりのためローがいい顔をしなかったが、渋々といった感じに許可され、何か体に不調があればすぐに言いに来いときつく言われた。
「キャプテンと相談して、次の島が安全そうならそこで下ろそうって…話になったんだ」
『…うん』
この島の脅威は倒したとはいえ、まだ狂暴な動物が潜んでいるかもしれない島に残していくより、安全そうな島に連れて行く方がいいだろうと、ローもそれには賛成してくれた。
「今日出発するから…あと数日で元気になれるといいんだけど…」
今いる島は地図に載っていないため次の島までの正確な距離がわからない。
周りに島がないのはわかっているが、予想では10日もあれば次の島につける。
その間に歩けるようになるのかと、ベポが心配しており元気がない。
『きっと大丈夫
信じよう、元気になるって』
「…そうだね」
歩く練習をしている間にペンギンとシャチが最終進路確認、食糧確保、出航準備を進めてくれている。
2人はおにぎりや犬たちの傍にいてやれと、快く出航準備を引き受けてくれた。
しかも犬たちが怖がらないように潜水はせず、出航をすることになっている。
『…きっと、大丈夫だよ』
「なんだか…恋歌にそう言ってもらえると、大丈夫な気がする」
何の根拠もない”大丈夫”という言葉だが、恋歌の声で言ってもらえれば、本当に大丈夫なように思えてベポもいつも通りの笑顔を浮かべる。
「ベポ―、そろそろ出航するから進路確認だけ頼む」
「あ、うん!」
手術室の扉が開きひょこ、と顔を出したペンギンがベポを呼びに来た。
「後で戻って来るね」
『うん』
とことことペンギンと一緒に手術室から出て行くベポを見送り、戻って来るまで一度休憩しようと、立ち上がったままの犬に座ろうと促し、ぺちゃん、と床に寝転ばせた。
『…名前、つけてあげたいね』
いつまでも”犬”という名前ではない呼び方で呼ぶのはどうかとはずっと思っていた。
おにぎりのように名前を付けてあげたいと、ベポが戻って来るまでに何かいい名前はないかと横に座って頭を撫でてやりながら天井を見つめる。
「情が移るだけだぞ」
『…それは、シリウスの事でしょ?』
「…そんな話してないだろ」
『そうだね』
もうすぐ別れるというのに名前を付けてしまえば、別れがつらくなるのではとシリウスが忠告したが、それはシリウスが感じている事ではないかと反撃されてしまった。
笑みを浮かべながら恋歌に撫でられているシリウスはむすっとした顔をしており、おにぎりも慰めようとしているのか頬を軽くつついてくる。
『シリウスも、おにぎりと、別れたくない?』
「…こんな呑気なやつが生きていけるのか気になるだけだ」
素直ではないシリウスだが、長く生きてきたが故にまだまだ世界をしらない無邪気な子犬が、昔より生きていくのが厳しくなったこの世界で生きていけるのか心配をしているのは、恋歌だけではなく他の仲間たちにもばれている。
『シリウスが、名前つけて、あげたら?』
「バカ言うな…」
しばらく歩いていなかったからか、術後の後遺症かはわからないが、足が震えており立ち上がるのが精一杯。
おにぎりが心配そうに横をちょろちょろとついて回っているが、数歩歩いては転びそうになれば恋歌とベポが手を差し伸べて歩く練習をしている。
「おそらく身体が魂の数が変わり過ぎてついていけてないんだろ
元々この身体のあるべき姿に戻ったから、しばらくすれば普通に戻るはずだ」
「キャプテンも筋力が落ちてるとかじゃないって言ってた」
『じゃあ、すぐに歩けるように、なるね』
両サイドに恋歌とベポが控えているが、ベポと同じぐらいの大きさの動物を恋歌が1人で支えられるはずもなく、身体に魔法をかけて強化しながら傍についている。
病み上がりのためローがいい顔をしなかったが、渋々といった感じに許可され、何か体に不調があればすぐに言いに来いときつく言われた。
「キャプテンと相談して、次の島が安全そうならそこで下ろそうって…話になったんだ」
『…うん』
この島の脅威は倒したとはいえ、まだ狂暴な動物が潜んでいるかもしれない島に残していくより、安全そうな島に連れて行く方がいいだろうと、ローもそれには賛成してくれた。
「今日出発するから…あと数日で元気になれるといいんだけど…」
今いる島は地図に載っていないため次の島までの正確な距離がわからない。
周りに島がないのはわかっているが、予想では10日もあれば次の島につける。
その間に歩けるようになるのかと、ベポが心配しており元気がない。
『きっと大丈夫
信じよう、元気になるって』
「…そうだね」
歩く練習をしている間にペンギンとシャチが最終進路確認、食糧確保、出航準備を進めてくれている。
2人はおにぎりや犬たちの傍にいてやれと、快く出航準備を引き受けてくれた。
しかも犬たちが怖がらないように潜水はせず、出航をすることになっている。
『…きっと、大丈夫だよ』
「なんだか…恋歌にそう言ってもらえると、大丈夫な気がする」
何の根拠もない”大丈夫”という言葉だが、恋歌の声で言ってもらえれば、本当に大丈夫なように思えてベポもいつも通りの笑顔を浮かべる。
「ベポ―、そろそろ出航するから進路確認だけ頼む」
「あ、うん!」
手術室の扉が開きひょこ、と顔を出したペンギンがベポを呼びに来た。
「後で戻って来るね」
『うん』
とことことペンギンと一緒に手術室から出て行くベポを見送り、戻って来るまで一度休憩しようと、立ち上がったままの犬に座ろうと促し、ぺちゃん、と床に寝転ばせた。
『…名前、つけてあげたいね』
いつまでも”犬”という名前ではない呼び方で呼ぶのはどうかとはずっと思っていた。
おにぎりのように名前を付けてあげたいと、ベポが戻って来るまでに何かいい名前はないかと横に座って頭を撫でてやりながら天井を見つめる。
「情が移るだけだぞ」
『…それは、シリウスの事でしょ?』
「…そんな話してないだろ」
『そうだね』
もうすぐ別れるというのに名前を付けてしまえば、別れがつらくなるのではとシリウスが忠告したが、それはシリウスが感じている事ではないかと反撃されてしまった。
笑みを浮かべながら恋歌に撫でられているシリウスはむすっとした顔をしており、おにぎりも慰めようとしているのか頬を軽くつついてくる。
『シリウスも、おにぎりと、別れたくない?』
「…こんな呑気なやつが生きていけるのか気になるだけだ」
素直ではないシリウスだが、長く生きてきたが故にまだまだ世界をしらない無邪気な子犬が、昔より生きていくのが厳しくなったこの世界で生きていけるのか心配をしているのは、恋歌だけではなく他の仲間たちにもばれている。
『シリウスが、名前つけて、あげたら?』
「バカ言うな…」