小さな友情
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朝食後、上陸した3人と子犬2匹は森を前にして困惑の表情を浮かべていた。
「…昨日も、こんなだっけ?」
『もう少し…明るかった、ような…』
「どうなってんだ…」
目の前の森はなぜか昨日より暗く、朝だというのに夜のような雰囲気が漂い、濃い霧も出ている。
『シリウスに、会った森に、似てるね』
「ああ、だがあそこはこの世にとどまっていた魂と、そのクソガキが持ってる刀の所為でもあった
ここは…そういう雰囲気じゃない」
『たしかに…でも…』
魂が大量にとどまっているわけありの場所であれば恋歌もシリウスもわかる。
『何か別の…昨日は、なかった、なにかが、あるね…』
「ああ…」
「……」
恋歌とシリウスの意見は一致しているようで、ローとベポはそれを疑う理由もない。
「単独行動は禁止だ
もしはぐれた場合、ここへ引き返せ
絶対に1人で森の奥へ進むな、いいな?」
「アイアイ、キャプテン!!」
『うん』
ペンギンとシャチにも異変を伝え、2人には艦で待機することと異変があれば何か合図を出すようにと指示を出し、3人は森へ足を踏み入れた。
おにぎりは恋歌の腕に抱かれ、シリウスはいつも通りベポの頭の上。
森に入ってしばらくすると、数メートル先が見えないほどの暗闇が続き、近くにいる仲間の顔すら少しぼやける程度の暗闇になってきた。
「恋歌、灯り頼む」
『はい』
恋歌が掌に魔方陣を出しその灯りを頼りに罠を避けながら奥へと進んでいく。
シリウスに灯りを頼んでも良かったが、あまり明るくなりすぎても動物を刺激してしまう可能性や、人間がいた場合こちらに気づかれてしまう可能性もある。
奥に進んでいくにつれて光がなくなっていくが、僅かな光を頼りに進んでいくと先頭を歩いていたローがぴたりと立ち止まった。
「恋歌、灯りを消せ」
緊迫した声を発し恋歌の腕を引いて近くの木を背に隠れたローは、ベポにも隠れるようにと小声で指示を出す。
「え、なになに?」
「…何かでかいのがいる」
木の陰から顔を覗かせ少し先にうっすらと見えるのは、見た事のない動物のような大きな影。
見た目は鼻が長く耳の大きい象のようだが、背中から棘のようなものが出ており、知っている象とは違う。
「象…じゃない…?」
「さぁな
何にしたってこんな暗闇で、しかもそこかしこに罠が仕掛けられてる場所で戦うべきじゃねぇ
あいつが通り過ぎるのを待つぞ」
『(…あの象から変な感じがする)』
ローの背中から顔を出し、象らしき動物をじっと見つめると、嫌な雰囲気とまではいかないがなんとなく普通の動物とは違う雰囲気に、おにぎりを抱く腕に力が入る。
「「「!!」」」
じっと目の前から気配がなくなるのを待っていたつもりだったが、何かに気づかれたようで、ぐりん、と象の首が回り、隠れている場所に向かって威嚇するよう地面が揺れるような大きな声で吠えた。
「…わ、わん!」
『あ…!』
びくりと身体を震わせたおにぎりが、恋歌の腕の中から飛び出し、象のいる方向とは真逆の方角に走っていく。
『シリウス!行って!!』
「ちっ」
このままではおにぎりを見失うと、姿が見えるうちにシリウスに短く指示を出せば、ベポの頭の上から飛び降りシリウスがおにぎりの後を追いかけていった。
「おれたちも隠れるぞ!!」
「アイアイ!」
シリウスにおにぎりを任せ、ローに続いて恋歌とベポも逃げる為に走り出した。
「…昨日も、こんなだっけ?」
『もう少し…明るかった、ような…』
「どうなってんだ…」
目の前の森はなぜか昨日より暗く、朝だというのに夜のような雰囲気が漂い、濃い霧も出ている。
『シリウスに、会った森に、似てるね』
「ああ、だがあそこはこの世にとどまっていた魂と、そのクソガキが持ってる刀の所為でもあった
ここは…そういう雰囲気じゃない」
『たしかに…でも…』
魂が大量にとどまっているわけありの場所であれば恋歌もシリウスもわかる。
『何か別の…昨日は、なかった、なにかが、あるね…』
「ああ…」
「……」
恋歌とシリウスの意見は一致しているようで、ローとベポはそれを疑う理由もない。
「単独行動は禁止だ
もしはぐれた場合、ここへ引き返せ
絶対に1人で森の奥へ進むな、いいな?」
「アイアイ、キャプテン!!」
『うん』
ペンギンとシャチにも異変を伝え、2人には艦で待機することと異変があれば何か合図を出すようにと指示を出し、3人は森へ足を踏み入れた。
おにぎりは恋歌の腕に抱かれ、シリウスはいつも通りベポの頭の上。
森に入ってしばらくすると、数メートル先が見えないほどの暗闇が続き、近くにいる仲間の顔すら少しぼやける程度の暗闇になってきた。
「恋歌、灯り頼む」
『はい』
恋歌が掌に魔方陣を出しその灯りを頼りに罠を避けながら奥へと進んでいく。
シリウスに灯りを頼んでも良かったが、あまり明るくなりすぎても動物を刺激してしまう可能性や、人間がいた場合こちらに気づかれてしまう可能性もある。
奥に進んでいくにつれて光がなくなっていくが、僅かな光を頼りに進んでいくと先頭を歩いていたローがぴたりと立ち止まった。
「恋歌、灯りを消せ」
緊迫した声を発し恋歌の腕を引いて近くの木を背に隠れたローは、ベポにも隠れるようにと小声で指示を出す。
「え、なになに?」
「…何かでかいのがいる」
木の陰から顔を覗かせ少し先にうっすらと見えるのは、見た事のない動物のような大きな影。
見た目は鼻が長く耳の大きい象のようだが、背中から棘のようなものが出ており、知っている象とは違う。
「象…じゃない…?」
「さぁな
何にしたってこんな暗闇で、しかもそこかしこに罠が仕掛けられてる場所で戦うべきじゃねぇ
あいつが通り過ぎるのを待つぞ」
『(…あの象から変な感じがする)』
ローの背中から顔を出し、象らしき動物をじっと見つめると、嫌な雰囲気とまではいかないがなんとなく普通の動物とは違う雰囲気に、おにぎりを抱く腕に力が入る。
「「「!!」」」
じっと目の前から気配がなくなるのを待っていたつもりだったが、何かに気づかれたようで、ぐりん、と象の首が回り、隠れている場所に向かって威嚇するよう地面が揺れるような大きな声で吠えた。
「…わ、わん!」
『あ…!』
びくりと身体を震わせたおにぎりが、恋歌の腕の中から飛び出し、象のいる方向とは真逆の方角に走っていく。
『シリウス!行って!!』
「ちっ」
このままではおにぎりを見失うと、姿が見えるうちにシリウスに短く指示を出せば、ベポの頭の上から飛び降りシリウスがおにぎりの後を追いかけていった。
「おれたちも隠れるぞ!!」
「アイアイ!」
シリウスにおにぎりを任せ、ローに続いて恋歌とベポも逃げる為に走り出した。