勉強と喫茶店
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3日間は同じ日常を過ごし、ペンギンの偵察で海賊が島に来るのは2日後という事がわかった。
船の隠し場所から海賊団の規模、船の上陸する時間などの詳細を調べる事に成功した。
メアリには物騒な話は聞かせられないので、ローゼと一緒に部屋に戻ってもらっている。
「人数はおれたちより多いけど、聞いたことない海賊団だし戦力的には大したことないと思う」
「この島の人たちには避難してほしいけど、海賊のおれたちの言葉なんか信じてもらえないよね」
「この短時間でこれだけの事を調べられるとは、お前の部下たちは思ったより優秀だな」
「当然だろ」
自分たちも海賊であるはずなのに、いかに島の住人達に被害がでないかを考えて作戦会議をしている姿を見て、ウィリアムが感心したように呟いた。
ローは部下たちの能力を信じているので、いつも通りの表情で医学書から視線は逸らさない。
「海賊たちが現れる場所がわかってるなら、待ち伏せして島に来る前にやっつけたらいいんじゃない?」
「おれもそれが一番いいかなとは思ってるんだけど…」
どれだけ作戦を立てようと最終決定を下すのはローなので、ちらりと全員でローに視線を向けると、ぱたん、と呼んでいた医学書を閉じた。
そして海賊が上陸する当日の早朝。
喫茶店は臨時休業とし、ハートの海賊団は作戦通りに行動を開始していた。
「あの…わたしたちはどうしたら…」
「2人はここにいてくれればいいのよ」
「でも…」
ハートの海賊団もランもウィリアムも、ローゼを不安にさせないように作戦の話は何も伝えていない。
今日海賊が襲ってくることはわかっているが、ただ黙って店にいるだけでいいのかと不安そうな顔をしている。
「ねぇねぇ…お兄ちゃんたちはどこに行ったの?」
いつもより人数が少ない事に疑問をもったメアリが、近くに立っていたローの服を引くと、目線を合わせる為に膝をついた。
「あいつらはちょっと出かけてる
そのうち戻って来るからお前もここでおとなしくしてろ」
「…うん」
自分の母親の様子がおかしい事や、いつもとは少し違う雰囲気に子どもながらに何かを感じ取っているらしく、もじもじと手をせわしなく動かしている。
「わんっ」
「あ、シリウス…」
これ以上話を続けてはいけない気がして俯くと、足元にシリウスが走り寄ってきた。
尻尾を振っているシリウスを抱き上げてやり、ぎゅっと抱きしめると頬をぺろぺろと舐められ、それに強張っていた身体の緊張もほぐれていく。
元々海賊がこの島を襲う予定時間は今日の夕方。
しかしその時間まで待っていることはせず、念には念をと早朝から動き始めている。
いつもは店にハートの海賊団全員が揃っているが、今はローと恋歌以外の3人は外に出ており、海賊が現れるという船の隠し場所で待機をしている。
メアリには内緒にしているが、それを知っているローゼはここで待っているだけでいいのかと少し震えている。
「これ飲んで
気持ちが落ち着くわ」
ランがローゼの前に紅茶の入ったカップを置くと、震える手でカップを持ち、ゆっくりとそれを飲み干した。
「あいつらはそんな簡単にやられねぇよ
あんたは自分の娘守る事だけ考えてな」
大人たちの空気を感じ取ってシリウスを抱き締めたままソファ席に座っている。
「…ありがとう」
海賊の心配は不要だと告げれば、少し笑ってローゼはメアリの横に座った。
「おれたちはあいつらの連絡を待つ
万が一の時はこの店を開ける事になるが、任せていいんだろ?」
ここにいない3人には電伝虫を持たせてあり、海賊が到着したときに一度連絡が来ることになっている。
もしそこに来た海賊で全員であればそこで殲滅する事も考えたが、海賊が来ないとわかった瞬間にレヴルとマリーが何をしてくるかわからない。
その為今日も戦力を分散しており、魔法を使えば移動が一番早い恋歌がローの指示を受けられるように店に残っている。
ローも能力で移動はできるが、海賊が現れる場所は少し遠い為、そこに到着するまでに体力が削られてしまう。
「ええ、もちろん」
どこか自信があるように笑うランに、ウィリアムがむすっとした顔をした事に気づいたが、それには触れず時間まで店から出ずに過ごす事にした。
船の隠し場所から海賊団の規模、船の上陸する時間などの詳細を調べる事に成功した。
メアリには物騒な話は聞かせられないので、ローゼと一緒に部屋に戻ってもらっている。
「人数はおれたちより多いけど、聞いたことない海賊団だし戦力的には大したことないと思う」
「この島の人たちには避難してほしいけど、海賊のおれたちの言葉なんか信じてもらえないよね」
「この短時間でこれだけの事を調べられるとは、お前の部下たちは思ったより優秀だな」
「当然だろ」
自分たちも海賊であるはずなのに、いかに島の住人達に被害がでないかを考えて作戦会議をしている姿を見て、ウィリアムが感心したように呟いた。
ローは部下たちの能力を信じているので、いつも通りの表情で医学書から視線は逸らさない。
「海賊たちが現れる場所がわかってるなら、待ち伏せして島に来る前にやっつけたらいいんじゃない?」
「おれもそれが一番いいかなとは思ってるんだけど…」
どれだけ作戦を立てようと最終決定を下すのはローなので、ちらりと全員でローに視線を向けると、ぱたん、と呼んでいた医学書を閉じた。
そして海賊が上陸する当日の早朝。
喫茶店は臨時休業とし、ハートの海賊団は作戦通りに行動を開始していた。
「あの…わたしたちはどうしたら…」
「2人はここにいてくれればいいのよ」
「でも…」
ハートの海賊団もランもウィリアムも、ローゼを不安にさせないように作戦の話は何も伝えていない。
今日海賊が襲ってくることはわかっているが、ただ黙って店にいるだけでいいのかと不安そうな顔をしている。
「ねぇねぇ…お兄ちゃんたちはどこに行ったの?」
いつもより人数が少ない事に疑問をもったメアリが、近くに立っていたローの服を引くと、目線を合わせる為に膝をついた。
「あいつらはちょっと出かけてる
そのうち戻って来るからお前もここでおとなしくしてろ」
「…うん」
自分の母親の様子がおかしい事や、いつもとは少し違う雰囲気に子どもながらに何かを感じ取っているらしく、もじもじと手をせわしなく動かしている。
「わんっ」
「あ、シリウス…」
これ以上話を続けてはいけない気がして俯くと、足元にシリウスが走り寄ってきた。
尻尾を振っているシリウスを抱き上げてやり、ぎゅっと抱きしめると頬をぺろぺろと舐められ、それに強張っていた身体の緊張もほぐれていく。
元々海賊がこの島を襲う予定時間は今日の夕方。
しかしその時間まで待っていることはせず、念には念をと早朝から動き始めている。
いつもは店にハートの海賊団全員が揃っているが、今はローと恋歌以外の3人は外に出ており、海賊が現れるという船の隠し場所で待機をしている。
メアリには内緒にしているが、それを知っているローゼはここで待っているだけでいいのかと少し震えている。
「これ飲んで
気持ちが落ち着くわ」
ランがローゼの前に紅茶の入ったカップを置くと、震える手でカップを持ち、ゆっくりとそれを飲み干した。
「あいつらはそんな簡単にやられねぇよ
あんたは自分の娘守る事だけ考えてな」
大人たちの空気を感じ取ってシリウスを抱き締めたままソファ席に座っている。
「…ありがとう」
海賊の心配は不要だと告げれば、少し笑ってローゼはメアリの横に座った。
「おれたちはあいつらの連絡を待つ
万が一の時はこの店を開ける事になるが、任せていいんだろ?」
ここにいない3人には電伝虫を持たせてあり、海賊が到着したときに一度連絡が来ることになっている。
もしそこに来た海賊で全員であればそこで殲滅する事も考えたが、海賊が来ないとわかった瞬間にレヴルとマリーが何をしてくるかわからない。
その為今日も戦力を分散しており、魔法を使えば移動が一番早い恋歌がローの指示を受けられるように店に残っている。
ローも能力で移動はできるが、海賊が現れる場所は少し遠い為、そこに到着するまでに体力が削られてしまう。
「ええ、もちろん」
どこか自信があるように笑うランに、ウィリアムがむすっとした顔をした事に気づいたが、それには触れず時間まで店から出ずに過ごす事にした。