小さな友情
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だが、その直後かりかりと何かが扉をひっかくような音が聞こえ、ぴたりとローの動きが止まった。
「……」
『ん…』
その音に何かを察したローはずるりと恋歌の中から指を抜き、恋歌にシーツをかぶせてベッドから降り扉へ向かう。
「……」
がちゃりと扉をゆっくりと開いて視線を下げると、予想通りの来客者に大きなため息をついた。
「わん!!」
『え…おにぎり…?』
先ほどまでの甘い雰囲気をぶち壊すように開いた扉から無理やり中に入り、とてとてとベッドの上にいる恋歌の元へ走っていく。
「へっ、へっ、へっ」
尻尾を振りながらシーツで胸元を隠している恋歌の近くで、構って欲しいとぴょこぴょこ動き回っている。
「ほら、取り敢えず服」
『あり、がとう…』
近くに放られていたパーカーを渡され、ひとまずそれに袖を通したが、さっきまでローに触られていたからか、身体がいつもより熱く、下腹部が少しきゅんとするような甘い痺れが残っている。
ふぅ、と息をはいてベッドに腰掛けたローは、恋歌の周りを飛び回っているおにぎりの首根っこを掴んだ。
「何しに来たんだこいつ」
不機嫌そうな顔をしているローだが、無垢な顔で嬉しそうに尻尾を振り続けているおにぎりに怒りも徐々におさまってしまった。
『起きちゃったのかな』
「だろうな」
おそらく目を覚ました時にベポもシリウスも寝ていた為寂しくなってしまい、匂いを頼りにここまで来てしまったのだろうという予想ができた。
ぽん、と恋歌の手の上におにぎりを乗せ、ぐいっと腰を引き寄せた。
「…続きは、また今度だな」
ちゅ、と頬にキスをされて耳元で囁かれた恋歌は、ぶわっと顔を赤くして仕返しとばかりに恋歌もローの頬にキスをし返した。
『今度は…わたしから、言う、から…』
「……」
自分の言動が恥ずかしくなった恋歌がおにぎりを抱き締めて顔を見られないようにローの肩に頭を乗せた。
その仕草と言葉にむらっとしたローは、今すぐにでも押し倒してやろうかと思ったが、間にいるおにぎりの無垢な表情を見て気持ちを落ち着かせた。
「待ってる」
『…うん』
『ん…』
「こら、まだ起こしてやるな」
「くーん…」
ローの諌める声とおにぎりの寂しそうな声に沈んでいた意識が浮上した恋歌は、ゆっくりと重い瞼を持ち上げた。
『ロー…おにぎり…』
「わん!」
視界に映ったのはローの顔と、その肩から覗き込むようにきらきらとした顔をしているおにぎり。
「悪い、こいつが起こした
もう少し寝てていい」
腕枕をしている方の手で頭を引き寄せて撫でてやれば、筋肉質な胸板に擦り寄るように顔を埋めてくる。
『ロー…』
「ん?」
『こっちの手…こう、して…』
寝ぼけているのか空いているローの手を勝手に動かして自分の背中に回した。
『へへ…』
「……」
嬉しそうに微笑んで恋歌もローの背中に手を回して、すぐにすやすやと寝息をたてはじめた。
「(おれの忍耐力だけ、どんどん上がっていくな)」
幸せそうな恋歌の背中を撫でてやり、また寂しそうな顔をしたおにぎりに静かにしてろと軽く頭を撫でてやった。
「……」
『ん…』
その音に何かを察したローはずるりと恋歌の中から指を抜き、恋歌にシーツをかぶせてベッドから降り扉へ向かう。
「……」
がちゃりと扉をゆっくりと開いて視線を下げると、予想通りの来客者に大きなため息をついた。
「わん!!」
『え…おにぎり…?』
先ほどまでの甘い雰囲気をぶち壊すように開いた扉から無理やり中に入り、とてとてとベッドの上にいる恋歌の元へ走っていく。
「へっ、へっ、へっ」
尻尾を振りながらシーツで胸元を隠している恋歌の近くで、構って欲しいとぴょこぴょこ動き回っている。
「ほら、取り敢えず服」
『あり、がとう…』
近くに放られていたパーカーを渡され、ひとまずそれに袖を通したが、さっきまでローに触られていたからか、身体がいつもより熱く、下腹部が少しきゅんとするような甘い痺れが残っている。
ふぅ、と息をはいてベッドに腰掛けたローは、恋歌の周りを飛び回っているおにぎりの首根っこを掴んだ。
「何しに来たんだこいつ」
不機嫌そうな顔をしているローだが、無垢な顔で嬉しそうに尻尾を振り続けているおにぎりに怒りも徐々におさまってしまった。
『起きちゃったのかな』
「だろうな」
おそらく目を覚ました時にベポもシリウスも寝ていた為寂しくなってしまい、匂いを頼りにここまで来てしまったのだろうという予想ができた。
ぽん、と恋歌の手の上におにぎりを乗せ、ぐいっと腰を引き寄せた。
「…続きは、また今度だな」
ちゅ、と頬にキスをされて耳元で囁かれた恋歌は、ぶわっと顔を赤くして仕返しとばかりに恋歌もローの頬にキスをし返した。
『今度は…わたしから、言う、から…』
「……」
自分の言動が恥ずかしくなった恋歌がおにぎりを抱き締めて顔を見られないようにローの肩に頭を乗せた。
その仕草と言葉にむらっとしたローは、今すぐにでも押し倒してやろうかと思ったが、間にいるおにぎりの無垢な表情を見て気持ちを落ち着かせた。
「待ってる」
『…うん』
『ん…』
「こら、まだ起こしてやるな」
「くーん…」
ローの諌める声とおにぎりの寂しそうな声に沈んでいた意識が浮上した恋歌は、ゆっくりと重い瞼を持ち上げた。
『ロー…おにぎり…』
「わん!」
視界に映ったのはローの顔と、その肩から覗き込むようにきらきらとした顔をしているおにぎり。
「悪い、こいつが起こした
もう少し寝てていい」
腕枕をしている方の手で頭を引き寄せて撫でてやれば、筋肉質な胸板に擦り寄るように顔を埋めてくる。
『ロー…』
「ん?」
『こっちの手…こう、して…』
寝ぼけているのか空いているローの手を勝手に動かして自分の背中に回した。
『へへ…』
「……」
嬉しそうに微笑んで恋歌もローの背中に手を回して、すぐにすやすやと寝息をたてはじめた。
「(おれの忍耐力だけ、どんどん上がっていくな)」
幸せそうな恋歌の背中を撫でてやり、また寂しそうな顔をしたおにぎりに静かにしてろと軽く頭を撫でてやった。