出会いから出航まで
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アミと一緒に家を出て本屋に出勤し、大掃除の続きをするためにエプロンをつけて店頭に出る。
「おはよう」
《おはようございます》
店主に挨拶をして、掃除を始める。
占いの看板を出して、店の中に戻り、本の整理や品出しをしてから、上から順番に埃を落としていく。
しばらく掃除をしていると、占いの方のお客が来たと店主に呼ばれたので、つけたばかりのエプロンを外し、急いで占いの場に行くと、あまり会いたくない人が座っていた。
「こんな地味なところで仕事してるなんて、あんたにお似合いね」
いつもと同じゴスロリの服を着て、クロエが席に座っていた。
店主はクロエと恋歌がいろいろ揉めているということを知らないのか、あっさりと通してしまったらしい。
一応お客様ということで、いつも通り紅茶を淹れて出し、クロエの正面に座る。
《何を占いますか?》
恋歌が占える内容を書いた表をクロエに見せるが、クロエはそれを見ることなく鼻で笑った。
「そんなの聞かなくてもわかるでしょ?
あたしとロー先生の恋愛についてよ!」
『(やっぱりそうか…)』
他にも占いの店はあるのに、わざわざここにきたということは、ローとのことしか考えられない。
しかも恋愛ときた。
正直、恋愛をしたことのない恋歌にとって、恋愛の占いは一番アドバイスのし難いものだった。
だが、客側がそれを望むというのであれば、応えるべきだと、了承の意味を込めて頭を下げ、ホロスコープを机の上に置いた。
生年月日や名前を受付時に店主が聞いてくれているので、それをもとに占いを行う。
ホロスコープに右手をかざし、魔力を込めると、ホロスコープの中の惑星や、黄道十二宮の星座がぐるぐると回りだす。
「なにこれ…」
恋歌の占いを初めて見たクロエは、神秘的な占いに目が釘付けになった。
『(ローと…この人の…恋愛の相性か)』
ぐるぐると回っていた星たちがぴたっと止まり、結果が出たので恋歌も魔力を流すのをやめる。
結果を紙に書いて渡すと、引ったくるようにしてその紙を受け取り、内容を読み始める。
「はぁ!?
あんたこれ、ちゃんと占ったの!?」
結果を書いているときに、おそらく怒鳴られるだろうなとは思っていた。
案の定だな、と思ったがクロエの言葉に頷くと、ぶるぶると震えだし、恋歌が渡した紙を破り捨てた。
「このインチキ!!」
『(あーあ…)』
捨て台詞を吐く前に、恋歌が出した一口も飲まなかった紅茶を恋歌にかけ、占いの場から出て行った。
『(美味しい紅茶なのにな)』
主に服にかけられたが、口の近くにかかった紅茶を舐め、片付けをするために立ち上がる。
「恋歌ちゃん?なんかさっきの人すごい剣幕で出て行った…けど…
え!?どうしたんだ!?」
本屋中に響き渡るような力強さで扉を閉めたため、店主が心配して見にきてくれたようだが、紅茶まみれになった恋歌を見て、発狂しそうになっている。
大丈夫だと手を振ってアピールしても、クロエは出禁だと怒り狂っている。
「と、取り敢えず着替え!
あ!でも身体もべたべただよね!?
お湯とタオルは用意するから更衣室で着れそうな服探しておいで!」
片付けもするからと、恋歌を更衣室に押し込み、店主はばたばたといろいろ準備にとりかかった。
申し訳ないなと思いつつ、好意に甘えることにして、更衣室の中で自分が着れそうな服を探す。
『(なんでこんなにたくさんいろんな服があるんだろ…)』
濡れたのはブラウスだけなので、大きめではあったが白いシャツを見つけ、店主がお湯とタオルを持ってきてくれるのを待つ。
こんこん、と扉が叩かれる音がしたので、扉を開けると、そこにはいるとは思っていなかった人物が立っていた。
『(なんで…)』
「お前…あの女になにされた…」
扉を開けた先にいたのは、白衣を着たロー。
店主に持たされたのか、お湯の入った器とタオルを抱えている。
なにをされたのかと聞かれ、答えたくない恋歌は、視線をローから逸らすと、肩を押されて更衣室の中に入ってこられてしまった。
《どうしてここにいるの?》
「ここの店主がお前が火傷したかもしれねぇって…回診中だった俺に声かけてきたんだよ」
気遣ってくれたのは嬉しいが、ローにあまりクロエの話はしたくない。
誤魔化すようにぱっ、と表情を変えて笑うと、ローの眉間のシワが増えた。
《火傷なんかしてないから大丈夫だよ
心配してくれてありがとう》
器とタオルを受け取ろうと手を伸ばしたが、それはひょいと軽く躱され、また肩を押されて近くの椅子に強制的に座らされた。
「脱げ」
『(え…)』
恋歌の前に椅子を引っ張ってきて座り、器とタオルは近くの机に置いた。
最初から持っていた鞄も近くに置くと、医者とは思えない形相で睨みつけられる。
「お前の大丈夫は信じねぇ
おれの目で確かめる」
『(えー…)』
「おはよう」
《おはようございます》
店主に挨拶をして、掃除を始める。
占いの看板を出して、店の中に戻り、本の整理や品出しをしてから、上から順番に埃を落としていく。
しばらく掃除をしていると、占いの方のお客が来たと店主に呼ばれたので、つけたばかりのエプロンを外し、急いで占いの場に行くと、あまり会いたくない人が座っていた。
「こんな地味なところで仕事してるなんて、あんたにお似合いね」
いつもと同じゴスロリの服を着て、クロエが席に座っていた。
店主はクロエと恋歌がいろいろ揉めているということを知らないのか、あっさりと通してしまったらしい。
一応お客様ということで、いつも通り紅茶を淹れて出し、クロエの正面に座る。
《何を占いますか?》
恋歌が占える内容を書いた表をクロエに見せるが、クロエはそれを見ることなく鼻で笑った。
「そんなの聞かなくてもわかるでしょ?
あたしとロー先生の恋愛についてよ!」
『(やっぱりそうか…)』
他にも占いの店はあるのに、わざわざここにきたということは、ローとのことしか考えられない。
しかも恋愛ときた。
正直、恋愛をしたことのない恋歌にとって、恋愛の占いは一番アドバイスのし難いものだった。
だが、客側がそれを望むというのであれば、応えるべきだと、了承の意味を込めて頭を下げ、ホロスコープを机の上に置いた。
生年月日や名前を受付時に店主が聞いてくれているので、それをもとに占いを行う。
ホロスコープに右手をかざし、魔力を込めると、ホロスコープの中の惑星や、黄道十二宮の星座がぐるぐると回りだす。
「なにこれ…」
恋歌の占いを初めて見たクロエは、神秘的な占いに目が釘付けになった。
『(ローと…この人の…恋愛の相性か)』
ぐるぐると回っていた星たちがぴたっと止まり、結果が出たので恋歌も魔力を流すのをやめる。
結果を紙に書いて渡すと、引ったくるようにしてその紙を受け取り、内容を読み始める。
「はぁ!?
あんたこれ、ちゃんと占ったの!?」
結果を書いているときに、おそらく怒鳴られるだろうなとは思っていた。
案の定だな、と思ったがクロエの言葉に頷くと、ぶるぶると震えだし、恋歌が渡した紙を破り捨てた。
「このインチキ!!」
『(あーあ…)』
捨て台詞を吐く前に、恋歌が出した一口も飲まなかった紅茶を恋歌にかけ、占いの場から出て行った。
『(美味しい紅茶なのにな)』
主に服にかけられたが、口の近くにかかった紅茶を舐め、片付けをするために立ち上がる。
「恋歌ちゃん?なんかさっきの人すごい剣幕で出て行った…けど…
え!?どうしたんだ!?」
本屋中に響き渡るような力強さで扉を閉めたため、店主が心配して見にきてくれたようだが、紅茶まみれになった恋歌を見て、発狂しそうになっている。
大丈夫だと手を振ってアピールしても、クロエは出禁だと怒り狂っている。
「と、取り敢えず着替え!
あ!でも身体もべたべただよね!?
お湯とタオルは用意するから更衣室で着れそうな服探しておいで!」
片付けもするからと、恋歌を更衣室に押し込み、店主はばたばたといろいろ準備にとりかかった。
申し訳ないなと思いつつ、好意に甘えることにして、更衣室の中で自分が着れそうな服を探す。
『(なんでこんなにたくさんいろんな服があるんだろ…)』
濡れたのはブラウスだけなので、大きめではあったが白いシャツを見つけ、店主がお湯とタオルを持ってきてくれるのを待つ。
こんこん、と扉が叩かれる音がしたので、扉を開けると、そこにはいるとは思っていなかった人物が立っていた。
『(なんで…)』
「お前…あの女になにされた…」
扉を開けた先にいたのは、白衣を着たロー。
店主に持たされたのか、お湯の入った器とタオルを抱えている。
なにをされたのかと聞かれ、答えたくない恋歌は、視線をローから逸らすと、肩を押されて更衣室の中に入ってこられてしまった。
《どうしてここにいるの?》
「ここの店主がお前が火傷したかもしれねぇって…回診中だった俺に声かけてきたんだよ」
気遣ってくれたのは嬉しいが、ローにあまりクロエの話はしたくない。
誤魔化すようにぱっ、と表情を変えて笑うと、ローの眉間のシワが増えた。
《火傷なんかしてないから大丈夫だよ
心配してくれてありがとう》
器とタオルを受け取ろうと手を伸ばしたが、それはひょいと軽く躱され、また肩を押されて近くの椅子に強制的に座らされた。
「脱げ」
『(え…)』
恋歌の前に椅子を引っ張ってきて座り、器とタオルは近くの机に置いた。
最初から持っていた鞄も近くに置くと、医者とは思えない形相で睨みつけられる。
「お前の大丈夫は信じねぇ
おれの目で確かめる」
『(えー…)』