小さな友情
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部屋に戻ってから氷水を用意し、タオルを氷水に浸してから、硬く絞ったタオルを恋歌の額に乗せた。
『…冷たい』
「…熱があるからな」
そのひんやりとした感覚に意識が浮上したのか、うっすらと目を開けて額に手を伸ばした。
「後でペンギンが飯を持ってくる
その後は薬を飲んで大人しくしてろ」
『…うん』
まだ少し恋歌の目の色がいつもと違うが、そのことを聞くタイミングではない。
額を触っていた手がゆっくりと自分の方に向けられている事に気づき、その手を掴んでやると弱々しい力で握ってきた。
『手を、握ってても、いい?』
「ああ」
嬉しそうに笑う恋歌の頭を反対の手で撫でてやると、少しだけ青みがかった瞳と視線が合う。
『ねぇ…』
「ん?」
『ローの手、おっきいね』
「…普通だろ」
何が言いたいのかわからず、小さな手で己の手を握っている恋歌になんと返答するのが正しいのかわからない。
昔からローの手が好きだと言っていたので、手ぐらいはと好きにさせているが、いつもより力が弱いせいで少しくすぐったい。
『あの子を、助けて、くれたんだよね
ありがとう』
「あいつを助けたのはお前だ
おれは何もしてねぇ」
魂を天に昇らせるなど普通の人間には不可能な事をやってのけたのは恋歌であり、ローはあくまでも身体や内臓の損傷等の確認だけで、命を助けたのは間違いなく恋歌。
『でも…また、倒れちゃったし…』
「それはこれからの課題だろ
今回はあいつを助けられた
それでいいだろ」
『うん…』
自分が未熟なせいで時間も魔力も体力も使ってしまい、最終的には倒れてしまった事を申し訳なく思っている事に途中から気づいたが、誰が何を言おうと今回の一番の功労者は恋歌だと、仲間たち全員がそう思っている。
「キャプテン、飯持ってきたけど…」
話がひと段落したのを見計らったかのように控えめなノック音とペンギンの声が聞こえた。
恋歌と繋いでいる手を離して扉を開ければ、ローと恋歌の分の食事が乗ったお盆を持っているペンギンが立っていた。
「一応お粥と果物すりおろしたの持ってきたから、食べれそうな方を食べさせてやって
残してもいいし
あ!キャプテンは残すの禁止な」
「…ああ」
ベッドに横たわっているのを見たからか小声で話しをしたペンギンは、何かあれば呼んでくれと恋歌を起こさないように静かに立ち去った。
「粥か果物どっちがいい」
『…両方、食べる』
せっかくペンギンが作ってくれたのだからと、ゆっくりと身体を起こせばお粥の入った器を持ってローが恋歌の横に腰掛けた。
『…冷たい』
「…熱があるからな」
そのひんやりとした感覚に意識が浮上したのか、うっすらと目を開けて額に手を伸ばした。
「後でペンギンが飯を持ってくる
その後は薬を飲んで大人しくしてろ」
『…うん』
まだ少し恋歌の目の色がいつもと違うが、そのことを聞くタイミングではない。
額を触っていた手がゆっくりと自分の方に向けられている事に気づき、その手を掴んでやると弱々しい力で握ってきた。
『手を、握ってても、いい?』
「ああ」
嬉しそうに笑う恋歌の頭を反対の手で撫でてやると、少しだけ青みがかった瞳と視線が合う。
『ねぇ…』
「ん?」
『ローの手、おっきいね』
「…普通だろ」
何が言いたいのかわからず、小さな手で己の手を握っている恋歌になんと返答するのが正しいのかわからない。
昔からローの手が好きだと言っていたので、手ぐらいはと好きにさせているが、いつもより力が弱いせいで少しくすぐったい。
『あの子を、助けて、くれたんだよね
ありがとう』
「あいつを助けたのはお前だ
おれは何もしてねぇ」
魂を天に昇らせるなど普通の人間には不可能な事をやってのけたのは恋歌であり、ローはあくまでも身体や内臓の損傷等の確認だけで、命を助けたのは間違いなく恋歌。
『でも…また、倒れちゃったし…』
「それはこれからの課題だろ
今回はあいつを助けられた
それでいいだろ」
『うん…』
自分が未熟なせいで時間も魔力も体力も使ってしまい、最終的には倒れてしまった事を申し訳なく思っている事に途中から気づいたが、誰が何を言おうと今回の一番の功労者は恋歌だと、仲間たち全員がそう思っている。
「キャプテン、飯持ってきたけど…」
話がひと段落したのを見計らったかのように控えめなノック音とペンギンの声が聞こえた。
恋歌と繋いでいる手を離して扉を開ければ、ローと恋歌の分の食事が乗ったお盆を持っているペンギンが立っていた。
「一応お粥と果物すりおろしたの持ってきたから、食べれそうな方を食べさせてやって
残してもいいし
あ!キャプテンは残すの禁止な」
「…ああ」
ベッドに横たわっているのを見たからか小声で話しをしたペンギンは、何かあれば呼んでくれと恋歌を起こさないように静かに立ち去った。
「粥か果物どっちがいい」
『…両方、食べる』
せっかくペンギンが作ってくれたのだからと、ゆっくりと身体を起こせばお粥の入った器を持ってローが恋歌の横に腰掛けた。