小さな友情
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「幸せな奴…」
「まぁでも気持ちはわかる」
恋歌の魔方陣を全く警戒しなくなり、風が目に当たらないように目を閉じていたからなのか、魔法が発動してから数分後もうすぐ終わるという時にこてん、とおにぎりが転がりすやすやと眠ってしまった。
恋歌に髪を乾かしてもらっている時に寝そうになった経験がある全員が気持ちはわかると頷いた。
「おれの部屋で寝かせてもいい?
シリウスもいるし、寂しくないはず」
「ああ」
そっとおにぎりを抱き上げたベポは、部屋で海図を書き上げてから寝ると言い、シリウスも連れて先に部屋に戻って行った。
「んじゃおれらも風呂ー」
『うん、わたし、ここにいるね』
「りょーかい」
ベポがいなくなった後にシャチとペンギンも風呂へ向かい、食堂には恋歌とローの2人だけになった。
『お部屋に、いたんじゃないの?』
そういえばなぜ部屋に戻ったはずのローがここにいるのだろうと、思い出したように聞くと、ここに来た目的をローも忘れていたようで、急に立ち上がって茶葉やコーヒー豆が入っている棚を開けた。
「飲み物を取りに来ただけだ
これを淹れたら戻る」
今日はコーヒーの気分の様で挽かれたコーヒー豆が入っているビンからスプーンで何杯かカップの中に入れた。
「恋歌は?」
『わたしも、何か飲む』
2人分のお湯を沸かしてくれている間に、恋歌も紅茶の茶葉を取り出してカップの中に準備をすると、横に立つローに腰を引かれてぴったりと身体が引っ付いた。
『おにぎりが、危険のない場所で、過ごせるといいね』
「…そうだな」
一度情を持ってしまったおにぎりが不幸になるところなど考えたくもない。
しゅんしゅん、と蒸気がポットの口から出始め、恋歌の腰を抱いている手とは反対の手で火を止め、自分のカップと恋歌のカップにお湯を注いでいく。
『ありがとう』
「…あいつの事はあまり気負うなよ
もしこの森に親や飼い主がいねぇってんなら近くの安全な島までは送ってやれる」
『うん』
一口コーヒーを飲んで恋歌の不安を取り除くように、優しい言葉をかけてくれるローの胸にもたれるように頭を預けると、腰にあった手が頬を撫でた。
「コーヒーは苦手か?」
『…ブラックは、苦手』
くい、と顎を持ち上げられ軽く唇が触れると、魔力が流れ込んでくる快感と一緒に、口の中にほんのりコーヒーの苦みが広がった。
『ちょっと、苦い…けど、ちょうど、いい、かも…』
恥ずかしがるように胸に顔を埋めてくる恋歌の頭を撫でてやり、もう一口コーヒーを飲んだ。
「おれも、恋歌の味が甘ぇからブラックでちょうどいい」
『…そういうこと、言わないで』
「…お前もそういう意味で言ったんだろ」
ぽこぽこと殴ってくる恋歌に肩を震わせながら笑っていると、シャチとペンギンが食堂に戻って来る足音が聞こえてきた。
「じゃあおれは部屋に戻る
後で来いよ」
『う、うん…』
もう今魔力の回復はさせてもらったが、今から2人の髪を乾かしその後はローの髪を乾かしに向かう予定だったので素直に頷くと、身体を離してコーヒーを片手に食堂から出て行った。
「おまたせー…って、顔赤いけどどうした?」
『…なんでもないよ』
「「?」」
「まぁでも気持ちはわかる」
恋歌の魔方陣を全く警戒しなくなり、風が目に当たらないように目を閉じていたからなのか、魔法が発動してから数分後もうすぐ終わるという時にこてん、とおにぎりが転がりすやすやと眠ってしまった。
恋歌に髪を乾かしてもらっている時に寝そうになった経験がある全員が気持ちはわかると頷いた。
「おれの部屋で寝かせてもいい?
シリウスもいるし、寂しくないはず」
「ああ」
そっとおにぎりを抱き上げたベポは、部屋で海図を書き上げてから寝ると言い、シリウスも連れて先に部屋に戻って行った。
「んじゃおれらも風呂ー」
『うん、わたし、ここにいるね』
「りょーかい」
ベポがいなくなった後にシャチとペンギンも風呂へ向かい、食堂には恋歌とローの2人だけになった。
『お部屋に、いたんじゃないの?』
そういえばなぜ部屋に戻ったはずのローがここにいるのだろうと、思い出したように聞くと、ここに来た目的をローも忘れていたようで、急に立ち上がって茶葉やコーヒー豆が入っている棚を開けた。
「飲み物を取りに来ただけだ
これを淹れたら戻る」
今日はコーヒーの気分の様で挽かれたコーヒー豆が入っているビンからスプーンで何杯かカップの中に入れた。
「恋歌は?」
『わたしも、何か飲む』
2人分のお湯を沸かしてくれている間に、恋歌も紅茶の茶葉を取り出してカップの中に準備をすると、横に立つローに腰を引かれてぴったりと身体が引っ付いた。
『おにぎりが、危険のない場所で、過ごせるといいね』
「…そうだな」
一度情を持ってしまったおにぎりが不幸になるところなど考えたくもない。
しゅんしゅん、と蒸気がポットの口から出始め、恋歌の腰を抱いている手とは反対の手で火を止め、自分のカップと恋歌のカップにお湯を注いでいく。
『ありがとう』
「…あいつの事はあまり気負うなよ
もしこの森に親や飼い主がいねぇってんなら近くの安全な島までは送ってやれる」
『うん』
一口コーヒーを飲んで恋歌の不安を取り除くように、優しい言葉をかけてくれるローの胸にもたれるように頭を預けると、腰にあった手が頬を撫でた。
「コーヒーは苦手か?」
『…ブラックは、苦手』
くい、と顎を持ち上げられ軽く唇が触れると、魔力が流れ込んでくる快感と一緒に、口の中にほんのりコーヒーの苦みが広がった。
『ちょっと、苦い…けど、ちょうど、いい、かも…』
恥ずかしがるように胸に顔を埋めてくる恋歌の頭を撫でてやり、もう一口コーヒーを飲んだ。
「おれも、恋歌の味が甘ぇからブラックでちょうどいい」
『…そういうこと、言わないで』
「…お前もそういう意味で言ったんだろ」
ぽこぽこと殴ってくる恋歌に肩を震わせながら笑っていると、シャチとペンギンが食堂に戻って来る足音が聞こえてきた。
「じゃあおれは部屋に戻る
後で来いよ」
『う、うん…』
もう今魔力の回復はさせてもらったが、今から2人の髪を乾かしその後はローの髪を乾かしに向かう予定だったので素直に頷くと、身体を離してコーヒーを片手に食堂から出て行った。
「おまたせー…って、顔赤いけどどうした?」
『…なんでもないよ』
「「?」」