小さな友情
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
数分後恋歌がシリウスの話を聞き終えると、困ったような表情を浮かべて黙って待っていた4人に視線を向けた。
「んで、なにをさせるつもりだ」
恋歌の様子を見て簡単にできる事ではないのだろうと、ローはシリウスに説明を求めた。
「…魂が1つの身体に2つ入っている以上、1つの魂を何とかする必要がある
元の身体に戻すという事はこの島の現状を見る限り不可能だ」
「元の身体、っていうのもどれかわからないしね…」
シリウスが言うには一度魂の抜けた肉体は、簡単に魂を戻す事は出来ず、別の魂は別の肉体に入れる事は出来ないらしい。
恋歌には伝えていないがそれこそが星の魔女の禁忌。
シリウスが提案するからにはその禁忌に触れない内容なのだろうが、恋歌が困ったような表情を浮かべている理由がわからない。
「魂が肉体から抜けたという事はつまり、肉体の死を意味する
だから…この肉体から1つの魂は、星になってもらう」
「…つ、つまり?」
「ど、どういうこと?」
わかるようでわからなかったらしいシャチとペンギンが顔を見合わせている。
「星の魔女である恋歌が星に祈りを捧げて、こいつの中にある魂を1つだけ天に昇らせる
そうすればこの肉体に宿る魂は1つだけになる」
「な、なるほど!!」
「こいつは助かるってことだな!!」
「ただし!!」
希望が見えてきたとローを除く3人が喜ぼうと顔を見合わせたが、それを遮るようにシリウスが吠えた。
「星々は気まぐれでいくら星の魔女と言えど願いを聞いてくれる確率は100%じゃない
それに今回は一度人間が星々を冒とくした為に起こった出来事だ
普通の願いよりも聞いてくれる確率が低い」
「感覚でいい
確率的にはどの程度だ」
「……甘く見て10%未満
あいつの体力的な事も考えると…もっと下がるな」
「「「……」」」
これで恋歌が困ったような表情を浮かべていた理由がわかった。
毎日祈っていればいつかは願いが届いたかもしれないが、今回はタイムリミットがある。
あまりにも低すぎる確率に室内が重い空気に包まれる。
「…結局はお前がどうしたいかだ」
『…うん、そうだね』
確率がどんなに低かろうと、この方法ができるのは恋歌のみ。
「たとえ失敗したとしても、恋歌を責めるような奴はここにはいねぇ
できることを…やりたいことを好きにやれ」
恋歌の性格上、成功率を考えたときに真っ先に考えたのは、願いを叶えられる前にタイムリミットが来てしまった時の事だろうと予想が出来ていた。
星の魔女のみができる奇跡に近い事であるにも関わらず、自信の無さそうな恋歌の背中を押すように全員が笑顔で頷けば、決意したように恋歌も大きく頷いた。
「んで、なにをさせるつもりだ」
恋歌の様子を見て簡単にできる事ではないのだろうと、ローはシリウスに説明を求めた。
「…魂が1つの身体に2つ入っている以上、1つの魂を何とかする必要がある
元の身体に戻すという事はこの島の現状を見る限り不可能だ」
「元の身体、っていうのもどれかわからないしね…」
シリウスが言うには一度魂の抜けた肉体は、簡単に魂を戻す事は出来ず、別の魂は別の肉体に入れる事は出来ないらしい。
恋歌には伝えていないがそれこそが星の魔女の禁忌。
シリウスが提案するからにはその禁忌に触れない内容なのだろうが、恋歌が困ったような表情を浮かべている理由がわからない。
「魂が肉体から抜けたという事はつまり、肉体の死を意味する
だから…この肉体から1つの魂は、星になってもらう」
「…つ、つまり?」
「ど、どういうこと?」
わかるようでわからなかったらしいシャチとペンギンが顔を見合わせている。
「星の魔女である恋歌が星に祈りを捧げて、こいつの中にある魂を1つだけ天に昇らせる
そうすればこの肉体に宿る魂は1つだけになる」
「な、なるほど!!」
「こいつは助かるってことだな!!」
「ただし!!」
希望が見えてきたとローを除く3人が喜ぼうと顔を見合わせたが、それを遮るようにシリウスが吠えた。
「星々は気まぐれでいくら星の魔女と言えど願いを聞いてくれる確率は100%じゃない
それに今回は一度人間が星々を冒とくした為に起こった出来事だ
普通の願いよりも聞いてくれる確率が低い」
「感覚でいい
確率的にはどの程度だ」
「……甘く見て10%未満
あいつの体力的な事も考えると…もっと下がるな」
「「「……」」」
これで恋歌が困ったような表情を浮かべていた理由がわかった。
毎日祈っていればいつかは願いが届いたかもしれないが、今回はタイムリミットがある。
あまりにも低すぎる確率に室内が重い空気に包まれる。
「…結局はお前がどうしたいかだ」
『…うん、そうだね』
確率がどんなに低かろうと、この方法ができるのは恋歌のみ。
「たとえ失敗したとしても、恋歌を責めるような奴はここにはいねぇ
できることを…やりたいことを好きにやれ」
恋歌の性格上、成功率を考えたときに真っ先に考えたのは、願いを叶えられる前にタイムリミットが来てしまった時の事だろうと予想が出来ていた。
星の魔女のみができる奇跡に近い事であるにも関わらず、自信の無さそうな恋歌の背中を押すように全員が笑顔で頷けば、決意したように恋歌も大きく頷いた。