小さな友情
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(なんだ…恋歌の目の色が…?)
空を仰いだ恋歌の目の色がいつも見ている黒ではなく、透き通るような青になっていることに気づいた。
『【星々の導きに従い、彷徨える魂たちに来世でも幸多からんことを】』
「「「!!」」」
恋歌が星葬の最後の言葉を言い終えた直後、診察台に横たわっている犬の身体から白い光、魂が”1つ”だけ空に昇った。
「いっこだけ…ってことは…」
「せ、成功…?」
もう喜んでもいいのかと、うずうずしながら恋歌の背中に視線を向けると、徐々に風が止み恋歌の周りを囲っていた魔方陣もすべて砕けた。
「「「恋歌!!」」」
最後の魔方陣が砕け散った後、恋歌の足元の魔方陣も消え、残っていた杖がすべて甲板に転がり、恋歌の身体も甲板に倒れ込んだ。
「おい!恋歌!!」
全員で倒れた恋歌の元に駆け寄り、ローが恋歌の身体を起こせば、気を失っているのか返事はない。
「お前らそいつをもう一度手術室へ運べ
おれは恋歌を診てから行く」
「「「アイアイ、キャプテン!!」」」
今まで暴走したとき以外魔法を使って意識を失った事がなく、先ほど目の色が違ったように見えた事もあり、シリウスを片手に持ったまま恋歌を抱えて足早に艦内へ戻った。
一先ず自室に戻ったローはまだ意識を失ったままの恋歌をそっとベッドに下ろし、恋歌の横にシリウスも並べて置いた。
「おい、恋歌は大丈夫なんだろうな」
「ああ、願いは叶えられた
魔力不足と、緊張が解けただけだろ」
「そうか」
指先でシリウスの鞘部分に触れ、シリウスの言葉と落ち着きようにほっと息を吐いた。
魔力を回復させてやることは簡単だが、抱えたときに汗でシャツが肌に張り付いている事に気づき、この寒い気候の中で長時間外にいた為、先ずは着替えさせてやろうとクローゼットから自分の服を取り出し、恋歌のシャツのボタンに手をかけた。
「(紋章が…ほとんど見えねぇ…)」
下着があるため紋章のすべてが見えているわけではないが、スワロー島で暴走をしたときよりも紋章が薄くなっており、ほとんど普通の肌に見える。
軽く汗をタオルで拭ってやり、新しいシャツを着せてやり布団をかぶせてやる。
血の気の引いたままの恋歌の頬を撫でてやるが、ぴくりとも反応しない。
魔力だけでも回復させてやろうと顔の横に手をつき、そのままゆっくりと唇を重ねる。
いつもの魔力を吸われる時にくる快感はシーツを握り締める事で耐え、快感を感じなくなってから唇を離した。
「(少しは顔色はマシになったか…)」
魔力不足が解消されたからなのか、先ほどより顔色は良くなったように見える。
「おい、また後で様子を見に来る
それまで恋歌を見てろ」
「おれがこの状態で動けるわけないだろ…」
「なにかあればどんな手を使ってでもおれに知らせろ、いいな」
「お前…!おれの話を…!」
恋歌が目を覚まさないのは魔力不足と疲労だと診断したローは、こうなるまで力を使って救った相手が、願いを叶えてもらった後に他の要因で無事ではなかった場合恋歌に顔向けができないと、シリウスの言葉を最後まで聞くことはせず手術室へ向かった。
空を仰いだ恋歌の目の色がいつも見ている黒ではなく、透き通るような青になっていることに気づいた。
『【星々の導きに従い、彷徨える魂たちに来世でも幸多からんことを】』
「「「!!」」」
恋歌が星葬の最後の言葉を言い終えた直後、診察台に横たわっている犬の身体から白い光、魂が”1つ”だけ空に昇った。
「いっこだけ…ってことは…」
「せ、成功…?」
もう喜んでもいいのかと、うずうずしながら恋歌の背中に視線を向けると、徐々に風が止み恋歌の周りを囲っていた魔方陣もすべて砕けた。
「「「恋歌!!」」」
最後の魔方陣が砕け散った後、恋歌の足元の魔方陣も消え、残っていた杖がすべて甲板に転がり、恋歌の身体も甲板に倒れ込んだ。
「おい!恋歌!!」
全員で倒れた恋歌の元に駆け寄り、ローが恋歌の身体を起こせば、気を失っているのか返事はない。
「お前らそいつをもう一度手術室へ運べ
おれは恋歌を診てから行く」
「「「アイアイ、キャプテン!!」」」
今まで暴走したとき以外魔法を使って意識を失った事がなく、先ほど目の色が違ったように見えた事もあり、シリウスを片手に持ったまま恋歌を抱えて足早に艦内へ戻った。
一先ず自室に戻ったローはまだ意識を失ったままの恋歌をそっとベッドに下ろし、恋歌の横にシリウスも並べて置いた。
「おい、恋歌は大丈夫なんだろうな」
「ああ、願いは叶えられた
魔力不足と、緊張が解けただけだろ」
「そうか」
指先でシリウスの鞘部分に触れ、シリウスの言葉と落ち着きようにほっと息を吐いた。
魔力を回復させてやることは簡単だが、抱えたときに汗でシャツが肌に張り付いている事に気づき、この寒い気候の中で長時間外にいた為、先ずは着替えさせてやろうとクローゼットから自分の服を取り出し、恋歌のシャツのボタンに手をかけた。
「(紋章が…ほとんど見えねぇ…)」
下着があるため紋章のすべてが見えているわけではないが、スワロー島で暴走をしたときよりも紋章が薄くなっており、ほとんど普通の肌に見える。
軽く汗をタオルで拭ってやり、新しいシャツを着せてやり布団をかぶせてやる。
血の気の引いたままの恋歌の頬を撫でてやるが、ぴくりとも反応しない。
魔力だけでも回復させてやろうと顔の横に手をつき、そのままゆっくりと唇を重ねる。
いつもの魔力を吸われる時にくる快感はシーツを握り締める事で耐え、快感を感じなくなってから唇を離した。
「(少しは顔色はマシになったか…)」
魔力不足が解消されたからなのか、先ほどより顔色は良くなったように見える。
「おい、また後で様子を見に来る
それまで恋歌を見てろ」
「おれがこの状態で動けるわけないだろ…」
「なにかあればどんな手を使ってでもおれに知らせろ、いいな」
「お前…!おれの話を…!」
恋歌が目を覚まさないのは魔力不足と疲労だと診断したローは、こうなるまで力を使って救った相手が、願いを叶えてもらった後に他の要因で無事ではなかった場合恋歌に顔向けができないと、シリウスの言葉を最後まで聞くことはせず手術室へ向かった。