出会いから出航まで
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アミの家に止まる初めての夜。
夕飯は二人で作って食べ、アミによる恋歌のファッションショーを始めたり、楽しい時間を過ごした。
「あれ?それなに?」
お風呂上りに胸元に軟膏を塗っているのを見られたので、アミに今日あったことを話すと、アミは夜遅い時間だというのに、大声で怒りを露わにした。
「あの女!!
占いの結果が気にくわないからってなんてことするのよ!!」
≪まぁそんなに熱い紅茶じゃなかったから大丈夫だよ≫
「あんたは…もっと怒っていいのよ?」
お人好しな恋歌にアミはため息をつくが、本人は火傷も大したことがなかったので気にしていない様子。
≪あの人は…純粋にローが好きなだけなんだよね
だからほんとは邪魔しちゃいけないって…わかってるんだけど≫
「ローは迷惑してたじゃない」
《でも人の思いとか、願いっていうのは、他人が止めちゃいけないの
クロエさんはローと恋愛関係になりたい
その思いとか願いはわたしが止めるわけにはいけない
わたしは…そう教わった》
「ふーん
ところでさ、ずっと気になってたことがあるんだけど」
《なに?》
「恋歌はローのこと好きじゃないの?」
《好きだよ》
自分の質問にあっさりと答えた恋歌に、拍子抜けしたアミだったが、違和感を感じた。
「それじゃあ…ベポは?」
《好きだよ》
「ペンギンとシャチは?」
《もちろん好き》
それがどうかしたかと首を傾げている恋歌に、アミは小さくため息をついた。
「(まぁまだ14歳だもんね…
仕方ないか…)」
友愛親愛の好きと、恋愛の好きの違いなどまだわからない年頃。
その違いがわかれば決着は早そうだとは思うが、恋歌をとられるのも嫌なため、本人たちが気付くまでは黙っていようと決めた。
「わたしのことは?」
《好きに決まってるじゃない》
「わたしも恋歌が好きよ」
それから数日は、クロエは本屋を出禁になったので、恋歌目当てに男たちが押しかけ、それを店主があしらうという、いつもの日常を過ごしていた。
「いらっしゃ…
おや、珍しいね」
「……ということなんだよ!恋歌はどう思う?」
《すごいですね》
「だろー!?おれってばこう見えてそういうの得意なんだ
だ、だから今度さ…おれが…!「おい」」
『(あ、)』
仕事中の恋歌に必死に話しかけていたのは、雑貨屋の小太りの男。
自分の手先の器用さをアピールしていたのだが、恋歌を誘う前に後ろから声をかけられた。
「こいつの仕事の邪魔」
「ろ、ロー…邪魔するな!
おれは恋歌に…!!「あ?」」
長身のローに上から睨みつけられ、男は悔しそうな顔をして帰っていった。
《いらっしゃい》
「ああ
お前あんなの毎日相手にしてんのか?」
《まぁ…悪い人たちじゃないんだよ》
「それはわかってる
けど仕事の邪魔になるようなら相手にしなくていいだろ」
恋歌がなにかの問いに返答をするとなると、手話や指文字が使えない人がほとんどなので、筆談になる。
そうなると両手が塞がるので結果的に仕事の邪魔になる。
《うん、今度からそうする
今日はおやすみ?》
「ああ、新しい医学書があればと思ってな」
診療所が休みの日でも鍛錬や勉強を欠かさないローは、恋歌の様子見がてら本屋に立ち寄った。
結果として男を1人追い払えたので、来て良かったと思っている。
《ローが買ってない医学書か…
たしか一冊あったはず
持ってくるね》
「ああ」
この島に入ってくる医学書は、ほとんど読み尽くしているローなので、読んでいないものなどあったかと、本の在庫を頭の中で思い出し、該当しそうなのが一冊だけあったので、それを取りに裏へ行ってしまった。
「ローくん、ローくん」
恋歌がいなくなったことを確認して店主が小声でローを呼ぶ。
「ローくん、この後予定は?」
「いやまぁ…特になにも…」
恋歌の様子を見て、医学書を買って、帰って鍛錬をしようとしてたぐらいの予定しかなく、そのうちの2つの予定が終わりそうなので、特になにもないと答えると、店主がにっ、と笑った。
「じゃあちょっとだけバイトしない?」
「は?」
夕飯は二人で作って食べ、アミによる恋歌のファッションショーを始めたり、楽しい時間を過ごした。
「あれ?それなに?」
お風呂上りに胸元に軟膏を塗っているのを見られたので、アミに今日あったことを話すと、アミは夜遅い時間だというのに、大声で怒りを露わにした。
「あの女!!
占いの結果が気にくわないからってなんてことするのよ!!」
≪まぁそんなに熱い紅茶じゃなかったから大丈夫だよ≫
「あんたは…もっと怒っていいのよ?」
お人好しな恋歌にアミはため息をつくが、本人は火傷も大したことがなかったので気にしていない様子。
≪あの人は…純粋にローが好きなだけなんだよね
だからほんとは邪魔しちゃいけないって…わかってるんだけど≫
「ローは迷惑してたじゃない」
《でも人の思いとか、願いっていうのは、他人が止めちゃいけないの
クロエさんはローと恋愛関係になりたい
その思いとか願いはわたしが止めるわけにはいけない
わたしは…そう教わった》
「ふーん
ところでさ、ずっと気になってたことがあるんだけど」
《なに?》
「恋歌はローのこと好きじゃないの?」
《好きだよ》
自分の質問にあっさりと答えた恋歌に、拍子抜けしたアミだったが、違和感を感じた。
「それじゃあ…ベポは?」
《好きだよ》
「ペンギンとシャチは?」
《もちろん好き》
それがどうかしたかと首を傾げている恋歌に、アミは小さくため息をついた。
「(まぁまだ14歳だもんね…
仕方ないか…)」
友愛親愛の好きと、恋愛の好きの違いなどまだわからない年頃。
その違いがわかれば決着は早そうだとは思うが、恋歌をとられるのも嫌なため、本人たちが気付くまでは黙っていようと決めた。
「わたしのことは?」
《好きに決まってるじゃない》
「わたしも恋歌が好きよ」
それから数日は、クロエは本屋を出禁になったので、恋歌目当てに男たちが押しかけ、それを店主があしらうという、いつもの日常を過ごしていた。
「いらっしゃ…
おや、珍しいね」
「……ということなんだよ!恋歌はどう思う?」
《すごいですね》
「だろー!?おれってばこう見えてそういうの得意なんだ
だ、だから今度さ…おれが…!「おい」」
『(あ、)』
仕事中の恋歌に必死に話しかけていたのは、雑貨屋の小太りの男。
自分の手先の器用さをアピールしていたのだが、恋歌を誘う前に後ろから声をかけられた。
「こいつの仕事の邪魔」
「ろ、ロー…邪魔するな!
おれは恋歌に…!!「あ?」」
長身のローに上から睨みつけられ、男は悔しそうな顔をして帰っていった。
《いらっしゃい》
「ああ
お前あんなの毎日相手にしてんのか?」
《まぁ…悪い人たちじゃないんだよ》
「それはわかってる
けど仕事の邪魔になるようなら相手にしなくていいだろ」
恋歌がなにかの問いに返答をするとなると、手話や指文字が使えない人がほとんどなので、筆談になる。
そうなると両手が塞がるので結果的に仕事の邪魔になる。
《うん、今度からそうする
今日はおやすみ?》
「ああ、新しい医学書があればと思ってな」
診療所が休みの日でも鍛錬や勉強を欠かさないローは、恋歌の様子見がてら本屋に立ち寄った。
結果として男を1人追い払えたので、来て良かったと思っている。
《ローが買ってない医学書か…
たしか一冊あったはず
持ってくるね》
「ああ」
この島に入ってくる医学書は、ほとんど読み尽くしているローなので、読んでいないものなどあったかと、本の在庫を頭の中で思い出し、該当しそうなのが一冊だけあったので、それを取りに裏へ行ってしまった。
「ローくん、ローくん」
恋歌がいなくなったことを確認して店主が小声でローを呼ぶ。
「ローくん、この後予定は?」
「いやまぁ…特になにも…」
恋歌の様子を見て、医学書を買って、帰って鍛錬をしようとしてたぐらいの予定しかなく、そのうちの2つの予定が終わりそうなので、特になにもないと答えると、店主がにっ、と笑った。
「じゃあちょっとだけバイトしない?」
「は?」